というわけで、月刊メガミデバイスの9月号、“朱羅 弓兵 青衣” です。 忍者と対になるのが弓兵なのか? という疑問はありますが、要は近距離系に対する遠距離系といったところでしょうか。 例によって発売後すぐに入手困難となってしまった “赤いほう” のカラバリとなります。カラーリング含めた方向性は相方とまったく一緒。 そういえば、この “朱羅” シリーズまではテーマカラーも統一されてたんだよなぁ。 個々に色も変えてきたのはChaos & Prettyからですね。 ……うん、忍者のときにいろいろ書いたから、もうとくにないや。 では、レビューしていきたいと思います。 キットは、素組みに一部塗装による仕上げです。 素体モード そのポニーを束ねるリボンの位置、宣材画像では黄色い飾りの上になってますが、説明書にはどちらでもいいように書いてありました(というか、宣材と違っていることにあとになって気付いた……) なお、端4箇所のホワイトはこちらで塗装。今回、この弓兵にはフェイス以外に塗装済みパーツはありません。 弓兵モード 付属武装 苦無(くない) 太刀 大弓(小弓+大刀) 脚絆 侍モード 前面
武装 大太刀 比較画像 (この項目については前回の忍者のレビューとほぼ同じ内容です) 続いてそれぞれの武装モードで。 こちらも基本のパーツ構成は同じで、交換した腕部、脚部もまったく同じものなんですが、それぞれのオプション及びその装備位置で個性がはっきりと分かれた印象。 忍者が主に上半身(基本的に腕部)を中心にオプションを追加しているのに対し、弓兵は下半身にオプションを集中。とくに大弓を腰に装着した状態だとボリューム的に相方を圧倒しています。 それぞれの侍モードでも。 貼り合わせの画像のため、一応調整はしたんですが、縮尺などが微妙に狂っている部分はご容赦を。 基本的に手甲及び脚絆の装着位置以外に両者での違いはありませんが、忍者が肩と太股にそれぞれ装甲を追加したバランス型なのに対し、弓兵はこちらのモードでも脚部に装備を集中させているため、ずいぶん印象が違っています。 同じ侍モードとはいっても、弓兵のそれは忍者と違って直接相手と斬り合うことは考えていないような…… 以下、イメージカット 続いて弓兵モードで。 大型武装が豊富なおかげで、意外にも忍者よりも派手でハッタリの利いたポーズが決まります。 本体へのオプション装備が脛だけなので、各部の可動にもほとんど干渉がないのもいいですね。 ただ、色々な部分が頻繁にポロリしてしまうのは忍者を始め、ほかのメガミと同様。まぁ、組み替え前提のキットなので各部のはめ込みがそれなりになるのは仕方ない部分はあるんですが……なに書こう、根本的な解決策はないものかなぁ。 忍者と対決イメージで。 単純な攻撃力は弓兵のほうが高そうですが……当たらなそうだなぁ。 最後に侍モードで。 こちらも、干渉しまくりでけっこう可動に制限のあった忍者の侍モードに較べ、ストレスなく動かすことができます。 う~ん、近接メインであるはずのキャラより遠距離タイプのキャラのほうがよく動くとは…… でもやっぱり、遠距離戦が似合うので、苦無をファンネルっぽく飛ばしてみたり、大弓に武器を全部載っけてみたり。 以上、“メガミデバイス 朱羅 弓兵 蒼衣” でした。 メガミデバイスの定番としてニコイチが基本なので、もちろんそれぞれ1体だけでも十分遊べるキットではあるんですが、やっぱり忍者と弓兵、2体揃えてこその朱羅シリーズであることは言うまでもないですね。 もっとも、このシリーズ2体分のオプションを装着していわゆる完全形になるというギミックは、次作のChaos & Prettyでは採用されていませんし、今後しばらくはコラボキットや1体で完結するキットのリリースが続くので、以降はどうなるのかわかりませんが。 僕みたいに想像力の乏しい人間には、公式である程度組み替え例を示してくれるほうがありがたいんですけどね。 さて、忍者と違って弓兵の赤いほうはまだ再販が決まってませんが、まぁ、いずれは再販されると思います。 黒いの(影衣)も含めた三色のミキシングとかするひともいるのかなぁ。 赤や黒で感じた硬派な格好良さみたいなものは薄れて、テーマである “和” に関しても、なんとなくぼやけてしまった感のある “蒼衣” ですが、これをよく一般で売ったなぁ、思いますね。 まぁ、赤いのの人気を受けて、ということなんでしょうが、ある意味方向性が真逆だからなぁ……コトブキヤショップ限定とかだったら、普通にあり得るとは思うんですが。 さすがというかなんというか…… でも一方で、オリジナルが散々なChaos & Prettyのカラバリも一般販売するんですよね。 しかも2体同時発売。それも見た目は明らかにハロウィン仕様なのに、12月発売て…… こっちはさすがといっていいのかどうか…… そんなところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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月刊メガミデバイス8月号は、まさに夏にぴったりの爽やかカラーに衣替えした忍者さん……なんですが、もはや10月も下旬に差し掛かり、世間はすっかり秋となってしまいました。 というか、こちらはすでに冬になろうかという勢いで冷え込んでおります。すでにコタツが稼働中。近くストーブも出さなきゃならない感じです。はぁ…… さて、昨年12月、そして今年1月と連続リリースされたものの、すぐ入手困難になってしまった朱羅シリーズ。そのカラバリアイテムとして登場したのが、今回紹介する “蒼衣” バージョンとなります。 通常版(公式にはどう区別するのかわかりませんが、以降は単に “赤いほう” と表記します)が赤と黒を基調にしたカラーリングだったのに対して、蒼衣はその名の通り青と白をメインカラーに、新規髪形パーツ、さらに前作Chaos & Prettyで採用された素肌タイプの手脚パーツを引っさげて劇的なイメチェンが果たされています。 赤いほうを買い逃した僕としては、カラバリとはいえ一般販売で朱羅シリーズが再登場するのは嬉しい知らせで、今度こそはと速攻で予約したわけですが…… うん。思った以上にイメージが変わってて正直なんともいえない気分になってしまった(笑)。 まぁ、イラストが発表された時点でだいたいわかってたんだけどね。 それでは、レビューしていきたいと思います。 キットは、素組みに一部塗装による仕上げです。 素体モード 忍者モード お腹のパーツに関してはお好みで。 どちらを使うかによってよって股関節の可動部のパーツを選択するよう指示がありますが、股関節自体2組組めるので、ユニットごと取り替えるのが楽かと。 付属武装など 苦無(くない) 忍者刀 手裏剣 手甲(カタール) 侍モード 前面
