F90用ミッションパックセットの第1弾は、新規にデザインが起こされた電子戦仕様のE(エレクトロニック)タイプと、旧1/100スケールキットでも発売された長距離支援仕様のS(サポート)タイプです。 どうせならAから順番にZまで26種類出していけばいいのに、と思いますが、成型色だったりパックごとのボリュームだったりでいろいろ組み合わせを考えなければいけないようです。 というのも、てっきりパックごとにランナーが分割されているものと思っていたら、1枚のランナー内に2種のパックのパーツが混在してるんですもの。 つまり、今回のものでいうとEパックとSパック、2種類のキットのセットという仕様ではなく、EパックとSパックの2種類のパックが組めるキット、ということです。 おそらくは、今後も成型色が同じパーツは別のパックのパーツでも混在するランナー配置になっていくものと思われます。 まぁ、ある意味効率的だとは思いますが……ただこのやりかた、いつでも企画を中断できる保険のような気がするのは、さすがに捻くれ過ぎですかね? では、レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、一部塗装に付属シールと水転写式デカールでの仕上げです。 E(エレクトロニック)タイプ そもそもガンダムのような高級機に電子戦仕様のオプションが必要か? というツッコミはさておき、肩のレーダーがF91の放熱フィンのようにも見えてなかなか面白いデザインです。 全体的には、わりとシンプルにまとめてきたな、という感じもします。1990年当時にデザインされてたら、きっともっとごちゃごちゃしてたと思う。そこらへんは最近の流行をそれなりに意識したのか、セットで2,000円というキットの価格設定も関係しているのかもしれません カラーリングはグレー主体で地味ですが、そもそも目立っちゃダメな仕様だし、そこはべつに構いません。 ただキットとしての色分けに関しては手抜きが目立ちます。細かい部分はすべてシールで、クリアパーツ等も使われていません。本体が完璧だっただけにちょっと残念ですね。 今回は、レドーム外縁左右の赤は塗装しましたが、そのほかはシールで済ませています。 武装・ギミック 指向性ジャミングライフル 大型レドームユニット その他電子戦用装備 肩や腰フロントアーマー、腰後部マウントラッチに装着する各種電子戦装備。 肩の装備は2枚の羽根状レーダー(?)がそれぞれ可動。レンズ部分はシールです。 腰の円形レーダーは中央のスリットとモノアイのような光点がシール。光点はスリット上を左右に移動するようで、とくに貼る位置は決められていません。 腰後部の羽根状レーダーは基部で可動。基部はフックで挟んでいるだけのように見えますが、実際はジョイントを差し込むかたちでしっかり固定されます。 S(サポート)タイプ 肩のハードポイントにはなにも装着しないんですが、メガビームキャノンに付随するアーマー(?)が干渉するため、カバーパーツのみ外しておきます。 僕も旧キットは持っていたんですが、生憎処分してしまって比較はできず。 ただ、F90本体からしてかなりプロポーションが変わっているので、並べるときっと旧キットが可哀想に見えるんだろうな。 造型はともかく、色分けはEパック同様かなり省略されています。 まず、スラスター、ダクト内部はすべてシール。まぁ、ここは枠のグレーはパーツで再現してきたのでよしとしましょう。腕部の2連装ミサイルやクルージングミサイルの赤までシールなのはさすがに……塗りましたけどね。 武装・ギミック メガビームキャノン 4連装ビームキャノン & 2連装ミサイルポッド 付随する2連装ミサイルはブルーグレーでの成型でシールが付属します。当然あまり綺麗には貼れないので、今回は塗装。なお、2発一体成型で取り外しなどはできません。 Stypeのマーキングは水手転写式デカールです。 クルージングミサイル ただし、その状態でディスプレイできるようなスタンドは付属せず、そもそも汎用スタンドを意識した3㎜穴などもありません。 支持ジャッキ マウントラッチに取り付ける基部の形状はEタイプの腰後部レーダーのそれと同じです。 ちなみに、差し替え用シリンダーパーツの差し込みが異様に堅いです。伸びた状態のものはともかく、収納状態のパーツは一度付けると外すのはかなり大変なので、あらかじめ軸をヤスっておくほうがいいと思います。 以下、イメージカット まぁ、この装備で出て前線で戦うようなことがあってはいけないと思いますが。 フロントアーマーに取り付けるセンサーは左右一一体型なんですが、そもそもフロントアーマーが基部ごと引き出せる構造なので、これも脚部の可動にほぼ影響なし。 ただ、前腕およびハンドパーツがすっかり隠れてしまう仕様なので、標準装備の併用は不可能。 一応、ビームサーベルはそのままマウントされているので、万が一のときは装備をパージして抜刀することは想定されているようです。 