“ヘイズルⅡ” とありますが、一見しておわかりの通り、ウーンドウォートの仕様変更機です。 “ヘイズル2号機” と混同しないように注意が必要ですが、実は今回紹介するものの他にも、ウーンドウォート本体の手脚を折りたたんだものにヘイズル改の手脚を接続したもの(前々回で再現したギャプランⅡの、腕部もヘイズル改のものに交換した状態、ですかね)もヘイズルⅡと呼ぶようです。 これは、そもそもウーンドウォートがヘイズル(の素体)の代替機という位置付けのため、ヘイズルの各形態の代替としてほぼ同様の機能を有するバリエーションはすべからく “ヘイズルⅡ” と呼称する……という無茶苦茶な理屈の上に成り立っている話で、もはや2号機と間違えるとかいう以前の問題になってきます。 いくら実験段階の試行錯誤だからって、適当過ぎません? それとも “ラー” とか “アウスラ” みたいにⅡのあとにまた固有の名前が付くんでしょうか? まぁ、これもとりあえずウィキで調べた情報なので、最近のRe-Boot企画のなかでは違った解釈がなされているのかもしれません。 本当、AoZはややこしい……誰か詳しい人、教えてください(笑)。 では、とりあえずレビューします。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールでの仕上げです。 MS形態 なんと言っても背部に装備した2基のコンポジット・シールド・ブースターが目を惹きます。 本体は第5世代MS並に小柄なのに、この長ものによって30メートル級の大型MSクラスの威容に。撮影ブースの高さギリギリです。 コンポジット・シールド・ブースター2基だけで本体に匹敵する(むしろ本体以上の)ボリュームがあるため、この形態での自立はけっこう厳しめ。基本的に付属するタッチゲート式のスタンドの仕様が前提となります。 というか、Zガンダムの時のイメージが強いから、この色の機体はとにかく悪そうに見えます。 キットの色分けに関しては、まぁ標準的でしょうか。 腰のV字や肩のスタビライザー(?)先端、各部センサー類はシールでの再現となります。気付いた部分では太股外側のスラスターのイエローや指先のレッドが足りませんが、ウーンドウォートのときもそこは塗っていなかったので、今回もスルーで。 MA形態 後面 というかこれ、稼働中に変形できるんだろうか? 付属武装 コンポジット・シールド・ブースター また中央付近、おそらくIフィールド発生器と思われるディティールの内部は赤いんですが、ここも今回はそのまま。 各部パーツ差し換えで原型機でも可能だった2形態への組み替えが可能。 ライフル形態は左右握り手で保持するのみなのでけっこう不安定。 モビルビットは虫みたいで可愛いんですが、射出時の蛇腹アームニットは、なんでわざわざこんな干渉の多い位置、向きに取り付けるのか……そしてワイヤー(リード線)が短い。 なお、ウーンドウォートではビットのディスプレイ用も含めて二つのスタンドが付属しましたが、今回のヘイズルⅡに付属するスタンドは一つだけです。 ヘイズルⅡでは、あくまでブースター兼ビーム砲としての使用しか想定していないのかもしれませんね。 ビームライフル シールド 比較画像 メインカラーの変更でかなり印象が変わっていますが、何度も言うように本体の変更点はリアスカートのみ。 コンポジット・シールド・ブースターを2基に増やし、さらに手持ちのライフルとシールドも装備したことで戦闘能力は格段に向上しているように思います。 コンポジット・シールド・ブースターの増加で完全にウーンドウォートの上位互換となってしまっているヘイズルⅡですが、ギャプランⅡみたいにシールドブースター2基装備に交換したりしたら、機動力重視の近中距離戦仕様の黒い機体と、長距離援護用の白い機体でのコンビ運用とか、オレ設定で組み替えて遊ぶのも面白そうですね。
なお、 前々回の“ヘイズル改 & フルドド” のレビューでも紹介した “ギャプランⅡ” の再現にこのヘイズルⅡのリアスカートを使用しています。 ただ、あの組み合わせで合っているのかどうか、イマイチ正解がわかりません…… 以下、イメージカット 以上、“HGUC ヘイズルⅡ” でした。 物語の内容や設定はよくわからないものの、MS等のデザインは面白いから、とりあえずキットは買う……僕のAoZに対するスタンスです(笑)。 似たようなパターンで、アニメの視聴は1話で切ったけど、1/144スケールHGのキットだけはほとんど購入したというガンダムAGEやレコンギスタという例もありますね。 さてヘイズルⅡ。キットとしては以前レビューしたウーンドウォートとほぼ同じなので、製作途中はあまり新鮮味はなかったんですが、完成すると色の違いもあって原型機とはがらりと違った印象になり、並べての対比も楽しいものになったかと思います。 ただ、本体構造の脆弱さはもちろんそのままで、今後展開していくのかどうかわかりませんが、巨大オプションのコアユニットとしてはおそらく強度不足になるでしょう。ギャプランⅡの段階でけっこうヤバかったしね。 ただ単体としてみれば、ガンダムらしくないガンダムタイプMSとして造型、プロポーション、ギミックと非常に高い水準でまとまっているので、このデザインが響く人にはウーンドウォートともどもお勧めのキットではあります。 だからこそ、この型は一般販売して欲しかったなぁ。 AoZはマニア向け、というのはその通りだと思うんですが、だからといってすべてをプレバン限定にするとか、自ら間口を狭める狭めるのはどうなんだろう? 今回のヘイズルⅡがプレバンなのは仕方ないにしても、原型機のウーンドウォートはやっぱり一般にすべきだったんじゃないのかなぁ? 難しいですね。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。
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番組タイトルを冠した後半の主人公機ながら、一度もOPのタイトルバックを飾れなかった不遇の機体(笑)、デスティニーガンダムが13年半の時を経てHGCEとして1/144スケールでリメイクされました。 平成におけるガンダムシリーズのエポックとして、絶大な人気を博した “機動戦士ガンダム SEED”。 その人気を受けて製作された続編が、“機動戦士ガンダム SEED DESTINY” となるわけですが、当時リアルタイムで観ていた身としては、蛇足だなぁ……と感じました。 年甲斐もなくSEEDにけっこう嵌まっていたこともあり、正直「蒸し返すなよ!」という思いが強かったですね。 まぁ、一視聴者がそんなことを思ったところで放送は始まるわけで、仕方ないので(?)観ましたけれども、キラとラクスの関係に納得いかないとか、サイはどこ行ったんだ? とか、いろいろとモヤモヤしきりでした。 しかし後半になるにつれ、前作同様旧作をなぞる(SEEDはファースト、DESTINYはZのオマージュと言えます)だけではない独自要素も加わっていったことで途中離脱することなく、最後まで付き合うことができました。 DESTINYという作品の特徴としてまっ先に挙げるべきポイントは、仮にも主人公とされるキャラクターが、最終的に物語上の悪となる陣営に一貫して所属していたことだと思います。 中盤においてずっと恨んでいた(ある意味逆恨み)前作主人公を撃破しながら、こともあろうに乗り換えてからは連敗続き(まぁ、相手も乗り換えたんですが)。最終局面においてはもはや対戦相手がかつての上司である前作主人公の親友に代わり、しかもボコられて終わりという結末には哀愁すら漂います。