武装 大太刀 比較画像 (この項目は次回の弓兵のレビューでもほぼ同じ内容になるかと思います) 続いてそれぞれの武装モードで。 こちらも基本のパーツ構成は同じで、交換した腕部、脚部もまったく同じものなんですが、それぞれのオプション及びその装備位置で個性がはっきりと分かれた印象。 忍者が主に上半身(というかほぼ腕だけですが)にオプションを追加しているのに対し、弓兵は下半身に集中しています。 それぞれの侍モードでも。 貼り合わせの画像になりますので、ちょっとわかりにくい部分はご容赦を。 基本的に手甲及び脚絆の装着位置以外に違いはありませんが、忍者が肩と太股にそれぞれ装甲を追加したバランス型なのに対し、弓兵はこちらのモードでも脚部に装備を集中させているので、ずいぶん印象が違っています。 以下、イメージカット 続いて忍者モードで。 武器を持たせてポーズをとらせると、さすがに忍者っぽい雰囲気になります。 フレキシブルに可動するツインテールとマフラーがいいアクセントになりますね。 ただ、案の定ポロリ祭りなので、ポージング作業はなかなか大変。 腕が根元から外れやすいのに加え、マフラー、そして手首のハードポイントは頻繁に外れます。このへんはもう接着しちゃったほうがいいかな。 また、武装モードのハンドパーツは手首と一体化したタイプで、素体モードのものより可動面で劣ります。 弓兵との対決イメージで。 対決シーンの構図って難しいね。何回やっても上手くできない…… 最後に侍モードで。 武装盛り盛りの結果いろいろな部分で干渉しまくりで可動はけっこう制限されます。 というか、どこか動かすたんびにどこかが外れてストレスが溜まる溜まる…… まぁ、カッコ可愛いので全然許容範囲ですが。 説明書などにはとくに記載はありませんが、腰のウイングパーツももちろん武器として使用可能。今回は腕に装着して大型クローに見立ててみました。 以上、“メガミデバイス 朱羅 忍者 蒼衣” でした。
赤いほうを買い逃した人には嬉しいカラバリアイテムとなりましたが、イメージは一変してしまったので賛否ありそうな気はします。 しかもこれが届いた頃に赤いほうの再版決まったり……(さすがにもう、そっちも買おうとは思いませんが) 一応 “和” をテーマにした朱羅シリーズなんですが、正直この色味ではほとんど “和” は感じられませんね。色の選択ってやっぱ重要なんだなぁ。 もちろん、だからダメってことではなくて、赤いほうやコトブキヤショップ限定の “影衣” には格好良さは感じたんですが、可愛さはさほど感じなかったんですよね。 だけどこの “蒼衣” は、格好良いと同じくらい可愛くもあり、そういう部分を求める人にとってはいいカラバリになったんじゃないかと。 僕個人は、とりあえず髪色はこっちの組み合わせのほうが好きです。 中身そのものについては、あらためて言うこともありません。あくまでカラバリなので、とくに新たな試みはありませんが、髪の造型も相変わらずのクオリティですし、顔も普通に可愛いし、武装パーツの組み替えの自由度こそChaos & Prettyには及びませんが、あそこまで極端に振り切ってないという意味でも、安定のメガミデバイスです。 とまぁ、そんなところで今回は終了。 またのご訪問を。 更新がどんどんスローペースになっていく……モノ自体はチマチマ作ってるんですけどね。 さて、逆襲のシャアに登場した主要MSのなかで、唯一1/100スケールキットが発売されていなかったヤクト・ドーガが遂に登場。 レーベルはREで、ジェガンやリ・ガズィ、ギラ・ドーガまでがMGとして発売されているなか、MG化されなかった(もはやそう言いきっていいでしょう)わけですが、あえて汚名とは言いますまい。 個人的には、ヤクトドーガは百式、ハンマ・ハンマに並ぶ好きなMSではあるんですが、ハンマ・ハンマとは違ってすでにHGUC版が発売されていますし、とくに1/100にこだわりがあるわけでもないので、正直なんで今さら? という気持ちはありました。 MG ジェガンも含めて、ナラティブを盛り上げるための布石なんですかね。 まぁ、好きな機体には違いないんで、買いましたけどね。 ほかの面子のMGも持ってる手前、コイツだけスルーするのも可哀想ですし。 ただ保持力がなぁ……ハンマ・ハンマのときにREとMSの相性はお世辞にも良くないことは証明されてますからねぇ。 それでは、レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールによる仕上げです。 キットの構造はフレームレスに共通ポリキャップを使用と、これまでのシリーズから変わりなし。 もともと複雑なカラーリングの機体ではないですが、そのぶん色分けにはかなり気合いが入っていて、各部バーニア、スラスター内側の赤色までパーツ分割で再現。 しかし、そこまでやっておきながら最後の詰めが甘いという……詳細はのちほど。 武装等 ビームアサルトライフル なお、例によって銃持ち手は付属せず、保持には汎用の握り手(ハンドパーツは左右のそれのみ)を使用します。 まぁ、前回のビギナ・ギナみたくおかしな位置で固定されることはないので、見た目にさほど違和感はないのが救い。それに、両手どちらでも持てるしね。 ヒートナイフ付きビームサーベル サーベル自体は1本しかありませんが、左右どちらにでも収納は可能。 ただ、サイドアーマーはカバーが展開するとかではなく、スラスター含めてカバーパーツ完全に外す仕様になっています。なんでここで急に手を抜いたのか…… 4連装メガ粒子砲内蔵型シールド ファンネル&ファンネルポートシールド サザビーの場合は一度射出したあともコンテナに収納すればリチャージして再使用できるのに対し、ヤクト・ドーガは基本再使用はできないようです。 なお、スチロール棒用のアタッチメントはパーツ追加でアクションベースなどに取り付けることも可能。それだと、パッと見バックパックから撃ち出してる感はなくなります(笑)。 肩のシールド(ファンネルポートシールドなんて名称初めて聞いた)裏面にはミサイルを3発装備。 一応別パーツですが、3発一体成型です。ちなみに組み立て説明書ではイラストが逆に描かれています。 比較画像 以下、イメージカット ハンマ・ハンマほどではないですが、やっぱり保持力には不安が。 腕周りはとくに問題ないんですが、足首が弱い。 共通ポリキャップにKPS製のパーツをはめ込んだだけの超簡易構造なので、当然といえば当然なんですが……気を抜くとすぐ前傾姿勢になってしまいます。