以上、“ガンダムF90Eタイプ & Sタイプ” でした。 フォーミュラ計画の全貌を解明する! という大風呂敷を広げた“A to Z PROJECT” 。 さすが本体となるF90はMGの最新フォーマットで可動、色分けともに現時点で最高水準のキットになっていたと思います(MGであることの是非は別にして)が、オプションであるミッションパックの出来は、正直微妙といわざるをえません。 造型面はとくに問題ないとは思うんですが、価格を抑えるためか、大振りな一体成型のパーツが目立ち、色分けもシール頼みの部分が多く、おそらくは想定されているギミックの再現も中途半端になっているのではないでしょうか。 REということなら、それでも納得できなくはないですが、仮にもMGでこの程度というのはどうなのか? また、F90本体ではパッケージや説明書が一般販売品とほぼ同じ仕様だったのに対し、こちらはプレバンお馴染みの2色刷りパッケージに組み立て図のみ記載のモノクロの説明書。 いや、パッケージはいいです。説明書も、モノクロで構わない。ただ、新規書き起こしもある各種ミッションパックについての解説は必須でしょう。 わざわざ大河原邦男氏に描いてもらったという設定画も公開せず、なにが全貌解明なのか? 今後、公式サイトなどで公開されるのかもしれませんが、まずキットを買った人が知るというのが筋ではないのか? あとは、残るパックの発売のスパンも気掛かりです。 第2弾、F & Mパックの発売が11月となりましたが、本体およびパックセット第1段の発売から3ヶ月後です。 いや、確かにこれまでのプレバン……バンダイの商品展開を思うと早いほうなのかもしれませんが、F90のミッションパックは全26種類あるんですよ? このまま2パック1セットで同じペースでのリリースとなると、12×3ヶ月で36ヶ月。丸3年。さすがに長いよ。 3年も経てばそもそも本体の構造も古臭く感じられるだろうし、せめて毎月のリリースで綺麗に1年でプロジェクト終了! くらいの勢いがないと、よほどのファンでないと併走できない可能性があります。 そうして人知れずひっそりとフェードアウト……なんてことにもなりかねない。そういうの、これまでに何度もあったからね。 でも、今度そんなことになったらいよいよみ限られるかもしれませんし、そこはバンダイも重々わかっていると思います。 バンダイスピリッツの誕生以降、ガンプラを取り巻く状況でもいろいろと驚かせることがありました。これまで踏み込まずにいた領域に挑む勇気や心意気は歓迎されるところですが、今度はそれをちゃんとまっとうできるのかどうか、真価が問われているのかもしれません。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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プレミアムバンダイ・ホビーオンラインショップというと、ガンプラに関しては主に一般販売されたキットの成型色変更や一部新規パーツを交えたバリエーションキットを受注限定で販売する、というのがほとんどでした。 完全新規造型のフルパッケージキットが発売されたのは、2015年7月のメガバズーカランチャーが初めてだったかと思います。 もっとも、それはあくまでオプションの単品発売であり、さすがにMS本体の完全新規造型キットをいきなりプレバンで出すようなことはないだろう、というのが大方の見解だったのではないでしょうか。 しかし、2018年6月にウーンドウォートが発売になり、状況は混沌としてきました(笑)。 そして今回、ついにMGでMS本体の完全新規造型キットが登場することに。 それも、まさかのガンダムF90。 F90 A toZ PROJECTと銘打ち、全26種のミッションパックをすべてキット化する流れのようです。 ……いやこれ、マジか? ものすごい賭けですよ。正直、正気の沙汰とは思えないんですが…… まぁそれはともかく、最初にF90についてざっくり整理しておきましょう。 1991年に劇場公開された “機動戦士 ガンダムF91” のMSV企画の一環として、その前年からプラモデルメインに展開されたのが “機動戦士 ガンダムF90” です。 ただ、当初は主役機であるガンダムF90や一部のオプション(ミッションパック)のデザインが発表されたくらいで、細かい設定や物語は以降、ゲームなどを通じて徐々に補完されていったという印象です。 主役機となるガンダムF90は、初代ガンダムを彷彿とさせるオーソドックスな本体に、様々な用途に特化したミッションパックを外付けオプションとして装着させることであらゆる状況での運用を目的とする、実験機的意味合いの強い機体になっています。 ミッションパックは頭文字がそれぞれのアルファベットに対応したA~Zの26種類が存在することになっていますが、現状では半数以上でその詳細が明らかになっていません。 