しかも結末においてはその場にすらいないので当然蚊帳の外…… この一連の流れをもって、結局DESTINYも中盤以降はキラが主人公だった(実際、第3期OPからタイトルバックを飾ったのは彼の後半の登場機、ストライクフリーダムガンダムでしたし)と見る向きもあるかと思いますが、僕個人はDESTINYの主人公はあくまでシン・アスカだと思っています。 ごく普通の少年が戦争に翻弄されながらも必死に生きていく物語、それがSEED DESTINYだと。 おおっと、気付けばキットと直接関係のない話を長々と書き殴ってしまいました。 実はDESTINYもけっこう好きみたいです、僕(笑)。 レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 ただ、脚部はちょーっと細過ぎるかなぁ。ソールの接地面も広くなく、背負いもののせいでどうしても重心が後ろに傾くため自立はわりと厳しめ。 まぁ、あまり地面に足をついてるイメージのない機体ではありますが。 色分けは、さすが最新キットだけあって本体に関してはほぼ完璧。特徴的な隈取りはもちろん、腰サイドアーマーや脛のスラスター部分も開口したうえで裏打ちパーツにて再現される丁寧さ。しかし、ふくらはぎの可動式スラスターのみ色分けされていません(塗装するの忘れました)。 一方で武装類の細かい色分けはスルーされています。 今回はビームライフルのサイトスコープとアロンダイトの柄、そして長射程ビーム砲のお尻の部分などを塗装しています。 付属武装・ギミック MA-BAR73/S 高エネルギービームライフル サイトスコープのほかにも、側面の丸と四角のモールドも塗っています。 保持には汎用の武器持ち手を使用。左右どちらにでも持たせることができます。以下の手持ち武装の保持はすべて同じ持ち手で行います。 非使用時にはそのまま腰裏にマウントすることが可能です。 RQM60F フラッシュエッジ2 ビームブーメラン アンチビームシールド 前腕側面の青いアーマーパーツに直接取り付け。位置は固定で回転もできませんが、前腕肘下に回転軸があります。基本は左腕に装備するものですが、左右どちらにでも取り付け可能です。 その名の通りアンチビームコーティングは施されているんですが、本体にビームシールドを内蔵しているのにこれは必要なんだろうか? エネルギー消費だって、ハイパーデュートリオンシステムで気にする必要もないはずだし。 MMI-714 アロンダイト ビームソード M2000GX 高エネルギー長射程ビーム砲 MMI-X340 パルマフィオキーナ 掌部ビーム砲 ビームエフェクトは一つのみ付属。 ビームシールドと同じ素材なので、こちらもブラックライトで発光します。 光の翼 先端などはけっこう細くなっていますが、安全基準を満たすために丸みがあり、パーツの厚みもそこそこあるので破損の心配はないと思います。 なお、ウイング内部の小羽根の間にある小型スラスターは黒で塗っていますが、正面の画じゃよくわかりませんね。背面から撮るべきだった。 比較画像 ただ、所詮板状なので縁の処理や正面以外から見たときの質感が微妙なのは残念です。 一方のHGCE版は先にも言った通りピンクのクリアパーツ製でグラデーション効果はないものの厚みがあり、端々もしっかり造型され、抜けている部分もあったりと質感では確実に勝っていると思います。 というか、デスティニーもこれくらい逞しい脚でもよかったと思うんだけどなぁ。 以下、イメージカット どうしても派手なオプションに目を取られがちですが、むしろ最新キットとしての見所は本体部分にあります。 人気機体だからといって既存の構造でお茶を濁すこともなく、いくつか新たなチャレンジが試みられているのは評価できます。ただ、それが成功しているか否かはまた別の話ですが(笑)。 まず肩間接ですが、すでにHGでも定番となったポリパーツレスの引き出し式に加え、接続分をボールジョイントにしたことで柔軟性が向上しました。ただし、摩耗や経年によるへたれが少し不安ではあります。 肘は二重関節で深く曲げることができ、肩の可動とも相まってライフルやアロンダイトの両手持ちも容易です。 腹部の可動は接続方法が見直され、姿勢の保持力も良好かつ外れにくくなっています。 腰部ではサイドアーマーの基部がわずかに後方にスライドするほか、股関節もわずかに下方向にスライドし、両方を合わせることで太股の可動域が拡大します。 しかし、股関節のほうははめ込みが少々きつく、スムーズにスライドさせることはできませんでした。無理に引っぱると破損のおそれもあるので、一度腰部をバラし、股関節をずらした状態で再び元に戻すのが安全かと。 とはいえ、そこまで手間をかけてところで劇的に可動域が拡がるというわけでもないのは微妙なところ。せめて綺麗に立て膝にできるくらい動いてくれればいいんですが、膝と足首の可動は標準的ですし、そもそも太股と脛の長さのバランスがおかしいデザインなので。 バックパック中央のメインスラスターとふくらはぎのスラスターも可動します。 ほぼ斜め後ろに噴かしている状態なので、エネルギー効率悪そうで…… あと、頭部ももうちょっと反れるようだったら、アロンダイトを腰溜めに突撃するポーズも決まったんだけど。 さて、レジェンドが発売されて、コンビネーション2が再現できるのはいつのことになるやら…… 以上、“HGCE デスティニーガンダム” でした。 人気のある機体だけに、人それぞれ理想とするプロポーションがあると思いますが、今回のリメイクではその最大公約数的なアレンジが施されたのかな? と思います。 SEED系ガンダムらしい細身でスタイリッシュな本体にケレンミ溢れる大振りなオプション類は、劇中のパースの利いた決めポーズを再現するにちょうどいいバランスかのかもしれません。 まぁ、個人的にはやっぱり脛が細過ぎる気がしますけどもね。 色分けは十分。可動もよく動くゆえにいくつか気になる点が出てくるという感じで、これは贅沢な悩みと言うべきかもしれません。 ただ、将来的な保持力や関節強度にはやはり不安もあります。 久しぶり出したストフリがもうよぼよぼでしたしね。保管状況もよくなかったのかもしれませんが。 まぁ、背負いものもストフリほどの重さはないですし、2年以上の技術の積み重ねもあるはずですから、同じ結果にはならないと信じていますが。 さて、一般販売のHGCEとしては今回のデスティニーガンダムが5アイテムめですね。 第1弾のエールストライクガンダムがオールガンダムプロジェクトの一環で発売されたのがもう5年前。それから間もなくリカラーにマーキングが追加されたストライクルージュが発売され(今だときっとプレバン行き)、その後しばらく音沙汰がなくなりますが、REVIVEの流れでフリーダムガンダム。それから1年と少しの間にフォースインパルスガンダム、ストライクフリーダムガンダムと続きました。そのときは、デスティニーまで2年半もかかるとは思いませんでしたが。 なににせよ、新旧主人公機(と派生機)しか発売されてません。 かと思うと、なんの前触れもなくルナマリアの赤いガナーザクウォーリアがMGで発売されることに。 いや、REでよくない? 現状、宇宙世紀作品の機体しかリリースされたないREの間口を拡げる意味でもいい素材だと思うんですけどねぇ…… 今後数年の間にHGCEで発売されそうなのは、ジャスティスと∞ジャスティス、プロヴィデンスにレジェンドといったところでしょうか? 最有力は∞ジャスティスかな? 個人的にはレジェンド発売でザフトレッド3人を揃えたいところですが。 でも、どうせまた1年か2年は間が開くんだろうな…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 タイトルとしてはヘイズル改を先に出していますが、今回のメインはどちらかというとフルドドのほうですね。 Gファイターの思想を受け継いだTRシリーズの支援機が、MGに続いてHGUCでも完全新規で登場しました。当然のようにプレバン限定となりましたが。 