接地面積自体が広いので、転けてしまうことはそうそうないんですけどね。 一番負荷がかかる部分だってわかるだろうに、外から見えないからって適当過ぎる。 KPSとRE共通ポリキャップの組み合わせに保持力はほとんどないって、ハンマ・ハンマのときに思い知ってるはずなのに…… 可動性能は並。肘、膝は90度ほど。股関節には一応スライド機構がありますが、正直ほとんど恩恵を感じられない。 また、わずかながら胸部を反らせることができるんですが、重さに負けてすぐ元に戻ってしまいます。動かせても位置を固定できないんじゃなんの意味もないし…… 先にも言ったように、ファンネルディスプレイ用のスチロール棒を上手く使うのは案外面倒。 なので、結局汎用ディスプレイスタンドを使おうと思うひとも多いと思うんですが、すると今度はファンネル側の穴(バーニア孔)が3㎜に対してキツいんですよねぇ。まぁ、力ずくではめ込むことはできましたが、見事に白化しました…… ほかのMSと絡めて。 やっぱり1/100スケールキットを複数並べるのはけっこうなスペースがいりますな。 撮影ブースギリギリだわ。 以上、“RE ヤクト・ドーガ(ギュネイ機)” でした。 逆シャア登場の主要MSのなかで唯一1/100スケールキットが発売されてなかったヤクト・ドーガがついに登場。 まぁタイミング的にはジェガンとほぼ一緒ですが、あっちがMGだったのにこっちがREになってしまったのはバリエーションの差かなぁ。もちろん、価格的なこともあったでしょうが。 でも、MG ガンダムF91とRE ビギナ・ギナの価格差が800円しかなかったことを考えると、 結果として、主要MSのうちヤクト・ドーガだけがMGになり損ねたわけですが、昨今の流れでは仕方なかったのかな。 僕個人は、それを残念だとは思いません。内部フレームとか再現されてても、結局組み立ててしまえば見えませんしね。 でも、やっぱり構造的にはある程度内部フレームはあったほうがいいんだよなぁ。 とくに、これだけでかい機体の脚部(脛)が間接を外装で挟み込むだけというのは、さすがに貧弱です。 よく、REはでかいだけのHGだと言われますが、構造的にはむしろHGより簡易な部分も多く、それでいてスケールは大きいわけですから脆弱にならざるをえませんよね。 というか、KPSにRE共通ポリキャップの組み合わせ、いい加減見直したほうがいいんじゃないのかなぁ…… 大型機はこのへんが限界ですよ。トップバッターのナイチンゲールはまともな人型じゃないから、さほど気にはならなかったけども。 そんなこんなでREの次回作はガンイージですか。今後は小型MSがメインになっていくのかなぁ。 Vガンにはあまり思い入れがないので、プレバンのV2AB含めてまったく食指が動かない……どうせガンブラスターもプレバンだろうし。 そろそろ1/100は卒業かなぁ…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
まだアニメ本編には未登場ながら、メインビジュアルでばれてるゾイドの1体ですが、キットもこんなに早く発売しちゃっていいのかなぁ? 姿どころか能力までバレちゃいますが…… そんなわけで、相変わらず発売スケジュールがおかしいゾイドワイルドから ワイルドライガー以来の哺乳類型ゾイドの登場です。 まぁ、アニメではすでにファングタイガーが登場してるので、哺乳類型は3体めということになりますかね。 それにしても、ファングタイガーのキットは引っぱるなぁ…… ボーンパーツはワイルドライガーと共通だろうし、ワイルドブラストユニットもどうやらほぼ同じっぽいから、引っぱったところでキット的には新鮮みないと思うんだけどなぁ。 と、話をナックルコングに戻しますが、 発見時にはその骨格が人間に似ていたため、“ヒューマゾイド” と呼ばれていたというナックルコング。 そんな設定あるなら、“ゴリラ種” じゃなく “ギガントピテクス種” とかにすればよかったのに。 ガノンタスの “プロガノケリス種” とガブリゲターの “サルコスクス種” だけがいやに浮いてる…… では、レビューに移ります。 ボーン復元 うん、ゴリラだ。 ワイルドブラストギミックの関係もあって、腕の接続が横向き(肘間接が横を向いている)になっているんですが、こういうかたちはゾイドではあまり見たことがなく、新鮮です。 その腕部は、さすがギミックのキモなだけあって今シリーズでは異例の7パーツ構成で、手首が回転し、肘が曲がります。 シリーズ初の間接が可動するキットとなりましたが、あくまでワイルドブラスト形態への変形のためのもので、電動歩行時に連動可動するものではありません。 踵が長く伸びているのはワイルドブラスト時に自立するためですが、ちょっと見栄えは悪く感じます。 各部ディティール 頭部の造型は秀逸。ちゃんと鼻孔の部分が抜けているのがいいですね。 胸部には肋骨状のカバーパーツが。電池ボックスはその奥になります。カバーはアイアンコングのように大きく開けるような構造ではないので、電池の入れ替えの際には外してやる必要があります。 大きく盛り上がった背面にはスラスターのようなディティールが。復元完了時にも背中に外装はなく、そのままになります。 復元完了 外装を装着して復元完了。 ボーン形態のどことなくユーモラスだった雰囲気から一変、なかなか悪そうな見てくれに仕上がりました。 外装装着箇所は頭部と胸部、肩、脚付け根部分のみ。 先も言いましたが背中は剥き出しです。 ライダーもその剥き出しの背中に跨がってるだけだし、これ後ろから狙われたらアウトだろ…… なお、付属のライダーフィギュアは一番多いタイプのものです。 各部ディティール 受け口なのはアイアンコングから続くゴリラ型の伝統ですね。鼻のディティールにも郷愁を覚えますが、真っ赤なツインアイの効果もあってより凶悪な感じが強いです。 胸部装甲ではワイルドブラスト時のポイントでもある大胸筋をしっかりアピール。 腕部は肩にのみ装甲を着けている状態ですが、もともと前腕部にボリュームがあるので貧弱な印象はありません。 一方で、付け根部分にだけ装甲を着けた脚部は脛の華奢さが目立ってしまったかも。 ワイルドブラスト(本能解放)形態 後肢だけで立ち上がり、肩装甲の一部を拳に装着したワイルドブラスト形態。 つまりは4足形態から足形態への変形ですが、過去の同種のキットがだいたいワンステップで変形できたのに対し、このナックルコングはギミックの関係上、いくつかの手順が必要になっています。 まず後脚のロックを外し(両脚とも)、ボディを持ち上げて2足状態になったところで再びロック(左脚のみ)。 次に肩装甲を分割。分割したほうの装甲は肘とアームで繋がっているのですが、そのアームを動かして装甲を拳に被せます(このとき、拳は縦向きにしておきます)。 それから腕部と可動基部(動力ユニットのクランクに取り付けているパーツ)のジョイントを外し、さらに両腕の肘を曲げます。 最後に頭部を下げて変形完了です。 この形態で放つ必殺技の名前は “胸熱拳”。 ドラミングによって胸部に熱を集中させ、その熱を拳に移して放つ技なのだとか。 ちなみに読みは “きょうねつけん” ではなく、“むねあつけん” …… 中途半端に流行りのワード取り入れてくる、しかもそのチョイスが微妙に古いという、絶妙のダサさ。ある意味期待を裏切らない。 また、ライダーシート(?)は可動するので、2足形態でも適当な角度にしておけます。そうでないとただ背中にしがみついてるみたいになっちゃいますしね。 比較画像