旧1/100スケールキットでは、A、D、Sの3パックと本体のセットと、P、V、そして2号機を本体としたLパックがそれぞれ単体で発売されています。ほかゲームなどに登場し、設定画が起こされたものにH、M、Iなどがあります(ほかにもなにかあったかもしれませんが、僕が知っているのはそれくらい)。 今回は、F90本体と同時にEとSの2パックのセットが発売されています。 Eパックついては、ビジュアル含めた詳細が初めて明かされたことになるのかな? このあとは、11月には詳細が判明済みのMパックと不明だったFパックがやはりセットで発売されますし、しばらくはそのようなかたちでのリリースが続くのかと思われます……が、果たして本当にコンプリートされるのだろうか? レビューに移ります。 今回はまず、F90本体のみで。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと水転写式デカールでの仕上げです。 なお、同時発売のミッションパックセットのパッケージはいつもの2色刷り、説明書は組み立て図のみ記載のモノクロです。 いやいや、新規作り起こしもあるミッションパックにこそ解説が必要なのに…… 全体の雰囲気は逆襲のシャアまでに登場した(第4世代以前の)MSとはけっこう違っていて、細みの手脚に曲線が多用された独特のデザインになっています。とくにボディラインは大半が角張っていた歴代ガンダムたちとは明らかに違いますね。 あと、とにかく配色が細かい。色数自体は多くないんですが、白地に満遍なく他の色が散りばめられていて、わりと派手に見えます。 このあたりは、UC80~90年代の恐竜的進化を経て小型軽量化へとシフトしたMS……いわゆる第5世代MS、まさに新世代のガンダムのデザインということでいろいろと試行錯誤があったのかもしれません。 さすがに顔はガンダムタイプの基本形ですが、シルエットは初代RX-78ガンダムよりはガンダムMk-Ⅱに近いかな。脛の後ろ側のフレームが剥き出しのところなんかも含めて。 第5世代MSの全高は平均15m前後と、一年戦争期のMSよりもさらに一回り小型になっています。 今回はMGなので、当然1/100スケールなんですが、ちょっと大きめのHGくらいのサイズしかありません。 そのせいもあるんでしょうが、MGながら内部フレームの再現はほぼ見送られています。しかし一方で、組んでしまうとまったく見えない球形コクピットがクリアパーツ製だったり(コクピットハッチの開閉ギミックはありますし、内部にパイロットフィギュアも座ってます)、足首の関節や足の甲の内部に懐かしのメッシュパイプを使っていたりと謎のこだわりも。 ただ色分けに関してはほぼ完璧で、全身に散りばめられた各部スラスターの内部までしっかりパーツ分割で再現されています。 さすがにツインアイやセンサー、各部の三角マーキングや足首アーマー中央の黒などはシール補完になりますが、それでも現時点で最高峰の色分け再現度であることは間違いないです。 武装・ギミック 各種ミッションパックの装備が前提なので、F90本体の武装は至ってシンプル。 固定武装は頭部のバルカンのみで、携行武器もガンダム3種の神器とでもいうべき王道となっています。 ビームライフル ビームサーベル シールド 一応、可動式のグリップもありますが、ハンドパーツのみでの保持はほぼ不可能です。 裏面にはビームライフル用のエネルギーパックを2個マウントできます。 ハードポイント・マウントラッチ 腰部可動 でもこれ、フロントアーマーをごっそり動かす必要はあるんだろうか? 小型機のキットとはいえでかいHGくらいのサイズはあるんだし、クリアランスが確保ができなかったわけでもないだろうしなぁ…… あと、MGなんだし股関節は左右独立して動いてほしいかったです。 比較画像 ちなみに、F90の物語では主人公デフの相棒、シドがF90の2号機を奪われたあと、このギラ・ドーガの改修機に乗り換えています。 ヘビーガンのプロトタイプとかなかったのかな? 以下、イメージカット でも、前腕やバックパック以外のハードポイントにも装着できるので、複数あれば面白い使い方もできそうです。 腰部の3軸可動に腹部や脚部の可動も優秀なので、立て膝も自然に決まります。もちろん、足首も柔軟に動くため接地性もばっちりです。 ちなみに、説明書のショートストーリーの画像ではその誤認のエピソードを再現するためか、ジオラマ画像にMG ザクⅡ Ver.2.0とゲルググ Ver.2.0を使用したうえで暗く加工してあります。 でも、今後このA to Z PROJECT が展開していくなかでRFシリーズのキット化も万に一つの可能性としてはあるかもしれない。 設定を無視すれば、フレーム流用の外装新規でザク、グフ、ゲルググはいけますもんね。ドワッジの先例もあるから、ドムとデザートドムも不可能ではない。 ズゴックだけはどうやっても無理そうだけど…… 以上、“MG ガンダムF90” でした。