もう、AOZ関連の新作きっとが一般販売されることはないんだろうな、きっと。 ……気を取り直して、 HGUC ヘイズル改が発売された頃にそもそもAOZをメインで展開していた電撃ホビーマガジンの付録で一度、フルドドは1/144スケールでキット化されています。 もちろん、HGUCのTRシリーズと連動して数々の合体形態を再現可能でしたが、あくまでも付録キットなので、白の単色ランナー1枚きり、決してボリュームのあるものではありませんでした。 今回の正式にHGUC仕様となり、細かいパーツ分割でかなりの精度でカラーリングを再現。当然、今後の展開も含めた多数の合体、組み替えギミックにも完全対応したものになっていると思われます。 一方のヘイズル改に関しては、ABS製だった間接等のパーツがKPSに、マーキングシールが水転写式デカールに変更されたほか、過去にプレバン限定で発売された系列機、ウーンドウォート用の拡張パーツが追加されています。 ただその拡張パーツ、当たり前ですがウーンドウォート専用で、ヘイズル改には対応していません。 ならいっそ、フルドドのほうに付けといてくれればいいのに…… レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと水転写式デカール、ヘイズル改のみですが、一部塗装での仕上げです。 ヘイズル改 全身に配されたスラスターや系列機の特徴でもある各部のバー状ディティールなど、非常に情報量のあるデザインは宇宙世紀シリーズのなかでもけっこう異質。そのへんは、やはり同じ模型誌発の企画である “ガンダム・センチネル” とも通じる部分かと思います。 キット自体は2005年に一般販売されたものと基本的には変わらず。なるほど、構造には相応の古さを感じますが、造型的には最新のキットになんら見劣りするものではないと思います。 さすがに細かい部分は色が足りていませんが、それでも当時の水準としてはかなりの精度で色分けが実現されています。あらためて、非常によくできたキットです。 今回は腰のV字や各部のバー状ディティール、バックパックのスラスターなど、気になる部分のみ簡単に筆塗りで対応。また、左胸部と背部ブースターポッドのセンサー部にはシールが用意されていないので、頭部センサー用シールの余白を切り貼りしています。 水転写式デカールに関しては、指定されているものをすべて貼りつけ。のちに保護のため、全体に薄くつや消しコートを噴いております。 お尻のウサギのマークがおしゃれ。 ちなみに、左のハンドパーツは画像の平手しか付属しません。 武装 ビームライフル ビームサーベル シールド シールドブースター フルドド Gファイターに連なるMS用支援機。 単独での運用はもちろん、機体をユニット単位で分離させることで、TRシリーズ各機の強化パーツとして合体させることが可能。 イメージとしては、戦闘機が分離してMSに合体する……というよりは、MS用の強化パーツを寄せ集めて戦闘機の形にした、という感じですね。 一見無人機のように見えますが、ちゃんとコクピットがあり、パイロットが乗って操縦するようです。 キットは完全新規で、色分けもわずかにグレーが足りないくらいでけっこう細かく再現されています。なので、今回はこちらは塗装はせず。 各部のマーキングは先のヘイズル改同様、水転写式デカールです。貼ったあと、保護のため薄くつや消しコートしています。 タッチゲート式の簡易スタンドが付属。専用アタッチメントを介してディスプレイが可能です。 武装・ギミック ヒートブレード クローユニット(ビームキャノン・ビームサーベル) フルドド二体合体形態 フルドドのみを2機合体させた形態。 しかし、単純に上下に連結するというものではなく、それぞれパーツ単位で分解したのち組み替えるという作業が必要なので、およそ実用性があるようには思えません。 ヒートブレードをクローユニットの後ろにそのままぶっ挿してるのとか、なんの意味があるんだろう? まぁ、実験機ということなので、いろいろ試行錯誤しているなかでの産物なのかもしれません。 言うまでもないですが、この形態を再現するため今回はフルドドを二つ購入しています。 ヘイズル・ラー 背面 武装 ロングブレードライフル ギャプランⅡ ギャプランⅡという名称ですが、コアとなるMSはガンダムTR-6[ウーンドウォート]です。 腕部と脚部をたたんだ状態のウーンドウォートに、今回のヘイズル改に付属するボーナスパーツ“TR-6用拡張パーツ” を介してギャプランTR-5[フライルー]の腕部、ヘイズル改の脚部、シールドブーター2基、フェダーインライフルなどを装着した形態になります。 まぁボーナスパーツというか、ある意味そっちが本体でヘイズル改のほうがオマケみたいな印象ですが(笑)。 シールドブースター装着のためにスカートユニットをヘイズルⅡ(このためにスカートユニットのみ組みました。ちゃんと組んだあと、いずれレビューの予定)のものと交換していますが、これで正しいのかわかりません。 足もイラストを見る限りアドバンスド・ヘイズルのハイヒールっぽい気もすんですが…… なお、拡張パーツには腕部用3種(ギャプラン腕部取り付け用、ゼク・アイン腕部取り付け用、3㎜穴の開いたもの)と脚部用2種(ヘイズル脚部取り付け用、マラサイ脚部取り付け用)がありますが、このギャプランⅡの再現以外にどのような組み合わせがあるのかわかりません…… 武装 フェダーインライフル 比較画像 以下、イメージカット 古いキットなので可動性能はそれなり。 ただ、肘は二重関節だったりと部分的に最近のキットより動く部分があったりもします。 あとハンドパーツに汎用性がないのはちょっと気になりました。せめて左にもサーベル持ち手が欲しかったかな。 ヘイズル・ラー形態で。 本体可動はもちろんヘイズル改に依存。自立もままならないバランスなので、ポージングの際はスタンドの使用は必須です。 ギャプランⅡ。 コアが華奢なウーンドウォートということもあり、保持力や安定性にはかなりの不安があります。 一応自立できるだけのバランスは保てますが、ガシガシ動かして遊ぼうと思うとそのへんの補強は絶対必要になってきます。 以上、“HGUC ガンダムTR-1 ヘイズル改 & フルドド” でした。
フルドドは過去の付録キットでも一応HGUCに対応し、一定のギミックの再現も達成できていました。 今回あらためて正式にHGUC化されたわけですが、プロポーションの見直しに加え可能な限りの色分けの実現、さらに付録版では再現しきれていなかったギミックの追加と伊達に再設計しただけのことはない、しっかりフルプライスキットとして不足ないものに仕上がっていると思います。 MGでもキット化されたAOZ関連ですが、シリーズのコンセプト的にはやはりHGサイズで多数をリリースしていく方向が合っていると思います。 僕自身、あまりAOZには詳しくはないんですが、多種のMSや支援機をパーツ単位で組み替える発想はガンダムシリーズでは珍しいというか、むしろ画期的だと思った記憶はあります。 企画が終了して十年余りが経った今になってまた活気づいてきたきっかけがなんだったのかはわかりませんが、組み替えスキーとしては押さえずにはいられません。 今現在、ウーンドウォートの改良機であるヘイズルⅡが我が家で製作待ち状態ですが、今後も実戦配備カラーのフルドド(そしてアドバンスド・ヘイズル)、プリムローズとリリースが続きます(もちろん受注済み)。 いわゆるガンダムタイプばかりですが、いずれはキハールやダンディライアンなんかの非ガンダムタイプもキット化されればいいなぁ……と思う今日この頃。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 クエスのファミリーネームは “パラヤ” ですが、ネオジオンに奔った彼女が連邦政府高官の娘という自身の出自を隠すために名乗った偽名が “エア” なので、この赤いヤクト・ドーガも正式には “クエス・エア機” ということになるようです。 