電動アクション
このゾイドワイルドでは、基本的に動力ユニットの可動クランクは一組のみですが、仮に過去シリーズで一般的だった2組のクランクのある仕様だと、こんなふうにその場で動かずに特定のアクションを繰り返すというようなギミックの実現は難しかったかもしれません。 なるほど、こういうことも見越していたんだね。単なる簡略化だけじゃなかったんだ(と思いたい)。 なお、口の開閉に関しては、開ける動きは連動するバーの作用によるものですが、閉まるのは単に重さを利用していいるだけなので、可動部分のゲート処理が雑だと、そこが引っかかって大口を開けたままになる可能性があります。 僕の場合実際そうなって、しばらく原因がわからなかった。 前腕の合わせめのところも含めて、シリーズで初めてゲート処理が気になったかな。 以下、イメージカット シリーズ初のモード展示機構搭載で、ほかのキットに較べると格段にポージングの幅が広いです。 といってもやはり限界はありますが。 拳が回転可能なのはいいですね。でも、どうせならアームの位置を工夫して、肩装甲を分離しない状態で肘を曲げられるようにもしてほしかったかな。 以上、“ZW ナックルコング” でした。 アイアンコングの、あの腕の動き……筋肉や腱が連動するような動きは電動アクションキットとしてのゾイドの一つの完成形だと思いますが、このナックルコングもまったく方向性が違うものの、間違いなくゾイド史に名を残すキットになっていると思います。 造型的な甘さや、メインアクションの簡素さなど、“リアルムービングキット” というキャッチフレーズもある種の自虐であると。そういうシリーズなんだ、と。 かくなるうえは、いかに玩具的なギミックでこちらを驚かしてくれるか、という部分でしか、もはや僕はこのシリーズを見ていません(笑)。 そんなふうに割り切って臨むと、なかなかに魅力的なシリーズですよ、このゾイドワイルドは。 少なくともM型以上のキットに関しては、どんどん良くなっています。 ギルラプターはいったいなんだったのか…… 一方で、アニメはおっさんの視聴にはまったく耐えない内容ですけどね。あと、とにかく展開が遅い。マジで何クールやるつもりなんだ? といたところで、今回は終了。 またのご訪問を。 最終回の今回は、チームリーダーで胴体担当の “レーザークロウ” と、 メンバー5体が合体した “プレダキング” をレビューしていきたいと思います。 PP版アニマトロン(プレダコン)のレビューもとうとう最終回となりました。 最後はこれまでのコンバイナーと同様、チームリーダーと合体モードのレビューとなります。 まずはリーダーのレーザークロウですが、昔はレーザー “クロー” 表記だったと思うんですけど、今回のPP版では “クロウ” となっていました。 ライオンなのに、カラス感が強い…… そして合体モード……というか、商品的には本来の姿というべきプレダキング。 アニマトロン5体の単体モードをある意味犠牲にしたその結果やいかに!? すでに1回め2回めでいろいろ言っているので前置きはこのくらいで、レビューに移ります。 レーザークロウ ロボットモード 腕も、相変わらず短めです。まぁ、全トランスフォーマー中、一、二を争う腕の短さを誇るオリジナルほどではないですが。 ほかの4体が散々(ダイブボムはそこまででもないですが)ななか、唯一背面がすっきしているのはさすがリーダー(笑)。でも、後ろ姿も見事な四角形です。 そしてやはりデストロンマークはシール…… ビーストモード 後面 合体モード プレダキングでは胴体を担当……するのですが、レーザークロウ単体では実は頭部と胸部にしか変形しません。 変形自体も至極簡単で、側面図を見てもらえばわかるように、ほぼビーストモードの背中からプレダキングの頭を起こすだけです。 側面のパネルと開くことで真横のタテガミのみ大型化したような雰囲気になっていますが、どうせなら6枚前部展開するような感じにしてほしかったかも。 この状態にダイブボムから分離させたウイングユニットを取り付けて、胴体部分の完成となります。 これがオッケーなら、ランページのランドセルも脚コンビの背中のアレも取り外せるようにしてもよかったんじゃあ? プレダキング アニマトロン5体合体、プレダキング。 レーザークロウをボディに、左腕をランページ、右腕をダイブボム、左脚をトロックス(旧名タントラム)、右脚をヘッドストロングがそれぞれ担当。 なぜか、旧オリジナルトイでは腕と脚が左右反転していましたが、今回のPP版はちゃんとアニメデザイン準拠になりました。 しかし、1、2回目のレビューでも行った通り、細かいことを気にしなければ腕と脚の左右を入れ替えることは可能です。 さて、肝心のプロポーションですが、この合体モードでのまとまりを最優先に開発(と、僕が勝手に思っているだけですが)されただけのことはあり、いわゆるスクランブル合体系のコンバイナーとは較べものにならないバランスと一体感があります。 ただ、若干腕が短く感じるのと、腹部と太股が細いせいでわりと華奢に見えてしまうのがちょっと残念。 プレダキングには、オリジナルトイのパッケージアートみたいな、むっちりと太ましいイメージがあるんだよなぁ…… また、ウイングユニットもダイブボム単体ではかなり大型化した印象だったんですが、合体してしまうとそうでもない感じ…… これも黒いウイング部分を二重構造とかにして、合体時にはスライド展開してさらに大きくなる、とかならよかったのに。 オニキスプライム 初めてビーストモードに変形したトランスフォーマーで、過去や未来、別の場所、さらに死後の世界まで見通す能力を持っている……そうな。 このパワーオブザプラムでタイタンマスターとしてリメイクされる最初の13人のプライムには、それぞれデコイアーマーとしてプリテンダーをモチーフにしたアウターシェルが付属する……というか、むしろどちらかというとそっちの方がメインで、プリテンダーのリメイクとして楽しみにしてたファンも多いはずですが、このオニキスプライムはタイタンマスターのみでプリテンダー型のアウターシェルは付属せず。 