まさか、令和になってF90の全貌を詳らかにするプロジェクトが始動することになろうとは…… しかしこれ、なかなかにリスキーな企画ですねぇ。 全26種て……10種類くらいならまだ現実的だけど、未だかつて1機のMSのバリエーションで、同一カテゴリで26種類も立体化されたものがあったのだろうか? まぁ、ミッションパックに関して思うところ……というかむしろそこに対して思うところがほとんどなんですが、それはまたE & Sパックのレビューのときに綴るとして、今回はまず本体のガンダムF90についてですね。 うん……これ、MGで出す必要あるかなぁ? というか、もはやMGってなんなんだ? って話でもあるんですが。 今となっては、MGの共通仕様ってコクピットハッチの開閉ギミックと内部のパイロットフィギュアくらいしかないような気がするんです。 もちろん、内部フレームの再現や間接と外装の連動可動など、モノによってはさすがMGというようなギミックが詰め込まれてるものもあります。 ただこのF90に関しては、とくにMGならではといえそうなギミックはありません。 メインギミックであるミッションパックの換装は、各種のハードポイントにそのまま取り付けるだけのお手軽なものですし、正直REで十分だった気がします。 コクピットハッチの開閉にどれだけの需要があるのかわかりませんが、そこをオミットして、ほとんど目立たないところにメッシュパイプを使うなどの謎のこだわりを捨てれば、REの定番価格3500円に十分抑えられたと思う。 のちのちの流用とかを考えると、MGのフォーマットのほうが都合がいいのかなぁ? 本当、基準がわからん。 とりあえずランナーの各所にスイッチが入っているので、2号機は確定のようですが、さすがに火星独立ジオン軍仕様は出ないだろうなぁ。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 アグニレイジの残骸(と特定されてはいないようですが)を解析したデータを基にリバティー・アライアンスが開発した新型の空戦用第3世代ヘキサギアということでアグニレイジのパーツを流用したキットになりますが、ボルトレックスからのパーツ流用はありません。 また、けっこうな数のパーツが余剰になるものの、もちろん足りないパーツもあるので、これとボルトレックスLA仕様を組み合わせてもLA仕様(ブルーカラー)のアグニレイジを組むことはできません。けっこう惜しいところまではいけそうなんですけどね。 さて、初の空戦特化型ヘキサギア、そしてどちらかというと前線での戦闘よりも、上空から部隊を指揮管制するようなかたちで運用される機体のようですが、外箱のサイズはアグニレイジとまったく同じ大型キットとなります。 しかし、専用カラーのフライングベース・ネオまで付属してお値段はアグニレイジのおよそ2/3と、けっこうお買い得な感じ。 というか、アグニレイジの発売からもう半年以上経ったんですねぇ……なんかもう、怖ろしいスピードで月日が流れていく気がします(笑)。 一方、同時発売のガバナー、ケツァールは5月に発売された白麟角(モノケロス)の対となる存在で、白麟角が刀を使った近接戦闘を得意とするのに対し、ケツァールは弓やボーガンを使った遠距離戦闘に特化。 キットではボディの大半が共通パーツになっています。 それでは、レビューしていきます。 ウインドフォール(ゾアテックス(アグレッシブ)モード) 前面
でもなぁ……すでに単品のフライングベース・ネオを持ってる身としては、これを省いて1,000円安くしてくれてたほうが嬉しかったというのが本音です。 同梱するにしても、なんでわざわざ黒くしたのか? 透明のままでいいのに…… 降着姿勢 頭部を下げ、ウイングも根元から可動させてクローを接地させ、四つ脚状態になった降着姿勢。 かつてHMMストームソーダーでも試みられた形態ですが、向こうがデザインや可動の制約上、ウイングのクロー基部をランディングギアのように展開させて強引に接地させていたのに対し、こちらはちゃんとウイング(前脚)をそのまま接地させることに成功しています。まぁ、アグニレイジの時点でできていたんですが。 最新の研究によると、翼竜はこのような四つ脚の姿勢で陸上を歩いていたということですが、これでウイングをたためれば言うことなかったんですけどね。 武装・ギミック 天網(スカイネット) それぞれが画像のように大胆に展開、可動します。頭部周りの可動ギミックはバリエ基のアグニレイジにもありましたが、細長い頭部がガバッと開いて複数の目が飛び出すインパクトはなかなか。 光学センサーはグリーンのクリアパーツ製で、今回は縁の部分をシルバーで塗っています。設定上は白なんですけどね。 エクシードプラズマキャノン 取り外し、グリップを追加することでガバナー用の大型携行武器としても運用できます。 