昔はそのへんごっちゃになっていたというか、普通に “クエス・パラヤ機” と呼ばれていたこともあったような気もしますが、最近はちゃんと整理されましたね。 そんなわけで、緑に続いて赤いヤクト・ドーガも発売されました。大方の予想通りプレバン(そして2次受注分なのでいつものように今さら)でしたが、こうなるとREのバリエキットはプレバンというのが既定路線なのかな……と思いきや、ビギナ・ギナⅡは今月末に一般だし。わけがわかりません。 どう考えても、知名度はこっちのほうが上だろうに。 ともあれ、1/100キットを作るのは久しぶりです。思い返すとギュネイ機以来だった(笑)。 このところ、1/100キットはスルーすることが多くなっています。 やっぱり保持力がね。MGでもまともに立てないの増えてきてるし。ジェガンとかくらいシンプルならいいんですけど、大型の可変機なんかもう…… REの場合は、共通ポリパーツと大型機との相性が最悪なのはハンマ・ハンマの時点で露呈していましたが、ヤクトは好きな機体ですし(そしてハンマも)、そのへんは承知で購入しました。 で、緑を買ったからには赤いほうも、ということです。 個人的に、最近はガンプラの購入数が減っていて、その少ない数のうちでも半分近くがプレバン限定品になっていたりします。 そんな状況は、バンダイ的にはしてやったりなんでしょうか? わかりませんが…… では、レビューに移ります。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装での仕上げです。 ギュネイ機でもゴールドとされる部分は黄色でしたし、ウェルドライン入りまくりで安っぽい感じになるよりはこの落ち着いた色味のほうが全然いいと思います。 プロポーションの良さはギュネイ機作成の段階でわかっていますが、もちろん体格はそのままなのに、頭部形状と色が変わるだけで不思議と女の子っぽく見えるもんです。 付属武装 メガガトリングガン 例によって銃持ち手は付属せず、汎用の持ち手で保持。左右どちらの手でも持つことができますが、相変わらずちょっと浮いた感じになるのがどうも…… ヒートナイフ付きビームサーベル 非使用時にはナイフをたたんで腰サイドアーマー内に収納可能。 ただし、サイドアーマーのカバー部分は一旦完全に取り外す必要があります。つまり開閉ギミックはなし。 4連装メガ粒子砲内蔵型シールド ファンネル & ファンネルポートシールド 収納形態から攻撃形態へ差し換えなしで変形可能な構造は、MGサザビーVer.Kaからの流用です。 収納形態では当然肩のシールドにマウントできますが、ちょっと緩めで外れやすいです。 一方でアタッチメント側の穴は少し緩いうえに浅く、棒が外れやすいです。 あと、やっぱり綺麗な曲線を描くのは至難の業。ぬるま湯とかに浸けながら慎重に曲げる必要があります。 袖付き仕様再現 ボーナスパーツとして、“機動戦士ガンダムUC” 最終局面にサプライズ登場した袖付き仕様のヤクト・ドーガを再現するための袖パーツが付属します。 同じくプレバン限定だった袖付き仕様のギラ・ドーガのパーツと組み合わせ、さらに塗装することで劇中の姿を再現することができます。 今回はカラーはそのまま、ギラ・ドーガも袖付き仕様は持っていないので一般機を使って組み替えているので、あくまで雰囲気の確認とご理解ください。 比較画像
以下、イメージカット 一応、肩間接の引き出し、腹部可動、股関節のスイングなど、内部は最新フォーマットの基本構造になっているんですが、全体的にグラマラスなデザインもあって実際にはあまり動いているようには見えません。 そして問題の保持力。当たり前ですが、ギュネイ機からなんら改善されていません。 とくに、足首が自重に耐えられず、気を抜くとすぐ前のめりになってしまいます。 肩や太股も抜けやすく、腹部の可動も、構造上多少反ることはできるんですが、腕やバックパックの重さでポーズを維持できません。 ファンネルのディスプレイに関しては、結局巧く曲げるのが難しいスチロール棒を使うより、ハンマ・ハンマみたいに簡易スタンドを複数用意してくれたほうがよかった。 射出イメージの再現といっても、この仕様じゃバックパックから発射してるみたいに見えるしなぁ。 もともとこの赤いヤクトはサザビーの予備機だった(だから赤く塗られてたわけですね)ようで、サザビー完成後は宙に浮いた状態になっていたんでしょうが、それにしても……ねぇ。 さすがロリコン、恐るべし(笑)。 以上、“RE ヤクト・ドーガ(クエス・エア機)” でした。 ヤクト・ドーガ自体は、緑、赤ともにすでに10年以上前にHGUCでも発売されていますし、このRE版は、1/100スケールで発売されたことに意義がある、そんなキットですね。 ただ、造型的にはHGUCよりも数段洗練され、重MSらしいボリュームのなかにもシャープな印象が感じられる、絶妙なプロポーションに仕上がっていると思います。 可動はこの程度で十分だと思いますが、やはり問題は保持力。ハンマ・ハンマほどではないにしろ、ポージングを維持できないようではわざわざビックスケールで立体化した意味がありません。 本当、見ためはすごく格好いいのになぁ。まぁ、まともに立つことすらできないハンマ・ハンマに較べれば、はるかにマシではありますが。 しかし、さすがにこのままでは大型機の立体化は難しいと悟ったのか、ヤクト・ドーガからこっち、REでは20メートル超えの大型MSはラインナップされていません。 ヤクト・ドーガの次に発売されたガンイージは、当然ガンブラスターが来ると思ったのでスルー。 その後、案の定プレバンでガンブラスターが発売されたので、2次受注で注文しました。こちらはいずれレビューを書くつもりです。陸戦型は……いいかな。 今月末には冒頭でも触れたビギナ・ギナⅡが発売されますが、これも様子見ですね。ビギナ・ギナの出来が微妙だったし。 でも、7月発売のザクⅡ改は購入予定。なんでもそこから構造が見直され、RE共通ポリパーツは廃止されるようです。 保持力問題が解決すれば、また大型MSのキット化も再開されるかもしれませんが、はたして…… 個人的には、端からコレクション性は期待できないシリーズですし、MGの補完的な意味合いもありかとは思いますが、単独でも十分インパクトのある機体を丁寧に作ってもらうのが理想かなぁ、と思いますね。 まぁ、具体的にどんな機体か挙げ言われると、ちょっと困ってしまうんですが。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 本日より元号が変わって “令和” になりました。 だからどうだということもなく、こちらはこれまで通りだらだらと続けていきます(笑)。 お暇な方は、引き続きよろしくお願いします。 さて、リーオーに続いて、W系量産型MSでまさかのHG化となったマグアナック。 リーオーのあとはてっきりトーラスかエアリーズか、どちらにせよOZ系が来ると思っていたら、まさかのマグアナックでびっくり。しかもサンドロックを差し置いて。 ていうか、シェンロンかアルトロンはどうしたの? ジーエンアルトロンから長くない? Rジャジャの二の舞なの? とまぁ、経緯に関してはいろいろ言いたいことはある(ていうか言ってるし)わけですが、ともかくも脇役MSのキット化は喜ばしい。とくにアフター系だとガンダムが大量に出てくるので、非ガンダム機の立体化自体なかなか実現しませんからね。 逆説的に、非ガンダム機を発売した以上はガンダムの発売は約束されたようなものです(笑)。 実際、このマグアナックの直後にサンドロックの発売も決定しましたし、あとの3機もすぐ来るでしょう。