結局、今後単体で発売されるアルファトライオンのランダー(ランドマイン)、メガトロナスのブラッド(ボムバースト?)で終わりですね。 プリテンダー網羅とはいかなかったか……相変わらず中途半端だなぁ。 比較画像 合体モードでは、オリジナルでは腰と太股までをレーザークローが単独で担当していたのですが、今回のPP版ではレーザークロウ単体が受け持つのは胸部までで、腹部と股間はダイブボムのウイングユニットが、太股は脚コンビの2体がそれぞれ担当。 レーザークロウのサイズをほかのメンバーと合わせるための処置だったのだと思いますが…… オリジナルはもう少しスマートだったロングハウルが見事な関取体型になってしまいましたが、まぁダンプトラックへ変形することを考えれば、それほど無茶な変更とも思えません。むしろ彼一人の犠牲(?)でほかのメンバーはほぼオリジナルのデザインのままなので、これは英断だったと言えるのではないでしょうか。 それに較べてPP版プレダキングは…… 続いて合体モードで2010エディションと。 横幅、奥行きはそれほど変わりませんが、高さはPP版がオリジナルのおよそ倍。しかし、重さはほとんど同じくらいです。というのも、2010エディションは要所要所にダイキャストが使われていて、アニマトロン一体一体がそこそこの重さなんですよね。 プロポーションの違いは歴然。手脚と胴体の比率が随分と変わりました。 でも、やっぱりPP版は華奢な印象がありますね。 あと、相対的にウイングが小さくなっているのも気になるっちゃあなる。 最後にメンバー、脚コンビ、腕コンビとそれぞれ。 見ての通り、トロックスとヘッドストロングはほかの3体より一回り大きくなっていますが、全員だいたい似たようなサイズで、まぁボイジャークラス相当です。 合体前提なので単体の構造はそれぞれ単純ですが、そのぶん安心して遊べます。なによりでかいので迫力はありますね 以下、イメージカット まずはレーザークロウ。 可動は標準的。ただ、全体に四角いので、スタイリッシュとはほど遠い印象。 トランスフォーマーにしては珍しく、腰にスカート(前垂れ)が付いていますが、跳ね上げられるので可動に支障はありません。そもそも、そこまで腿も上がりませんが。 でも、なんでこんなパーツ付けたのかなぁ? オリジナルの太股側面を意識したんだろうか? だったらあの楕円のディティールは縦向きだけど。 腰裏にはスタンド用3㎜穴を完備。干渉するものもないのでメンバーの中では一番使い勝手がいいんですが、彼に空中戦のイメージないし。そして例によってユルユルだし…… 付属品は、合体時にメイン武器の基部となる短砲身の銃タイプがひとつのみ。オリジナルのダブルショックガンになんとなくにた形ではありますが、1パーツ構造でとくにギミックもなく、先にも言ったように肩への装着も不可能。また、グリップの5㎜軸が短いで、拳での保持もイマイチしっくりきません。 最後は恒例でオリジナルの武器を装備して。ただ、サーベルは問題なく持てますが、ダブルショックガンは接続軸が太いので肩への装着はもちろん、手に持つこともできませんでした。
プレダキングのライバルといえば、“空飛ぶ山猫” ことスカイリンクス。 ということで、UW-EX リンクスマスターUW版スカイリンクスと相対させてみましたが……仔犬を見下ろしてるみたいになっちゃった。 まぁ、UW版スカイリンクスはイメージよりよりもかなり小さいので仕方ないんですが、そもそもなんでスカイリンクスをコンバイナーのコアにしたのか…… やむなく合体させてみましたが、それでもご覧の通り。ガンプラで言うと、1/60と1/100くらいのスケール感の違いが。 オリジナルのスカイリンクスを持ってくれば、まだ画になったかなぁ? オリジナルのスカイリンクスは、昔、父親からアメリカ出張のときのお土産にもらったんですが、壊して処分しちゃったんですよね…… 小さいお友達のみんな、買ってもらったオモチャはずっと大事にするんだよ!(切実) 以上、“PP プレダキング” より、“レーザークロウ” と “プレダキング” でした。 等価交換、二兎を追う者は一兎をも得ず、なんて言葉もありますが、このPP版プレダキングはまさにそんな感じですね。 確かにプレダキング形態の出来はいいと思います。この大きさで、この安定感は素晴らしいです。 UW版デバスターやスクランブル系のコンバイナーとは雲泥の差で、気兼ねなく遊べる巨大合体ロボットトイという意味では、非常に良くできたアイテムだと思います。 とはいえ、プレダキングというキャラクターとしてあらためて見ると、いくつか細かい不満は出てきます。 まず付属品の貧弱さ。専用の剣が付かないのはもちろん、電光ライフルも黒の単色で裏は肉抜きだらけと安っぽさが否めません。背部のキャノン砲はサイズもハッタリが利いていて可動もするのでいい感じなんですが、そのキャノン砲のために相対的にウイングが小さく見えてしまう部分もあります。 そしてやはり、どうしても華奢ですね。 オリジナルトイのイメージもあって、プレダキングはとにかく手脚が太いという印象があるので、このスマートさにはちょっと違和感がありました。拳にトゲトゲがない、とかもね。 ただ、そのへんの細かい不満もアニマトロン5体の単体モードを前にすると、本当にどうでもいいことに思えてしまいます。 なんでこうなったのか、ではなく、なんでこれでゴーサインが出たのかを知りたい。 というのも、非正規品でかなり派手な造型の “プレダキングらしきモノ” があるんですよね。 単体ロボット、ビースト、合体モードと三拍子揃ってプロポーションもよく、可動も十分という代物があるなか、後発で正規品として出るモノがこれでいいのか? 正規品と非正規品を同じ土俵で較べるな、という話ですが、このPP版プレダキングを作った人たちが、アレをまったく知らない、見たことがないなんてことはないと思うんですよね。 バッタもんに負けてられるか! って思うのが普通なんじゃないのかなぁ? もちろん、ぼくは “本物” のトランスフォーマーが好きなので、非正規品のあのディティールのうるささはあまりいいとは思わないんですが、それでもあれだけ全形態で破綻のないデザインを見せられるとなあ…… 今のタカラトミーなら、もっとできると思ってたのに。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。 第2回めの今回は、腕部担当の “ランページ” と、“ダイブボム” を紹介していきます。 