ブラスト・チャージ エクシードプラズマキャノン同様、取り外してガバナーに持たせることも可能。 こちらはグリップが収納式(画像でガバナーがおっている、砲口下部のグリップ)になっているんですが、一旦収納してしまうと引っかかりがほぼないため再び起こすのは至難の業。撮影時は諦めてバラしました。 コクピットドロイド(スケアクロウMk-3) ウインドフォールの操縦席を兼ねた歩兵支援機。 便宜上(?)ドロイドと呼ばれますが、これ単体が独立した第2世代型ヘキサギアだそうです。 この形態はウインドフォールの背部に接続されるコクピットモードで、おそらくこのままで飛行や走行はできないと思います。 コンソール部のディスプレイをメタリックブルーで塗っていますが、各部のケーブルはもうそのままで。 そのデスプレイの後ろにある照準プレート(?)は基部で回転、プレート自体も前後に角度を変えられます。 脚部の可動範囲は結構広いものの、足首の接続がボールジョイントのため、接地性はイマイチ。 あとバランスもあまりよろしくなく、画像のような基本装備の状態でもしばしば前方に倒れます。 各部展開 ガバナー エクスアーマータイプ:ケツァール ケツァールというのは、メキシコにいる長い尾羽が特徴の綺麗な鳥の名前ですが、頭頂部から伸びた長い飾り毛にそのイメージが重なりまし、鋭角なフェイスも鳥類的です。 セキュリティ・ブランケットを外し、ポニーテールも突起のみの飾りに交換した状態。 ムキムキのボディが露わになり、かなりイメージが変わります。なんか、新しい仮面ライダーみたい(笑) 頭部以外の本体造型は白麟角とまったく同じ。腹部や腰部、脛そしてフェイス(スリット部)などが塗装済みパーツになりますが、それでも細かい部分に色が足りないのも白麟角と同じ。 今回、本体部分はさほど気にならないのでそのままにしていますが、武装等オプションについては成型色のままだとけっこう残念なので、設定色とは異なりますが頑張って塗装しております。 武装 戦術洋弓銃 画像のように構えるためにはセキュリティ・ブランケットは外す必要があります。 保持には専用のハンドパーツを使いますが、別の持ち手でも持たせることはできます。 もちろん番えた状態の矢は取り外し可能。ボーガンのそれより遥かに長い矢になるので、矢束は背部に取り付けるのが基本になります。 こちらも矢を中心に細かく塗装しています。ただ、矢羽根については塗り分けをサボりました(笑)。 比較画像 以下、イメージカット
ケツァール単独で。 初期のガバナーキットでストレスだった各部のポロリはほとんどなくなり、足首構造の変更で接地性も向上。このサイズでこれだけ動けば十分でしょう。 特徴的な左肩のセキュリティ・ブランケットは、画像のように翻った状態のものも付属し、躍動感のあるポージングが可能。 バックパックへの接続パーツと襟も含む上部アーマー、側面の薄紫のアーマーは通常状態のものから取り外しての共用になりますが、なぜかグレーの前面アーマーのみ翻った状態のブランケットでは一体成型になっているため、塗装が必要です。 なお、結局左腕は上げられないので、戦術複合弓を真っ直ぐ構えるためにはどうしてもブランケットを脱ぐ必要があります。 以上、“ヘキサギア ウインドフォール & ケツァール” でした。 翼竜好きには堪らないフォルムのウインドフォール。 単純な戦闘能力を発揮する機体ではなく、広域索敵から僚機の指揮管制を担う司令塔的な機体というのもまたツボを突いた設定で好みです。 なんといっても巨大な頭部の展開ギミックが秀逸ですね。決して目新しさはないんですが、だからこそ説得力があるというか。 キットとしては大半がアグニレイジからの流用パーツで構成され、とくにウイングや首、脚部など、特徴的な部分をほぼそのまま使っているにもかかわらず、意外なほど気にならないのはすごいと思いました。まぁ、そのへんは僕個人の主観でしかないわけですが。 そして可動に関しては、全体のボリュームとしてアグニレイジの2/3ほどになったということもあるのか、いくらか自由度が増した印象です。 もっとも、基本姿勢が飛行形態ということ、どちらかというと後方支援用の機体でそもそも派手なアクションは求められないというところであくまでほどほどの可動性能でもとくに問題ないというところもあったかと思います。 ともすれば、アグニレイジの金型代償却のために、さほど動かす必要のないモチーフと設定を捻り出した、という捻くれた見方もできるかも。 まぁ、それは意地が悪過ぎるにしても、シリーズのけっこう初期の段階でデザイン画が公開された竜脚類がモチーフの超大型ヘキサギアの続報はまったく聞かれなくなりましたね。お蔵入りか? 一方のケツァール……というか新型ガバナーたちですが、こちらはなんかもう、どんどん妙な方向に突き進んでる感があります。 