きっと。 それでは、レビュー……の前に、まずマグアナックについての基礎知識を整理しておきましょう。 Wの主人公となる5人のガンダムパイロットのうちの一人、ガンダムサンドロックを操縦するカトル・ラバーバ・ウィナーの実家であるウィナー家と関わりの深い地球の中東諸国が開発したMSがマグアナックです。 そしてそのマグアナックを駆ってカトルを補佐する総勢40人の部隊が、“マグアナック隊” 。それぞれが乗機に独自のカスタマイズを施していることになっているので、設定上ではマグアナックには40種のバリエーションがあることになります。 あれ? オリファントは……? ちなみに、“マグナック” とはタガログ語で “家族” という意味です。 それでは、レビューしていきます。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、付属シールでの仕上げです。 サンドロックから余分なもの(というと語弊があるけれども)を削りに削った結果できあがったのがこれ、という感じで、そのへんはまさに量産機といった趣き。 ボディや肩アーマーなどはけっこう角張っているのに対し、腕部や脚部はフラットで、カラーリングとも相まって中世時代の鎧を纏った戦士のような雰囲気があります。 リーオーと同じく “Fine Build” をコンセプトにしたキット構成は非常にシンプルで、使用するポリパーツも汎用のボール状のものだけ。しかし、リーオーのときのように各ユニット(腕や脚など)ごとにランナーが配置が集約されているわけではありません。 意外と複雑な色分けに関しては、肩アーマーのオレンジとシールドの一部のみシールでの補完になりますが、ほかはすべてパーツ分割で再現されています。そのため腰の各アーマーや足首アーマーにも厚みが出て、設定通りの重装甲を味わうことができます。 いやぁ、最初はシール地獄になるんじゃないかとヒヤヒヤしてましたが、非常に丁寧な仕事で素直に感心しました。シールの色味も全然違和感ないですし。 なお、キットにはホイルシールのほかにマグアナック隊全40機の機体番号を再現できるローマ数字のマーキングシールも付属しますが、今回は貼っていません。 付属武装 ビームライフル 一応トリガーも造型されていますが、ハンドパーツは汎用の武器持ち手しか付属しません。グリップの形状はストレートなので、そのまま差し込んで保持できます。 非使用時はシールド裏にマウントできますが、ダボに銃身を挟むだけなので、あまりかっちりとは固定できません。 ヒートトマホーク 柄の一部細くなった部分を持つため、形状的に両手持ちは不可能。 非使用時は専用のアタッチメントで腰裏にマウントできます。 リーオーはビームサーベルを装備していますが、基本の射撃武器は実弾。一方のマグアナックは射撃武器はビームですが、近接武器はヒート系と、やはりACでも量産機のビーム兵器同時運用は難しいという設定だったんですかね。 シールド 上下2本のグレーのラインのみシール再現になっています。 専用のアタッチメントで前腕に取り付けられるんですが、今回久々にL字型のアタッチメントになっていて(すみません、画像はありません)、シールドの取り付け位置を選択できます。 また、アタッチメントを交換することでバックパックにマウント可能です。 比較画像 マグアナックのことに話を戻すと、あくまでレジスタンスに近いコロニー側勢力としては、MS1機1機が貴重な戦力だったはずで、生存性を高める意味でも重装甲は必須要素だったのかもしれません。 リーオーは、とにかく数で勝負の機体なので、生存性よりも生産性が優先された結果こうなったんでしょう。 事実、マグアナック隊40機は1機も欠けることなく戦争終結を迎えています。 以下、イメージカット また、足首アーマーは脛に挟み込みで上下動しかできず、そのせいで足首のスイングもわずかにしかできないため接地性は微妙。基本陸戦用の機体で、しっかり地に足を付けられないのは、やっぱりちょっと残念なんですよね。 一方で上半身の可動はまぁまぁ。肩間接は引き出し式で、前方に引き出せるほか、肩アーマー側面の楕円形のパーツもボール接続で多少動くので、ある程度なら腕をそのまま横に上げることもできます。 首関節は前後に動きますが、若干埋まり気味なのであまり効果はない感じ。同じ理由で頭部の可動もちょっと窮屈です。 胸部と腹部もボール接続ですが、多少反ったり屈めたりできる程度。腰は360回転できます。 以上、“HGAC マグアナック” でした。 あるいはリーオー以上の衝撃だったかもしれない、マグアナックのHG化。 BB戦士では発売されてましたが(それもけっこう驚きでしたが)、リアルスケールでのキット化はこれが初ですよね。 キットはリーオーに準じた非常にシンプルな構成で、簡単かつ短時間で組み立てられるうえ可動性能も申し分なし。色分けもかなりの精度で再現と、とにかく丁寧に作られていて好印象でした。 開脚や接地性に多少難はあるものの、それを差し引いても十分な完成度で、実質1000円以下で手に入るプラモデルとしては最高峰といっても過言ではないと思います。 しかし、このキットは単体の出来がいかによかろうが、それだけでは意味がありません(と言い切る)。 バリエーション展開にこそ、このキットの真価はある! というわけで、誰もが予想していた通り、プレバンにてラシード & アブドゥル機、アウダ & アフマド機が発売予定です。 こちらはそれぞれ本体1体に2種のバリエ機の再現が可能な新規パーツがセットさせたものになり、4機すべてを再現するには別に標準仕様のキットが二つ必要になります。 さっき結果オーライといったのはこのこと。てっきり全部本体込みで1機ずつバラ売りされると思っていたので、この仕様は意外でした。 しかしそれよりも意外だったというか、予想だにしていなかったのが、先の4機を除くマグアナック隊36機のセット。 こちらは本体込みの全盛りセットで、各バリエーションを再現可能な新規パーツが付属するということですが、これは暴挙だなぁ……エイプリルフールネタかと思いきや、どうやら本当らしいし。 そもそも、劇中でも確かにカスタマイズされていることが確認できるのはせいぜい20機程度で、全40機の詳細な設定なんてたぶんないと思うんですけど。 そのセットに合わせて新たに設定を作り起こすんでしょうか? だとしたら凄い気合いの入れようだけど、現状公開されている5種類のバリエ機の新規部分を組み合わせてお茶を濁すだけのような気がしてならない…… あれだと、およそ5機分の新規パーツ…‥せいぜいランナー2枚くらいかな。36体セットなので、それが7セット(6体で分ける計算なら6セット)。となると価格は45000円超えますね。誰が買うんだ? これはさすがに新規のオプションパーツだけで売るべきですよね。もちろんプレバンでいいから。 ある程度需要はあるだろうし、そうなると一般販売の標準機もまた売れるはず。そうしたほうが絶対利益は上がると思うんだけど…… 仮に36体セットにまだ未発表の新規パーツがあって、全36のバリエーションが一被りもない仕様になったとしても、僕は買いません。まず、本体を36個作るのが苦痛だし。 でも、オプションパーツだけで売ってくれるなら、あと2,3個本体買ってもいいかな、とは思います。 ていうかあれ、売る方も本気で売る気はないだろ。 マジでエイプリルフールネタでもよかったと思うよ。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 発売からかれこれ5ヶ月が経とうというところ、ようやくA装備を購入、製作いたしました。 いやぁ、こういう大物は一度タイミングを逃すとなかなか買う気が起きないもので……価格変動も含めてね。 それでも、プレバン送りになったB装備の発送に合わせて、そこそこの安値で買うことができたのでよかった。 