前回レビューしたトロックスとヘッドストロングは、合体モード=プレダキングのプロポーション重視の煽りをわりとわかりやすいかたちで喰らってましたが、今回の2体もけっこうな影響を受けておりますよ、はい。 まぁ、ダイブボムの方ほうはそうでもないんですが、オリジナルでも一番地味だった(笑)ランページの扱いが、とにかく酷いです。 これ、誰もなにも言わなかったのかなぁ? 理屈はわかるんですよ。でも、だからってそのまま通しちゃダメでしょ。もっとほかの方法考えようよ。 前回の2体にしてもそうだったけど、一つの目標を達成のするために犠牲にしたものが多過ぎる気がします。 考えに考え抜いた結果ならそれも止むなしだろうけど、とてもそうは思えないんだよなぁ。始めから考えるのを放棄して安易な方法を採ってるように見えて仕方がない。 素人が好き勝手言ってるよ……なんて、腹を立てる人もいるかもしれませんが、実際にこれを買う人はほとんど素人ですしね。 そんな素人の、率直な感想を書くのがこのサイトなので。 そんな感じで、レビューに移ります。 ランページ ロボットモード ランドセルよろしくがっつり背負ったこの謎のユニットこそ、PP版ランページ最大のネック。 その正体は、合体用のジョイントです。 合体時の強度と安定性を考えてのことでしょう、ジョイントがそのまま肩関節も兼ねているんですが、UW版デバスターの場合は腕部担当のスカベンジャーとボーンクラッシャーのキャタピラ部分がその役割を果たしていたものが、ランページではこういった仕様に。 そしてこの、見た目通りのお荷物がビーストモードに多大な悪影響を及ぼすことになります。 なお、本来左胸にあるデストロン(ディセプティコン)マークはシールでの再現となります。トロックスとヘッドストロングはタンポ印刷されてたのに…… ビーストモード 後面 四肢の処理も雑で、ネコ科独特のしなやかさは微塵もありません。とくに後脚はトロックスやヘッドストロングのビーストモードと大差ないです。 尻尾は付属の銃での再現ですが、それも取って付けた感しかありません。 ビーストモードに限っていえば、今回リメイクされたアニマトロン5体のなかで間違いなく最低の出来です(悲)。 合体モード
ダイブボム ロボットモード 日本では “ダイムボム” と呼ばれていました。肩書きは空中攻撃兵。 でも、名前からすると対地爆撃兵とするほうが正しいと思います。爆弾らしき武器は持ってませんが。 今回のリメイクにおいてロボット、ビースト、合体モードの三形態ともでもっとも破綻なくまとまっているのがこの方。 背中のウイングユニットが合体時基準で幾分大型化したせいで背負ってる感はすごいものの、ランページや脚コンビの後ろ姿に較べれば随分マシです。 ユニットを外せばランページ同様合体用のジョイントを背負った格好になりますが、本体と密着しているぶんそこまで違和感はありません。 なんでランページも同じ仕様にしなかったのか…… 本体のプロポーションもほぼ問題ないんですが、唯一気になるのが頭部……というか顔ですね。 ビーストの口を開くとロボットのフェイスが現れるという構造なのですが、そのせいで常に顔を前に突き出しているような格好になっています。 首の回転位置よりも顔が結構前に出ているので、左右に振るとまた妙なことに…… あと、彼も胸のデストロンマークはシール処理になっています。ウイングのほうは印刷なのに。 ビーストモード(飛行状態) メカイーグルにトランスフォーム。 公式ではこの状態が基本形態のようです。 ウイングユニットが大型化したことで、実感としてはメンバー5体のなかで一番のボリュームになりました。ウイングを最大まで展開したときの表面積はかなりのもの。 ただこの状態ではとくに、あくまで本体の上にウイングユニットが乗っかっているだけ、という印象です。 ウィングが基部ごとスライドするなりして、ちゃんと “身体から生えている” ように見せるくらいの工夫はあってもよかったかなぁ。 また、オリジナルではウィングに装着していた武器は胴体側面への装着に変更。形状自体も手持ちの銃タイプからキャノン砲タイプへと変更され、合体時には両肩に装備されます。 ウィングのゴールド部分はすべてシールでの再現。大判のシールの、実に半分ほどの面積をそのウイング用のシールが占めています。ここは塗装であってほしかったなぁ。 ビーストモード(直立状態) 背面 合体モード
比較画像 やはり、旧トイから一番印象が変わらないのがこのヒト。 こちらもサイズ感はだいたいランページの場合と似た感じ。 ウイングユニットの大型化の弊害で、ビーストモード……とくに飛行状態でのプリポーションは尾羽の形状も含めて旧トイのほうが鳥らしいかなぁ。 なお、2010エディションのウイングも裏面はシール頼みですが、正面はちゃんとゴールドで塗装してあります。 2010エディションではダイブボム(ダイムボム)は左腕担当なので、ランページ同様そのように。 UW版デバスターより、同じ腕部担当のメンバーと。 左腕担当はボーンクラッシャー。右腕担当はスカベンジャーです。 トロックス、ヘッドストロングの2体は同じ脚部担当のビルドロンよりも一回り大きいサイズでしたが、今回の2体はほぼ同サイズ。 最後に同僚で並べて。 脚部担当の2体は互いのパーシャル関係でしたが、こちらは変形モチーフがまったく違うので構造もまったく違うと思いきや、当然合体用ジョイントの形状は共通ですし、脚部の変形パターンやその他細かいところで共通する部分は多いです。 いっそ完全にパーシャル構造だったら、ランページのビーストモードももう少しマシになってたかもしれない。 以下、イメージカット 形状うんぬんよりも、僕はグリップとなる5㎜軸の短さが気になりましたね。手に持たせるのに、短過ぎて浅いんですよ。 これはランページ用のものだけでなく、ダイブボム、レーザークロウ用の武器でも同様です。 最後の画像は2010エディション付属のオリジナルの武器を持たせたところ。 最初の画像は腰を捻ることでスタンドを取り付けましたが、なんでこうせっかく付けた機能を殺すようなことを兵器でするんだろう? それとも、なんのために穴を開けてるのか理解してない? 最後はオリジナルの武器を装備して。 以上、“PP プレダキング” から、“ランページ” と “ダイブボム” でした。 初期のトランスフォーマーは、ビークルやビースト……要は変形後のフォルム重視で、ロボットモードのプロポーションは二の次という印象でした。 ここ最近のアイテムは、おおむね高いレベルでロボット時と変形後のプロポーションの両立は達成されていると思いますが、それでもやはり比重がまったくイコールということはないでしょう。 