ヘキサギア(機体)の設定は比較的現実的というか、単純な戦闘用ばかりでなく、今回のウインドフォールのように指揮系統中枢を担うような特殊機や、スケアクロウのように工作作業等にも使われる旧世代機などもラインナップされ、それなりに説得力のあるミリタリー要素が積み重ねられていると思うんですが、ガバナーのほうはどんどん超人的になっていくというか、方向性が真逆におもえるんですよね。 これもう、最終的に巨人とか出てくるんじゃないだろうか? アメコミとか好きな人には刺さるデザインなのかもしれませんが、ちょっと尖り過ぎかなぁ……もはやなにがメインのシリーズなのかわからなくなってきた。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 なんとか発売日ギリギリでいつもお世話になってるネットショップで在庫が復活し、まずまず適正な価格でゲットできました。 いやぁねぇ、ひょっとしたら発売後一気に暴落するんじゃないかと思って少し様子見してたんですよね。ダイナザウラーのような先例もありましたし。 そもそも海外版と日本版のちがいといえば、日本版のパッケージや説明書の一部に日本語のシールが貼られるだけで内容そのものはまったく一緒なのに価格設定が全然違うということもあって、売れ行き自体どうなるのかわかりませんでしたし。 今のところ、おおよそ20~15%offくらいで安定しているようです。暴落も高騰もしませんでしたね。まぁ、なんにせよある程度安く買えてよかった。 と、いきなりけち臭い話をしてしまいました。でも切実な問題ですし。 アメリカの玩具会社ハズブロが、日本の複数の玩具会社から色んなキャラクターを寄せ集めて作ったのがトランスフォーマー(かなり乱暴な解釈ですが)というシリーズで、なかでもダイアクロンやミクロマンなどから多くのキャラクターを提供していたタカラ(現タカラトミー)が日本におけるトランスフォーマーの販売権を得ることになります。しかし、当然他社の商品は販売できず、結果として初期トランスフォーマーの中には日本未発売のアイテムもけっこうな数がありました。 そういったキャラクターは、玩具が発売されないだけでなく、アニメでの出番も大幅にカットされていました。 今回の主役のジェットファイヤーも、そんなふうに日本において不遇を託ったキャラクターの一人です。 ジェットファイヤーの元ネタは、“超時空要塞 マクロス” に登場する可変専用機 “バルキリー” です。タカトクトイスから発売されたものの仕様変更品が、海外ではそのままトランスフォーマー・ジェットファイヤーとして発売されていたもよう。 日本では実写映画第2作 “トランスフォーマー リベンジ” に登場して少し知名度が上がったかもしれません。まぁ、それ以前以後と、ヘケヘケやレジェンズなどでG1デザインに近いかたちでのリメイクもされてきましたが、今回のシージ版がその決定版となったのではないかと思います。 では、レビューしていきます。 ロボットモード アイアンハイドとかでも感じることですが、実際の玩具のデザインとアニメのデザインがかけ離れていることは初代アニメではよくあることです。ジェットファイヤーはまだマシなほうかな。 あと、でかいです(笑)。 プロポーションが標準的なので、単体で写った画像だとイメージしにくいですが、とにかくでかいです。 アニメでも他のキャラクターよりかなり大柄に描かれていましたが、それ以上にでかいです。ていうかでか過ぎでしょ、これ。 ビークルモード SFジェット機にトランスフォーム。 こちらもアニメデザインを忠実に再現。 画像ではわかりませんが、機種下と機体後部(ロボットモードの脛)から計3基のランディングギアが展開します。 スーパーパックを装備したバルキリーのファイターモードが元のはずなんですが、本来2基あるアーパーパックは一体化して巨大なコンテナ状の物体になり、さらに全体のフォルムもかなり角張ったものになっているのでもはやバルキリーの面影はほとんどなし。 今回はそのでかさも相まって、戦闘機とうよりはの大型の輸送機か、爆撃機のような印象です。 なお、いちおう底面中央には5㎜……よりちょっと大きい穴(ビス用の穴)が空いていますが、汎用スタンドを使った空間ディスプレイはあまりお勧めしません。 付属武装 ロボットモード(アーマーアップ) そもそもアニメだとこの形態になることはあったんだろうか? いろいろ探してみたけど、その状態の画像しか見つかりませんでしたよ。 ビークルモード(アーマーアップ) JF-25 HS フォトン ミサイル スカイ ランチャー パーツがビス留めされていたり、連結以外にもなにかギミックがありそうな気配もありますが、とくになにもありません(笑)。 砲口は5㎜穴になっており、付属のエフェクトパーツ等を取り付け可能です。 SF-M2 ラジオグラフ ブースター HS フォトン ミサイル JF-15 HP ジェットブースト パーティクル ビーム キャノン スカイシールド バトルマスク スカイシールド エアリアル アーマー エフェクトパーツ 懸架グリップ 比較画像 ちなみに、ヘケヘケ版はボイジャークラスで、レレジェンズ版はリーダークラス。