いつの間にやら劇場公開も終わり、最終形態であるC装備も発売されているので(そしてすでにレビュー済み)今さら感も半端ないですが、そこはB装備と合わせてのレビューということでお許しください。 では、画像も大量になっておりますので、早速いってみましょう。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属シールによる仕上げです。 素体 プロポーションも設定画ではそこまで気になりませんでしたが、立体化に伴いより小顔脚長になったせいか、非常にアンバランス。劇中でも “痩せッぽち” といわれるそうですが、それにしても貧相に過ぎる感じがします。 腰リアアーマー中央にはA装備ほかを取り付けるための大きめのダボ穴が空いており、とくに蓋などはありません。設定画でも確かにそうなってはいるんですが、多少ディティールは描かれているので、キットでもそのようにしてほしかったところです。あまりにも普通に穴空いてるだけだし。なおC装備でもここはそのまま。 この状態での色分けはほぼパーツ分割で再現されています。シールを貼るのはツインアイと頭部センサーのみ。 コクピットハッチ(コアファイターのキャノピー)は無色クリアパーツなので、内側をガンダムマーカーのメタリックグリーンで塗っています。 A装備
デンドロと較べるとボリュームは1/4程度かなぁ。ミーティアよりも一回りくらいは小さいと思います。 ちなみに、HGUC デンドロビウム(ガンダム試作3号機)は定価28000円(税抜)。HG ミーティアは同じく8000円だったはず(すべてMS込み)。 大物キットの常でパーツ割りはけっこう大胆ですが、色分けについてはけっこう頑張っている印象。パーツ分割でまかなえない部分もシールでほぼ補えるようになっています。 そんなわけでシールの数は多め。珍しく、ミサイルの弾頭に貼るものまであります。 色再現について細かい部分については追々。 増加スラスターの膝アーマー(突起部分)や側面のサブスラスターはそれぞれ可動します。 C装備の初回特典だったイラストブックに掲載されていた形態ですが、劇中でもこんな状況になるんですかね? 武装・ギミック サイコキャプチャー キャプチャー本体のクロー(?)はキヤノンの砲身に沿ってスライドし、それぞれにアームが可動して展開状態を再現可能。ちなみに砲身先端にストッパーはなく、クローユニットは普通にすっぽ抜けます。 また、保持用のグリップが干渉するので、スライドの際は砲身自体を回転させたり、クローアームを適当に動かしたりして巧く避ける必要があります。 クローユニットは、基部の一部をL字型のジョイントに差し替えることでユニット全体を内側に向けた状態にもできます。この場合はわりとしっかり固定できます。 ハイメガキャノン 5連装中型ミサイルポッド 書いた以上は再現してほしいもんです。できないならいっそ書かないくらい割り切るべきだと思う。それはそれでまた批判されそうだけど…… ビームサーベル
スラスターの可動 ただ、上下の枠は内側まではフォローされていないので、今回は外枠含め筆塗りにて対応。あとはシールで済ませました。 また、側面の小さな四角いダクト(?)も本来イエローで、そこ用のシールもあるんですが、モールドが埋まってしまうので今回は貼らず、塗るのも止めました。 B装備 ただそうなると、フェネクスってなんなんだ? って感じです。 僕は漠然と、フェネクスは半ば暴走状態で姿を暗まし、その行動はすべて謎に包まれている……ようなものだと思っていたんですが。そんな前提があるということは、少なくともフェネクス捕獲を目的にしている連中には、フェネクスにはそういう意思が……コロニー内では極端な行動をしてはいけないという倫理観がある、つまりそういう人間が乗っているということを知っているわけですよね? まぁ、このへんは実際にNTを観ればわかることなんでしょうが……BDの発売は5月末くらいでしたかね。中古で安くなったら買おうかな。 武装・ギミック 有線式遠隔攻撃端末
なにが正しいのか、ここもちゃんと本編を観て判断すべきところですね。 また、射出状態でのディスプレイ用にクリアパーツの支柱が付属しますが、別売のアクションベースなどに挿す前提で台座がないので、微妙に使いづらいです。 ワイヤーリール部は前方に倒せます。端末接続基部とある程度可動するので、背面キャノンっぽい感じにすることも。 端末マウント時は基部側面からワイヤーが垂れ下がる感じになりますが、これはこれで正しいんだろうか? C装備の初回特典のイラストブックでは、垂れ下がっではいないんですけどね。本来はリール内に収まってるもんだと思うんですが。 小型シールド(4連装小型ミサイル) 専用のマウントパーツで両の前腕に装着します。 装着位置、向きを変えることで連結させることもできますが、そうするとミサイルが向き合うかたちになるので、ミサイルを撃ち尽くしたあとに連結させて純粋なシールドとして使うのが基本運用のようです。 ビームサーベル しかも同型のランナーが2枚あるため、こちらでも一つは余剰になるという無駄が発生…… これ、当初はB装備も本体込みで発売するつもりだったんじゃないかなぁ。一般かプレバンかはさておき。 比較画像 まずはナラティブガンダム比較。 最初に素体とC装備で。 本来はその名前と通り、フレーム用の素材であるサイコフレームを無理矢理外装として装着したものがc装備なわけですが、だったらまず装甲付けてないとこに被せろよ、と思います。 印象としては、C装備は半袖を重ね着してる感じでアンバランスなプロポーションはさらに酷くなった感じ。 最後にB装備とC装備で。 当初本命とされていたB装備ですが、こうしてみると試作機感がすごいです。まぁ、だからといってC装備の完成度も微妙な感じなんですが。 ナラティブガンダムは、AからCと換装するたびにどんどんシンプルになっていく、というコンセプトでデザインされたそうですが、デザイン的にはシンプルというよりも雑になっていった印象です。
以下、イメージカット 本体の可動に関しては、C装備のレビューでも書きましたが、思ったほどは動きません。 やっぱり肩が装甲ごと動く構造の必要性がわからない(笑)。
有線式攻撃端末は射出状態のほか、マウントしたままでも前方に倒したりといろいろ遊べます。 シールドの連結ギミックも含め、手軽に多彩なポージングが楽しめるという点では3種類の装備のうちでこのB装備が1番だと思います。 以上、“HGUC ナラティブガンダム A装備 & B装備” でした。 “機動戦士ガンダム F91” 以来、実に27年振りの宇宙世紀を舞台にした完全新作劇場用アニメとなった“機動戦士 ガンダムNT” ですが、ガンプラ的にはHGUCの新規型が事実上一つきりという寂しい結果になってしまいました。 その新規型キット、ナラティブガンダムにしても、最終形態となるC装備はとくに目新しい仕様もなく、デザインもυガンダムとユニコ-ンガンダムを足して3で割ったような感じでお世辞にも格好いいとは言えず、装備もシンプルで面白みがないと、とにかくもの足りない代物でした。 一方で今回レビューしたA装備とB装備については、正直思ったよりはよかった(笑)というのが素直な感想です。 まずA装備は、ありがちな “乗る” タイプの装備ではなく “着る” タイプの装備で、デンドロやミーティアなどに較べて動きを付けられる点がよかったです。メインのサイコキャプチャーのギミックも大胆で面白かった。 今思い出しましたが、鉄血で登場したクタン参型も “着る” タイプでしたね。あっちはもっと自由度が高くて、むしろコトブキヤキットっぽかったですが。 B装備のほうは、シルエット的にも特徴のある武装をいろいろと組み合わせられるほか、リード線を使った有線兵器の再現も定番ながらポージングに幅が出て楽しいです。 