思えば、HGUCの97番目のキットとしてジェガンが発売されたのが2009年の八月。 それから八年……現在の怒濤のバリエ展開を誰が予想できただろうか。 一般販売品こそ “逆襲のシャア” から、いわゆる 1.無印ジェガン “UC” から 2.スタークジェガン 3.エコーズ仕様のD型 の三アイテムだけとはいえ、その後プレバンで “F91” に登場した 4.J型(ノーマルタイプ) 5.M型(Bタイプ) 6.R型(Aタイプ) “UC” より 7.ノーマルのD型 8.ゼネラル・レビル配備のA2型 9.プロトスタークジェガン 10.エコーズ仕様のD型、コンロイ機 さらに 11.スタークジェガン(MSV Ver.) “ビルドファイターズ” よりHGBF枠として 12.ゴーストジェガン F 13.ゴーストジェガン M そこに今回のシャイアン基地配備のD型を加えて現在14種(漏れがあったらすみません)がリリースされています。 同一カテゴリのバリエ展開としてはMGザクⅡ Ver.2.0に次ぐアイテム数になるのではないかと。 ちなみに僕はBFの二つ以外はすべて購入済みです。 まったく、我ながらいいカモだ。もうインスト無しで組み立てられるよ。 しかし、まさかこんなもの(という言い方は悪いか……)までキット化されるとは思ってもみなかった。 だって、一瞬だよ、出てきたの。それも立ってただけだし。 キット自体は同じくプレバン商品のD型のリカラー。 そこに追加でランナー 一枚と迷彩柄を再現するための水転写式デカールをセットしたものになります。 いつものように素組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属デカールで仕上げました。 なにはともあれデカール貼りが苦行でした。しかも結果としてなんだかよくわからないことになってしまったし…… とまぁ、諸々含めて後述していきます。 軟化剤とか使ったりしてかなり頑張ったんだけれど、どうしても角で膨らんだり、局面で皺になったり破れたり。 まぁ、そのへんは似た色塗って誤魔化せばいいや……とか思ってやったら、ことのほか違和感が。 調色なんてできないしね。まったく同じ色の塗料があればよかったんだけれど。 結果、手持ちのライトグレーの塗料をデカールの上から重ねて塗るハメに……なにやってるんだか。 要するに、全塗装ができる人にとってはわざわざ買う必要のないキットということです。 武装類 適当にアクションカット というわけで、“HGUC ジェガンD型(迷彩仕様)” でした。
一昔前のキットとはいえ、肩も上げられるし、HGとしては十分な可動域だと思います。なによりABSの間接はしっかりしていて、動かしていてストレスがないのがいい。 これだけ多くのバリエーションがリリースされていながら、少なくとも僕の手もとにあるものにはパーツの劣化もなく、よっぽど強靱な金型が使われているのか、それともどこかのタイミングで改修されたのか。 どちらにせよ先のショーで新たに二種のバリエが発表(どちらもプレバン商品)されたり、今後も確実にバリエキットは増えていくでしょうから、その辺りの品質管理はしっかりやっていってほしいところではあります。 しかし、1/144でこれだのバリエ展開ができるんなら1/100も売れるに決まってる。だからいい加減1/100を出せ! といった声が多いようですが、少なくとも僕は1/100で同じことをやられても追いかける気にはならないと思います。 というか、メーカーもさすがに同じことはしないでしょう……いや、R型ザクの例もあるし、やりかねない……か? といったところで今回は終了です。 またのご訪問を。
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先に発売された “SOL ホーネット” の姉妹機というかニコイチというか、基本的な仕様は同じになる今回のロードランナーさん。 一、二弾は素体一つに対し装備が二種類付属という、一見お得な感じがするものの、結局のところ二形態を同時に並べるためには二個買いする必要があったわけで、その点で不満を感じたユーザーも少なくなかったのではないでしょうか。 そんな意見を参考にしたのかどうかは判りませんが、前弾のホーネット以降は二つ一組の商品を月を跨いでリリースするというかたちで、少なくとも第八弾まではスケジュールが決まっているようです。 そういった商品展開の方向性も、かつての武装神姫を彷彿とさせるもので思わずにやついてしまったり…… とまぁ、そんなところでレビューに移りたいと思います。 あと、ホーネットのときには言い忘れていましたが、僕はコトブキヤのキットの製作に当たっては、基本的に素組みオンリーです。墨入れはしません。ごくまれに部分塗装はしますが、メガミデバイス (以下MD) やフレームアームズ・ガール (以下、FAG)の場合はほぼ塗りません。 ガンプラに較べていろいろと細かいというのもあるのですが、なんとなく、とくにこの手のキットはランナーから切り離しただけのそのままの質感で置いておきたいんですよね。 