そして今回のシージ版が新設のコマンダークラスということで、リメイクのたびにサイズが大きくなっています。 同じシージシリーズから、デラックスクラスとサイズ差はこの通り。 ロボットモードで並べると、デラックスクラスでも大柄なアイアンハイドでも赤ん坊に見えます。 もっとも、頭身はほぼ変わらないので、スケールが間違ってるような気になります。1/144と1/60を並べてる感じとでもいいましょうか。 これはさすがにジェットファイヤーでか過ぎですよね…… リーダークラスにして、パワーオブザプライム版のオプティマスくらいのサイズにするという選択肢はなかったんだろうか? 一方のビークルモードでは、さほど違和感は感じないんですけどね。
以下、イメージカット 腰こそ背中のパックが干渉してわずかしか動きませんが、ちゃんと足首もスイングします(ただし最初のロックを外すときが異様に固いですが)し、腕や脚には巨体をかっちり支えるクリック機構が備わっています。 拳は親指以外の4指が一体で可動し、平手から握り手にする際には内側に武器保持用の5㎜穴が迫り出してきます。 首の稼動もそこそこ柔軟で、大きく上を見上げることもでき、飛行イメージのポージングもばっちり。 ただし、やはりスタンドを使った空間ディスプレイは想定されていないようで、定番の腰裏や股下に利用できそうな穴はありません。せいぜい背部パック中央にある5㎜穴が補助用に使えるくらいですね。 デフォルトの状態で武器をすべて前面に向けた一斉射撃イメージもなかなかの迫力。エフェクトパーツも色々な組み合わせて取り付けられるので楽しいです。 ミサイルの先からもなにか出てますが、気にしないでください(笑)。 以上、“SG ジェットファイヤー” でした。
おそらく初めてになるアニメデザインに忠実な造型に、胸のエンブレムの回転などの細かいギミック、そしてシージ基準の高い可動性能と、初代アニメのファンも納得のリメイクになったのではないかと思います。 ただ、でかい…… 確かに、ほかのキャラよりはかなり大柄ではあったと思いますが、それにしたって限度があるんじゃないかなぁ? さすがにでか過ぎでしょ、これ。 ギミックを盛り込み過ぎてでかくせざるをえなかたっというならともかく、この内容ならリーダークラスはもちろん、ボイジャークラスでも十分再現可能でしょう。 まぁ、ボイジャークラスで出されたら、今度は小さ過ぎると文句を言ってたでしょうけどね。となるとやっぱリーダークラスが順当だったような…… これだけのサイズにするなら、オリジナルでオメガスプリームと連動できる基地モードに変形するとか、それこそガウォークモードへの完全変形とかも組み込めたと思うんだよなぁ。 結果単純にでかいだけで、内容的に価格に見合ったものなのかどうかよくわからないというのが正直な感想です。 まず、箱のサイズからしてユナイトウォリアーズ(ボイジャークラス1体、デラックスクラス4体の5体セット)の半分以下で、その段階で思ったより小さいな、という印象です。 実際に取り出した中身のボリュームはほぼ同じようなものなので、諸々の過程を鑑みれば、定価18,000円という日本での価格は、まぁそんなものかという気もするんですが、プレイバリューはどう考えてもコンバイナー合体戦士のほうが上ですからね。 あと、オメガスプリームが過去のタイタンクラスからお値段据え置きになっているので、それと比較してもやはり割高感は否めません。 というか、これはむしろオメガスプリームの据え置き価格がサービスと解釈すべきところなんだろうか? といったところで、こんかいは終了。 またのご訪問を。 基地モードに変形できる大型トランスフォーマーのリメイクでハブられてたキャラをウエポナイザーという新カテゴリで単独リメイクするシリーズ(長い!)第3弾です。 ディセプティコン側からは初のエントリーとなりますね。 G1オリジナルのブラントは、ダイナザウラー(トリプティコン)の基地モードで取り付けるオプションパーツで、ビーストモードでは余剰となるものを組み合わせた移動砲台(戦車?)になります。 いわゆるドローンで、おそらく一個のキャラクターとしての意思のようなものは設定されてなかったんじゃないかと思います。 ブラントという固有名があったことすら、僕は今回のこのリメイクで知りました。 先に発売されたコグやシックスガンもガードロボということでドローンに近い存在だったと思いますが、一応ロボットモードへの変形を備えていたので、正式なトランスフォーマー=キャラクターの1体に数えていましたが、ブラントにはあくまでオプションの一つに過ぎないという認識でした。 それが今回の単独でのリメイクにあたり、新規にロボットモードが設定されたことで晴れて単体のキャラクター=トランスフォーマーに昇格したこということでしょうか。 