これは、先にC装備を作ってしまったことが、結果的にはよかったのかもしれません。 ナラティブガンダム C装備単体での個人的な評価は中の下程度でしたが、A、B装備含め総合評価は上の下くらいには上昇しました(笑)。 設定上の強さ……性能はA→B→Cなんでしょうが、キットとしての面白みはC→B→Aと真逆でしたね。せめてC装備がナラティブガンダム完全形態として素晴らしく格好いいデザインだったら、また印象も違ってたんでしょうが、あれじゃあなぁ…… あと、B装備だけがプレバンに回されたのは仕方なかったにしても、せめてC装備発売までに出荷できるようしとこうよ、と思います。 まぁ、いずれにしても結局はバナージのシルヴァバレトに美味しいところを全部持っていかれる運命なのは変わらなかっただろうけど…… そんなところで、今回は終了。 またのご訪問を。 とうとうA装備を買う前にC装備のほうが届いてしまった…… まぁ、手は空いていたので作りましたし、だからレビューもしてしまいますが。 さて、出演作品となるNTについては、まだ観ていないのでなんとも言えませんが、純粋な劇場用新作のガンダムということになるとOOの劇場版以来、宇宙世紀作品に絞るとF91以来になるんでしょうか? オリジンやUCは、あくまでOVAの劇場公開と解釈をしているので、やっぱりそうなりますよね。 物語に関してはまだ観ていないので置くとして、ここでは登場メカニック……MSについて少し触れたいと思います。 “機動戦士ガンダムF91” では、主役機のガンダムF91のほか、新登場の敵組織クロスボーン・バンガードのMSなど、いわゆる新規デザインされたMS、MAは全12機種(漏れがあったらすみません)が登場しています。 その一作前、“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア” では、アムロとシャア、それぞれの最終搭乗機となったニューガンダムとサザビーを始め、全8機種(色違いは含みません)が登場。 それらに対し、“機動戦士ガンダムNT” に登場した完全新型のMSは、ナラティブガンダム一機のみ……形態変化を加味しても、たったの3パターンだけです。あとはすべて既存機のバリエーション。 ガンプラに目を移すと、これまでHGUCで発売されたものは一般が4アイテム。プレバンでも4アイテム。完全新規となったのはナラティブガンダム A装備のみで、今回のC装備も含め、あとはすべて既存キットのバリエ。 なんだろうな、この片手間な感じ…… 時代が違うといえばそれまでなのかもしれませんが、正直やる気が感じられない。 UC NEXT 100プロジェクトなるものが発表され、NTはその先陣を切るかたちで公開されたわけですが、それがこんな、過去の遺産で食い繋ぐようなものになってしまっているのはどうなのか…… まぁ、これはあくまで登場MSやそのガンプラキットに限った僕の個人的な感想なので、実際に作品も観ればまた考えが変わるかもしれませんけども。 それでは、レビューに移りたいと思います。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 このC装備は当初は想定されていなかった仕様で、ユニコーンガンダム用の予備のサイコフレームを内部フレームとしてではなく、装甲として強引に装着しています。 装甲を足すなら足すで、もともとなかった部分に被せればいいものを、ある部分にさらに被せるかたちになっているので、全体のボリュームに対して手脚が異様に細い、妙なプロポーションになってしまっています。 急造感を強調したアンバランスなデザインは意図したものではあるんでしょうが、はっきり言って格好悪い。 でも、初回封入特典でこのナラティブガンダムなどの設定画と機体解説が載ったブックレットが付いてくるんですが、そこに描かれている設定画は案外マシなんです。あれを忠実に立体化できていればよかったんですが、キット化に伴ってのバランス調整を失敗した感じです。 イメージ的には、ニューガンダムとユニコーンガンダムを足して3で割った感じ(笑)。どこかの国が作った紛い物と言われても納得しそうな雰囲気があります。 キットとしては、さすが最新キットだけあって色分け、可動共におおむね良好ではあります。 唯一、脇腹のセンサーらしきもの(デストロイモードのユニコーンの肩から生えているものとほぼ同じ形状のものです)の色分けだけはシールでもフォローされていないので塗っています。 あと、説明書にはとくになんの指示もないんですが、ツインアイ用のシールには通常のグリーンのものとNT-D発動時(?)を再現するためのレッドのものが付属。ただし、新BDシリーズのようにパーツが二組入っているわけではないので、どちらか一方を選択することになります。今回は普通にグリーンのシールを使いました。 造型的にはふくらはぎのダクトスリットの開口など、注目すべき部分もありますが、一方でどうしてここで手を抜いたんだ? という部分もあり、詰めの甘さが散見されます。 付属武装 ビームライフル また、専用アタッチメントを介して腰裏にマウント可能。 ただ、このアタッチメントを着けていない状態のリアアーマー中央にぽっかり空いている空洞が非常に気になる…… ビームサーベル なお、付属のビーム刃はよくある汎用パーツの流用ではなく、サイコフレームと同じランナーに含まれています。つまりは硬質クリアパーツ。 色は汎用パーツよりも赤みが強く、反りなどの不安はありませんが、逆に硬過ぎて破損の心配が。 あと、これは個体差かもしれませんが、根元部分にけっこう大きな気泡ができているのが気になります。 シールド 画像を撮るのを忘れてしまいましたが、バックパックにもマウントできます。ただし、固定ピンによる接続なので、回転や角度の変更はできません。 裏面にはニューガンダムのシールドのようにビームキャノンとミサイルが装備されていますが、まさかの一体成型。外側のミサイルには肉抜きがあり、さらにミサイルだけならまだしも、キャノンの砲口までもがなかばシールドに埋まった造型になっています。 こんな状態で撃ったらシールド先端が吹っ飛びますよ。というか、そもそもキャノンは開口されてないけどね。 もちろん色分けもされていないので、今回は塗りましたが(ちょっと色が濃過ぎましたが)、ここはパーツ分割でしっかり造型してほしかったところです。 比較画像
以下、イメージカット 腹部の前後可動や、脚部付け根のスライド可動、膝、足首の可動域の広さなどは、なるほど干渉の少ないスマートなボディゆえに、先のグスタフ・カールなどよりは目に見えてよく動くように思えます。 そう、下半身は問題ないんです。 問題は上半身……肩です。 このナラティブガンダム、肩が装甲ごと前方にスライドする構造になっています。オリジン系のザクのキットとほぼ同じ機構ですね。 しかし、グスタフ・カールのように肩間接自体が引き出せる構造に較べて可動範囲は狭く、なにより上方向への跳ね上げがほぼできないので、いわゆる肩の入ったポーズがとれません。 さらに、肩アーマーもユニコ-ンと同じ挟み込みタイプなので常に腕と水平になっており、まるで分厚い肩パッドの入ったスーツを着ているようなぎこちなさが常につきまといます。 なんで素直に引き出し式の肩間接にしなかったんだろう? A装備との兼ね合い? いや、あのキャプチャーもアームで繋がってるようだから、腕だけで保持するわけじゃないし……うーん、わからん。 あとから気付いたんですが、バックショットの画像、右肩のサイコフレーム装甲が外れてますね…… とまぁ、そんな理由で四十肩なので、イマイチポージングが決まらない。 あと、脚部可動が優秀だといっても、例によって太股に較べて脛が異様に長いので立て膝も綺麗にできないし、よく動く足首も中途半端に造型したシリンダーディティールがぶつ切りになってるのが見えてみっともなかったり……けっこう粗が目立ちます。 