むしろ最近だとロボットモードのプロポーションをこそ重視して、逆にビークルモードがよくわからないモノになってしまっているヒトもいますしね。トリプルチェンジャーなどの多段変形アイテムやコンバイナーともなるとなおさらです。 今回のPP版アニマトロンの5体は、明らかに合体モード=プレダキング時のプロポーションを最優先に開発されています。 余剰パーツを最小限にし、かつ合体時の安定性、保持力を重視した結果、単体モードへがっつり皺寄せがきてしまったという格好です。 それでも、ロボットモードはまだいい。少なくとも正面から見るぶんには、プロポーションは問題ないし、可動も(理論的には)標準レベルをクリアしているから。 問題はビーストモードですよ。 まさか平成も終わろうという年に、見た目も悪けりゃ動きもしない、こんなに酷いビーストモードを見ることになるとは…… ランページのことですが。 今回のリメイクの優先順位はプレダキング>>単体ロボットモード>>>>単体ビーストモード、くらいだったようで。 ほぼ不満と失望ばかりをぶちまけたところで、今回は終了。 次回、連続レビューの最終回でこれまでの鬱屈は晴らされるんでしょうか? そんなわけで近いうちに更新しますので、またのお越しを。 第一回めの今回は、脚部担当の “トロックス(旧名タントラム)” と、“ヘッドストロング” をご紹介。 試作品(?)の発表からファンをざわつかせたプレダキングが、遂に日本でも発売されました。 パワーオブザプライムなので、当然仕様は世界共通。シール満載の仕様ですが、タイタンクラスなので貼り付けはユーザー任せ(今回のレビューでは一切貼っていません)なので、その点は一安心。 というか、もう全部こっちで貼らせてくれよ、と言いたい。 さて、プレダキングといえば一応5体合体のコンバイナーでありながら、デバスター同様、いわゆるスクランブル合体戦士とは異なるキャラクターとして登場しました。 オリジナルトイもメンバー5体がほぼ同サイズで、それぞれがスクランブル合体戦士のリーダー以上の大きさを誇り、セットは当時最高額の11,000円というビッグアイテムでした。 このあたりは、“巨重合体兵” という肩書きをしっかり体現できていたと思います。“巨人兵” とは名ばかりのデバスターのオリジナルとはえらい違い…… 年月を経て、デバスターがユナイトウォリアーズ(海外ではコンバイナーウォーズ)でボイジャークラス相当6体合体のタイタンクラスとしてリメイクされるに至り、プレダキングもまた同じ道を辿るのは自然の流れだったのでしょう。 ただ、6体合体のデバスターとほぼ同じサイズを5体合体で再現するのにはなかなか苦労があったようです。 つまり5体のアニマトロン(プレダコン)単体の仕様は、その苦労の末捻り出されたもの、ということです。まず合体モードの再現が第一で、そのための単体モードなのだと僕は解釈していますが、それにしても…… プレダキングは、合体戦士(コンバイナー)のなかでもデバスターと同様に別格という印象があります。 もちろん人気キャラクターでもありますし、これまでほとんどリメイクの機会もなかったので、ファンの期待はかなり高かったと思います。 はたして、今回のPP版はそんな期待に応える出来だったのか? 以下、じっくり見ていきたいと思います。 トロックス ロボットモード 背面は……もうこれはどう言えばいいのか? 単体時で余剰となるパーツを極力減らしたうえで、合体時にデバスターと肩を並べるサイズにするため、さらに強度、可動などもろもろ考えた末の、苦渋の決断なのかそれとも開き直りなのか…… 要はプレダキングの脚の付け根から太股がそのままの形でくっ付いてるわけです。 まったくもって思い切った仕様です。 オリジナルトイでは胴体となるレーザークローが太股までを担当し、彼やヘッドストロングは脛だけに変形していたのですが、先のような条件をクリアするためには太股部分の延長が不可欠で、結果このような姿に…… う~ん、なんだかなぁ……もっとほかに方法はあったと思うんだけどなぁ。 足パーツは外付けのオプションとして単体時は武器にするんだから、いっそ太股も同様に、二つを合わせて砲台みたいにするとかさぁ。 どうせ割り切るならそっち方向に割り切って、単体のロボット、ビースト両モードのプロポーションをよくしてほしかったと思います。しかも、これは彼だけの話じゃなく、メンバー5体全員に言えることなのが悲しい。 ビーストモード 後面 合体モード ヘッドストロング ロボットモード ビーストモード 後面 合体モード 比較画像 変形パターンの変更、ヘッドストロングとのパーシャルといった要素のため、とくにロボットモードでは腕周りの印象が随分違っています。 ビーストモードは……正直大差ないかなぁ。 合体モードは、脛部分だけを見るとさほど印象は変わりません。 あ、オリジナルのほうロボットモード、胸のパネル上げるの忘れてた…… UW版ビルドロンと。 デバスターで左脚を担当するミックスマスターと、左脚を担当するスクラッパーそれぞれのロボットモードと並べて。 ビルドロンの2体もボイジャークラス相当の大きさなんですが、トロックス、ヘッドストロングの2体はさらに頭一つぶん大きくなっています。 これも、6体合体のデバスターと5体合体のプレダキングのサイズを合わせるため。 とはいえ、アニマトロン5体全員がこんなふうに大きいわけではなく、脚部担当のこの2体のみ、ほかの3体よりも一回り大きくなっています。 最後に2体で。 非常にわかりやすいパーシャル関係です。 余談ですが、リデコとパーシャルの使い分けってどうされてるんですかね? 僕なりの解釈ですが、構造および大半のパーツを共有している場合はリデコ。構造は同じでも、外装部分の多くが違う場合や、基本構造はかなり違うけれど、一部に共通のパーツを使っている場合などはパーシャルとして区別しています。 ちなみにカラーリングを変更し、頭部のみ新規といった場合には、リカラー頭部変え、とか言ったりします。 以下、イメージカット トロックス、ヘッドストロングともに可動性能は並。 肘、膝はおよそ90度曲がり、腰も回転します。足首は固定なので、接地性はあまりよろしくありません……が、そもそもそれ以前にプレダキング用の太股パーツのせいで重心が後ろに寄っているためにとれるポーズは限定されます。 足を曲げ過ぎるとたいてい後ろにずっこけます。 プレダキングの足パーツは肩に担ぐようなかたちで武器として使用。実際には肩のジョイントで固定する仕様で、腕は添えてるだけ。 トロックスは左肩へ、ヘッドストロングは右肩への装着が基本ですが、逆も可能。もちろん両肩に同時に取り付けることもできます。 