本当にただなんとなく、なんですが。 今回も通常顔のほかにちょっと驚いたような顔にニヤリ顔と、計三種の表情パーツが付属。 通常顔がすでにちょっと笑顔という……、ホーネットみたいな真顔もほしかったかな。 ホーネットとは互換性があるものの、顔付き(目付き)が違ううえにそもそも肌の色が違うので、表情を変えるというよりはそれぞれの髪形を交換するような格好に。 ヘルメット装着。 クリアパーツのバイザーやチンガードなど、お好みに応じていろいろとつけ替え可能。 ホーネットと同じくチンガードを胸部装甲に装着することも可能。 デザインには似た部分が多いものの、いわゆる普通のヘルメットのかたちをしていたホーネットのものと違って、このロードランナーのヘルメットは頭頂部や後頭部が大きく開いています。 武装類 適当にアクションカット 姉妹で一緒に フルアーマーモード SOLシリーズ一番のウリであるホーネット、ロードランナー両方のオプションをフル装備した状態。 以上、“メガミデバイス 4 SOL ロードランナー” でした。
基本構造をホーネットと同じくしつつオプションのコンセプトは真逆、さらに両方のオプション全部盛りのフルアーマーモードと、インストの指定に倣うだけでも十分に楽しめる内容になっていたと思います。 もちろん拡張性も抜群で、同じMDシリーズやFAG、FA(フレームアームズ) 、その他コトブキヤから多数リリースされているオプション群を自由に取り入れて自分なりのメガミを生み出すのもいいでしょう。 まぁ、僕はあくまでお手軽なパーツ組み替えで楽しむ程度ですが…… でも、そういう意味で残念なのは、今回のロードランナーの武装脚部があくまで “脚” でしかなかったことです。 これが、素体の脚部に装甲パーツやホイールを組みつけていくかたちだったなら、もっと組み替えの幅が広がったろうになぁ。 最初にも言ったように、今後のメガミデバイスは同様のコンセプトでのリリースがしばらく続くようです。 戦國時代をモチーフにした第五、六弾については購入予定ですが、魔法をモチーフにした第七、八弾の購入にはちょっと勇気がいるかな。 まぁ、それも今後の情報公開でどう転ぶかわかりませんが。 といったところで今回はこれにて。 またのご来訪を。 HGUC再始動ともなった今年一月発売の “陸戦型ジム” のバリエーションキットとして発表された本キットですが、大方の予想通りプレバンでの発売となりました。 旧HGでは定価にしてわずか200円のUPで代名詞のスナイパーライフルはもちろん、既存の陸ジムに付属していた武装類がすべてそのまま付いてきたばかりか、アプサラスⅢのミニチュアモデルまでオマケに入っているというプレイバリューの高さから記憶に残っているユーザーも多かったのではないかと思います。 今回のHGUC版では陸ジムに付属していたロケットランチャーとネットガンの代わりにスナイパーライフルとミサイルランチャーが付属というかたちでお値段据え置きとなっております。 では、さくっとレビューにいきたいと思います。 キットは素組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属シールによる仕上げです。 武装類 適当にアクションカット
先述の旧HGのアプサラスⅢのミニチュアもそうなんですが、すでにリリースされているMG版でもスナイパーライフル用のエネルギータンクとケーブル、さらにカモフラージュ用の布まで付属していて、ジムスナイパーのキットといえば豪華なオマケが付いてくる……といった印象があります。
まぁ、その分お値段も上がっていたわけですが。 しかし残念ながら、今回のHGUC版にはそういったオマケ要素がありませんでした。 多少値段が上がってもいいから、せめてエネルギータンクくらいは付けてほしかったなぁ。 それでこそのプレバン商品なんじゃないのか? と。 多くのユーザーが昨今のプレバン攻勢に否定的なのは、ただ単に定価を払わなきゃならないからとか、送料がかかるからとかじゃないんです。 大仰に “プレミアムバンダイ” とか名乗りながら、扱う商品に全然プレミアム感がないからですよ。 せめてモノクロのパッケージとインストくらい一般販売商品と同じレベルにしてほしい。それだけで随分評価が変わってくると思うんですがねぇ…… といったところで、今回はここまで。 またのご訪問を心よりお待ち申しあげております。 SDガンダム世代だった僕が始めて作ったリアルスケールのガンプラが、 “1/144 機動戦士ガンダムZZ” シリーズでした。 当時僕はまだ小学校四、五年生だったように思います。BB戦士だけでは飽き足らず、父親と一緒に作り始めたのが最初でした。 それから三十年近く経って、今に至るわけですが…… なぜZZだったのかというと、単純に近所の模型屋にたくさん並んでいたからです。 今にして思えば、当時リアルタイムで放送していたのかもしれません。僕の育った地方では放送していなかっただけで。 それにしても、けっこうな短期間でいろいろ作った覚えがあります。 