以上、“HGUC ナラティブガンダム C装備” でした。 OOの劇場版から8年。 宇宙世紀作品に絞ると、F91から数えて実に27年。 となれば、必然気合いも入ろうというもの……だと思うんですが、どうなんだこれ? 作品の内容については実際に観るまでなんとも言えないんですが、大前提として僕はMSが好きなんですよね。なので、新作の劇場版に新規デザインの新型MSが続々出てくる……そんな情報があれば、きっと劇場に足を運んだと思うんです。 でも、NTに関しては皆さんご承知の通り。正直、観たいという気持ちが湧きませんでした。そして、それはある程度あらすじを知ってしまった今でも同様です。 僕は、もはやガンダムの新作はバンダイが関連商品を売るためのプロモーションに過ぎないと思っていますが、だとしても、完全新規で発売されたHGUCキットが1種のみで、あとはすべて既存キットの流用というNT関連の展開はさすがにどうかと思いますよ。 まぁ、ディジェやグスタフ・カールのキット化もNTの波及効果と見る向きもあるかとは思いますが。 せめて唯一の完全新規キット、ナラティブガンダムの出来が申し分ないものならまだよかったんですが、レビュー本文でも言及している通り、詰めの甘さが目立ちます。 コアファイターも、分離は無理だとしても、旧HGUC ガンダムみたく単体で付属させるべきだったんじゃないのか? 重箱の隅をつつくようなことを言ってるのかもしれませんが、ある意味特別な作品、特別な機体のはずですし、手を抜かず、丁寧に作ってほしかったと思うわけです。 プレバン受注のB装備拡張セットは注文済みなので、いずれはA装備も購入したうえでまとめててレビューしたいと思ってはいるんですが、なんだかなぁ…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 最初に画像を見たとき、またヴァーチェをベースにしたBF系のキットが出たのか、と思いました。 でも、けっこう最近セラヴィーベースのキット出たよなぁ、と思い返してよく見てみると、まさかですよ。 閃光のハサウェイが劇場版三部作としてアニメ化が決定し、2019年冬から順次公開されるようですが、それに “先行” するかたちでよもやグスタフ・カールが、それもUC登場の先行配備型でキット化されるとは…… 本当、UC版という意味では今さら感が強いですし、グスタフ・カール単体としてみると、閃ハサ公開まで待つべきだったんじゃないか? という気がするのは確か。 ともあれ、久々の連邦系量産機のキット化ではありますし、とくに連邦系としては珍しい重量級の機体なのでいろいろと見所のあるキットにはなったかと思います。 では、レビューしていきます。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 その他、色分けはおおむねパーツ段階で再現されていますが、唯一額の右アンテナ先端のみシール再現。脛側面の黒いラインもシールが付属します。 付属武装等 ビームライフル ビームサーベル シールド グレネイドランチャー 比較画像
グスタフ・カールは最新機種の先行試験機で、ゼータプラスは旧式とはいえ、高性能の可変機です。 両機が配備されていたシャイアン基地 “カフカスの森” はコロニーレーザー・グリプスⅡの管制室があり、その守備という意味で、これらの高性能機が配備されていたのは納得できます。 しかし、その情報は軍内部でも秘匿されていたようで、そこを守るために配備されているはずの守備隊のパイロットたちすら知らされていなかったのか完全に油断しきっており、ロンド・ベル隊の急襲であっさり無力化されてしまいました。 せっかく高性能機を配しながら、肝心のパイロットに指示が行き届いていないという、連邦の腐敗を象徴するシーンでしたね。 アニメでは油断しきっていたところを奇襲され、性能をまったく発揮する間もなく無力化されてしまったので、ガチで勝負すればどちらが勝つのかわかりませんが、少なくとも正史では、こののち連邦軍はグスタフのほうを正式採用し、ジェスタは姿を消してしまうわけですが。 以下、イメージカット 一見鈍臭さそうに見えますが、そこは最新キット。これまでに培った技術がふんだんに詰め込まれ、およそ見た目からは想像できない可動域を誇ります。 肩は引き出し式の間接で前方への可動、上部への跳ね上げが可能で、肩アーマーもブルーの部分が若干可動するので、腕部を横向きにほぼ水平に上げることができます。 脚部も、膝関節を上方にスライド、ふくらはぎの×の字モールドが入ったボックス状のパーツを下方にスライドさせることで可動範囲が広がり、膝を深く曲げることができるようになります。 足首も柔軟に動くので接地性も抜群です。 まぁ、確かに見ために反してよく動きはするんですが、それはあくまで理論上の話で、実際はまた別の話。 腹部にも定番の可動が仕込まれているんですが、これは巨大なリアアーマーが干渉するためほぼ死んでいます。というか、ボールジョイントの接続が浅く、ちょっと腰を捻ろうとするとすぐ上半身と下半身がお別れしてしまいます。 肩も外れやすく、せっかく間接自体に可動が仕込まれているのに、接続がボールジョイントのために腕を動かすと関節内部の受けパーツが動き出す前にジョイント自体が外れてしまいます。 最大可動を実現するには、腕部ではなく肩間接側の受けパーツをまず動かす必要があり、これがなかなかに面倒。 ここは以前イフリートなどでも感じた部分ですが、まったく対策が練られていない。軸接続だとこんなことにはならないのに…… 肩(腕部)を軸接続にして、腰も軸接続にしたうえで引き出し機構を備えてリアアーマーとの干渉が避けられていれば、かなりの良キットになっていたと思います。 以上、“HGUC グスタフ・カール(UC Ver.)” でした。
謎のタイミングでの発売ですが、連邦系にしては珍しい重量級のフォルムに思いのほか広い可動域でなかなかに面白いキットになっていたと思います。 本体のボリュームに較べて武装が最低限で貧弱なことや、肩と腰が外れやすいことはちょっと残念でしたが。 グスタフ・カールの初出は小説 “閃光のハサウェイ” でしたが、そのときの挿絵に描かれた姿はこんなアンコ型の見ためとは似ても似つかないスマートなプロポーションでした。 PlayStation用ゲームソフト、“SDガンダム GジェネレージョンF” に登場の際にリデザインされ、今のこのスタイルになったようですが、いったいどういう経緯でそうなったのか? 元デザインを描いた人は納得したのか? よくわかりませんが…… ちなみに、その原作小説版のデザインは “軽装型” という解釈で今回のキットの機体解説でもさらっと触れられていますが、果たしてキット化されますかねぇ。 劇場版がどちらのデザインでいくのか……まぁ、十中八九こっちのスタイルが基本になるでしょうが、どっちも出てくる可能性もありますね。きっと、UCみたく原作からけっこう改変してくるだろうし。 とりあえず今回のキットには複数のスイッチがあるので、水色の “閃ハサVer.” は出してくることは確実です。 問題は販売方法ですかね。 原作に登場する新型MSは、クスィーガンダムとメッサー、ペーネロペーにこのグスタフ・カールの4種のみ。SFSを含めても6種だけなので、劇場版アニメが三部作になるということも含めて考えると、少なくともMS4種はすべてキット化されるでしょうし、もちろん一般販売もされるでしょう。そう思いたい。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 |
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