なお、この足パーツはその大きさに比例してそこそこ重さもあり、片方の肩だけに取り付けた場合、今度はその方向に重心が傾くため、まともに立つことも難しくなります。 それも脚部が枠だけはめ込む構造で、中身がなくて軽いからだよなぁ…… また、腰裏にはスタンド用の3㎜穴がありますが、太股パーツが邪魔なうえ例によって緩く、そもそもこのサイズ、重量のものを3㎜の軸で安定して支えられるはずもないので、正直なんで開けたのかわかりません。 手軽な手持ち武器がないので、オリジナルから剣と銃を拝借。グリップの規格は昔から5㎜と変わりないので、問題なく保持可能です。 先の足パーツは肩に取り付ける以外にも5㎜軸を使って手に持たせることも可能ですが、その重さに肘の間接が負けてへたれてしまい、そもそもでか過ぎるのでまともに構えることができません。 それにしても、ダイノボットのときも思いましたが、やっぱり専用の剣は付けてほしかったですね。 ビーストモードでの可動は望むべくもありません。 せいぜい四肢が曲がって、頭部が回せるくらい。 ヘッドストロングの後脚は後ろ向きにしか可動しませんが、トロックスの後脚はわずかに前方向にも動くので、若干トロックスのほうがよく動くと言えますかね(苦笑)。 正直、今のこのときにリメイクするなら、ビーストモードでもそれなりに可動するものを作ってくれると思ってたんですが……期待し過ぎでしたかね? 以上、“PP プレダキング” から、“トロックス” と “ヘッドストロング” でした。 最初に宣材画像を見たときは、同じPP版ハングルーのそれを見たときと同じような気持ちになりました。 なんだろう? デバスターはあんなに理想的なリメイクだったのに、なんで彼らはこうなったのか? まぁ、建設車両と動物とじゃ全然難易度が違うんだろうとは思いますが、それにしても…… ただ、今回紹介したトロックスとヘッドストロングは、実はまだマシなほうなんですよね。 プレダキングの太股パーツの処理さえなんとかなっていれば、そのほかの仕様に関してはそれほど悪いとは思いません。 もちろん単体で見るともの足りない部分はあります。付属品の少なさも寂しいですし、ただでかいだけで1体に5,000円の価値があるかというと、微妙なところでもあります。 5体が合体したプレダキングとしての形態を重視するか、アニマトロンそれぞれの単体モードを重視するかによって、評価はかなり違ってくるんだろうな。 といったところで、今回は終了。 引き続きほかのメンバーのレビューも行いますので、またのご訪問を。 これまで節足動物タイプしか発売されていなかったS型キットに、待望の恐竜タイプが登場。 といっても、もはやお馴染みのザコキャラがやっと発売になっただけですが。 ちょっと展開遅めですね。 アニメは何クール放送なのかなぁ? 早朝枠だし、一年やるんだろうか? せめてこれまでにアニメに登場した機体や、キービジュアルに描かれてる機体は今年中に発売してほしいけど、10月は新製品ない感じだし…… まさか一年通してレギュラーゾイドがあのキービジュアルに出てるのだけってことはないよね? レビューに移ります。 ボーン復元 後面 各部ディティール 組み立ての都合上、アイパーツは先に組み込んでおくのが無難なので、今回はそのように。カラーはデスメタル帝国所属では一般的なレッドメッキ調。 今回のシリーズキットは基本的に腕、脚のパーツは手首、足首部分を除いて一体成型となっているのが基本ですが、このラプトールあろうことか腕が胴体のパーツと一体化しています。 確かに、機体の特性上、腕(前脚)は補助的な役割しか果たさないだろうとは思いますが、ティラノサウルスならともかく、このサイズの肉食恐竜の本来の生態を考えると、腕は十分機能していたと思われるだけに、この処理はちょっと酷い…… 造型的にも、横から見るぶんにはまだしも、正面からは見られたもんじゃありません。 また、先に脚部は足首以外が一体成型……といいましたが、このラプトールの場合はS型ゆえに足首も含めて一体成型(一部パーツを組みつける箇所はありますが、可動には関係しません)となっているので、足首も固定。なのでパッケージ写真のように疾走してる感じのポージングは不可能です。 最後のパーツは、基本は腹部に装備するオーバルボム。ゼンマイの鍵を兼ねています。 スコーピアと同じ仕様ですね。 復元完了 後面 各部ディティール 付属のライダーフィギュアはほかのS型キットやガノンタス、ガブリゲーターにも付属するもっとも一般的なタイプ。 ボーン形態でも固定できるので搭乗は可能です。 ワイルドブラスト(本能解放)モード 比較画像 ゼンマイアクション
以下、イメージカット ワイルドブラストモードではドスクローをある程度自由に動かせます。 一応頭の位置よりも向こうまで伸ばせるので、スコーピアみたく相手に攻撃が届かない(笑)なんてことにはならないかと。 ギルラプターに随伴、そしてワイルドライガーに襲いかかるラプトール。 アニメでもとにかく数が出てくる機体なので、飾るにもやっぱり数を揃えたいところではあります。 僕も今シリーズで初の複数買いをしようかとも思ったんですが、今後なんらかのかたちでカラバリが発売される可能性も考慮に入れて、とりあえずまずは一つだけにしておきました。 そうしておいて正解だった。 以上、“ZW ラプトール” でした。 個人的にはけっこう楽しみにしてたんですけどね、このラプトール。 すでにカブター、スコーピア、クワーガと3アイテムが発売されているS型ゾイドですが、ワイルドブラストモードへの変形で歩行時のアクションに変化があるのはカブターだけでした。 このランプトールには、カブター以来のアクションの変化を期待してたんですが、それも叶わず。ワイルドモードへの変形も、見た目はスコーピアに似たもので、さらに造型面では前脚がボディパーツと一体化しているなど、簡略化が目立ちました。 ただ、ワイルドブラストモードでのドスクローと口開閉の連動ギミックは手動で行えるので、そういう意味では小さいお子さんにより簡単に楽しんでもらえる工夫はあったと思います。 僕みたいな大きいお友達にすれば、正直当てが外れたという感じです。 ワイルドブラストモードへの変形と、それに伴うアクションの変化はこのシリーズ最大の売りのはず。 変形が手動になるのはS型の場合仕方ないにしても、せめてゼンマイアクション時にはアクションそのものに変化があってほしいところです。 カブターにはそれができているのに、なんで後発のキットにできないのか…… といったところで今回は終了。 またのご訪問を。 |
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