Rジャジャにバウ、ザクⅢ、ドライセンにジャムルフィン、ガズR/L …… とくに、ハンマ・ハンマはまだアニメ本編をちゃんと観ていなかったくせに妙に気に入っていて、いまだに好きなMSで五本の指には入ってくる機体です。 ちなみに、主役のダブルゼータガンダムは買わなかった。当時からすでに捻くれ者の気質が…… そんなハンマ・ハンマが、まさかの1/100スケールでリニューアルキット化……個人的には非常に感慨深いものがあります。 クオリティも、わずかに気になる点はあるものの概ね良好で、思い出補正も含め、僕の中での17年度ガンプラベスト1確実の逸品です。 ということで、張りきってレビューに移りたいと思います。 いつも通りの素組みに最低限の墨入れ、一部塗装にて仕上げております。 武装類
適当にアクションカット そんなわけで、ここへきてまさかの1/100スケールでの登場となった “RE ハンマ・ハンマ” でした。 可動、造形ともにほとんど文句の付けようのない、1/100というビッグスケールの迫力とも相まって、ここ数年のガンプラのラインナップにおいてもかなりのインパクトを残すキットになっていると思います。 先にも言ったように僕個人としては非常に思い入れの強い機体でもあり、バレバレのシルエット発表からその発売をずっと心待ちにしていました。 “ナイチンゲール” という超大物で衝撃のスタートを切ったREシリーズですが、第二弾の “ガンダムMK-Ⅲ” 以降、なんか縛りでもあるのか? と思わせるように定価3,500円のキットが続き、そんななかで発表されたこの “ハンマ・ハンマ” がいったいどんな仕様で発売されるのか、少し心配していたのですが、蓋を開けてみれば定価4,500円…… しれーっと4,000円を超えてきましたよ。もう並のMGと変わらない値段ですよ。 まぁ、仮にこいつがMGで出ていたとしたら、おそらく8,000円は軽くしたでしょうから、いいんですけどね。実際、納得満足のボリュームでしたし。 とまぁ……、心情的にはここで非の打ち所のない、大満足のキットでした、といった感じで締めたかったところなのですが、そういうわけにはいかないのが悲しいところ。 このキットにはどうしようもなく大きな欠陥があります。 デザインや解釈の問題ではなく構造的な問題なので、欠陥と言い切っていいと思います。 すでに多くのかたが指摘しているとおり、間接がゆっるゆるです。 まず頭部はまだ首の据わってない赤ちゃんみたいにふらふらだし、両肩は腕の重さに耐えられず常に若干引き出され気味。シールドを装備すればその方向に身体が傾くし、脚の付け根も足首もへろへろで自立させるだけでも相当な根気と忍耐が必要。ちょっと気を抜くと大開脚のうえエビ反りか項垂れて転倒する始末。 ならばとスタンドで飾ろうにもちょっと角度が悪ければ股間のジョイントがずれ、そもそもの重量もけっこうあるので、不安でしかたありません。 有線アーム用のスタンドにしても、軟質素材で軽いうえに台座が小さく、とても安定して飾れるものではありません。これはアクションベース1に接続できるとはいえ、それはそれで使いづらい部分もあります。 これらの欠陥 (スタンド関連は別として) は、最近 “ABS” に代わって使われ始めた “KPS” による部分が大きいと思います。 いわゆる “柔らかプラ” とも呼ばれるKPSは塗装すると破損するおそれのあるABSに代わって、主に関節パーツなどに使われ始めた新素材です。ABSと同じく摩耗に強いうえ塗装もできるという触れ込みで、ガンプラの素材として主流になりつつあります。 KPSが登場したときは、なるほど柔らかくてゲート処理もしやすいし、堅過ぎて割れやすかったABSより扱いやすくていいな、と思ったのですが…… 1/144スケールの、それも18~20mクラスの標準的なサイズのキットなら、なんの問題もないと思うのですが、MGやREといった1/100スケールのキット、ましてやハンマ・ハンマみたいな大物を構成するには、圧倒的に耐久性というか保持力というか、そういうものが足りていないと思うのですよ。 このサイト第一弾レビューのMG ジャスティスガンダムのときにも書きましたが、やはり1/100スケールキットの関節パーツはABSにポリキャップ併用が最適解なのではないでしょうか。 塗装できないって……、そんなの僕らみたいなライトユーザーには関係ないですし。 そんなこんなで、せっかくの好きな機体も嫌いになるほどストレスフルな画像撮影でした。 思わず長文になってしまいましたが、それも好きだからこそ。今後の抜本的な対策を願ってのことです。 ともかく、1/100というビッグスケールでこんなニッチな機体がリリースされたことはとても意義のあることだと思いますので、まぁたまにでいいので、こんな感じでこれまで日の目を見なかった機体を投入していってもらいたいものです。 といったところで今回はこれにて。 またのご訪問を心よりお待ちしております。 |
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