ウエポナイザーとして、本体が複数のパーツに分解できる基本仕様はコグやシックスガンと共通ながら、ぞれぞれのパーツは特徴はまた違った感じになっています。 それでは、レビューしていきます。 ロボットモード 円筒形の頭部に横一文字のゴーグルタイプの目、口にあたる部分はダクト状と、なにか別作品の量産型やられメカのような顔付きは、オリジナルのドローンっぽさを踏襲しているように思います。。 しーじにおける設定画どなっているのかは知りませんが、あくまでガードロボとしてプログラムに沿って動き、個体としての意思はないというほうがそれらしいかなぁ。 プライムに登場したビーコンのような位置づけで、複数の個体が存在していても面白ですね。 ウェザリング塗装は腕部クロー表面のみと、またかなり控えめになっています。 ビークルモード 移動砲台(高射砲?)にトランスフォーム。 というか、こちらが本来の姿ですね。 ウエポナイザーの共通仕様として、普通のトランスフォーマーと違い、一旦いくつかのパーツをバラす必要があるため、変形というよりはほぼ組み換えです。 ブラントの場合は、コグやシックスガンよりも組み換え率がたかくなっています。なにせ、主砲の砲身からして両の脛パーツを直列に繋いだものですからね。 形状そのものはオリジナルにかなり近く、砲塔も基部で回転するほか、上下に仰角をとることもできます。 ウエポンモード TTC-AD ボルテックス キャノン TTC-MD ハイドラリック マウラー クロー TTC-MFM プロキシミティ ブースト モジュール TTC-HP オブリビオ ランチャー TTC-HD ターレット アーマー TTC-CR アゴナイザー ブラスター TTC-CMA マイクロエレクトロ アンプリファイア 比較画像 しかし、手持ち以外に全身に多数の武器を装備(ディティール含む)し、ウェポンモードでもほぼすべてのパーツになにかしらの射撃武器要素のなるオートボットの2体とは対照的に、ブラントの本体にはほとんど武器要素がありません。 ウエポンモードでもどちらかというと近接格闘寄りの構成になっているように思います。 同じウエポナイザーでも方向性がかなり違いますね。
以下、イメージカット また、前腕クローが思ったほど動かないのも地味にがっかりした部分。銃などの手持ち武器もまず保持できず、肘の5㎜穴に取り付けるくらいしかできないないのは少し残念ではあります。 ちょっと小さい気もしますが、わりとそれぽい感じにはなってますね。 余った前半部分(ロボットモードの上半身)はフルチルトのビークルモードに取り柄受けたら面白いことになりました。 以上、“SG ブラント” でした。 一月のインターバルを経てシージ再開です。 ようやくディセプティコン側にもウエポナイザーが加わり、組み合わせの幅が広がりました。 射撃武器メインのオートボット2体とはまた違うアプローチで面白いですが、やはりクセの強いパーツ構成は人を選ぶかもしれません。 あとやっぱりこういうシリーズでは互換性というか、接続の規格統一は大事だと思うんです。 ちょっと言葉にするとわかりにくいんですが、実際にシージシリーズに触れてる人なら少なからず経験があるはず。 たとえばこのブラントだと、ターレットアーマーの裏面に5㎜軸が三つあるんですが。そのうちの左右の間隔と、サウドウェーブの背面2箇所に開いている穴の間隔が合わない……結果そこには取り付けられない、とかけっこうあるんですよね。 なんというか、痒いところに手が届かないもどかしい感じとでもいいますか。 よくわかりませんね、すみません(笑)。 さて、シージは現在12月発売アイテムまで予約が解禁されており、先のワンダーフェスティバルにおいては1月発売アイテムの発表もありました。さらにそれ以降もリーダークラス・アストロトレインやボイジャークラス・エイプフェイスが控えています。 エイプフェイスが来るとなると当然スナップドラゴンも期待できますが、それもシージ内で出してくるのだろうか? そうなると、シージの展開は1年を超えることになりそうですね。 ここ最近のG1リメイク系のシリーズは、だいたい1年で一区切りとなっていたので、シージもまたそうなるものと思っていたんですが。 ここへきてまだリカラー、リデコではない完全新規のアイテムを繰り出してくることからも、タカトミ、ハズブロのシージに懸ける強い思いを感じずにいられません。 その一方でけっこうメインどころのキャラを店舗限定で販売しているところはちょっと気になりますけどね。 ラチェットとかストリークとかスカイワープとか、日本でもちゃんと発売してくれるんだろうか? といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 |
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