機動戦士ガンダムUCのボツ企画から産まれたらしい、機動戦士ムーンガンダム。 なんというか、近く劇場公開されるNTもそうですが、まだまだバンダイはUCでの成功を引きずっているようです。 宇宙世紀の隙間を後付けでチマチマ埋めていく企画自体には正直辟易ですが、それでもっていまだキット化に恵まれない不遇の機体なんかが日の目を見るのなら、それも止むなしかな、とは思います。 さて、話をムーンガンダムへと戻しますが、 時系列としてはZZから逆シャアの間。主な舞台はZZにて印象的なエピソードが展開されたコロニー、ムーンムーンとなります。 詳しい内容に関しては実際にコミックを読んでもらうとして、差し当たり早々に発売された主役機のキットレビューといきましょう。 キットは素組みに最低限の墨入れ、一部塗装による仕上げです。 今回、ガンプラとしては珍しく、カラー再現、マーキング含めて一切のシールが付属しません。 なお、今回からPC版の画像のサイズを大きめにしてみました。今さらながら、ちょっと小さいな、と思ったので。 スマホで見てくれてる人にはなんの関係もない話ですが…… 背面(サイコプレートなし)
正直ディスプレイスタンドは余り気味なので、スタンドはいらなかったなぁ。 アクションベース5単体が500円なので、スタンドなし、キット本体のみの定価2500円で発売してほしかった…… さて、キット本体の話に戻りますと、最初にも言ったようにシールは一切付属しないため、ツインアイや頭部カメラも含めたほとんどの部分がパーツで色分けされています(ツインアイ及びカメラのパーツはライトグリーン成型と無色クリア成型の2種が付属)。 さすがに頭部側面のグリーンのラインまでは色分けされていないので、個々は塗装。あと、トサカ後方に立っている2本のアンテナの先端近くには赤いラインが入っているようですが、モールドは刻まれていなかったので、今回は無視しました。 ほかに色が足りないのは頭部バルカンと、頬のダクトくらいですかね。それらも今回はそのままで。 付属武装 ビームライフル ビームトマホーク バタフライエッジ サイコプレート 全部で8基のプレートからなり、それぞれはスライドロックとはめ込み、2種類のロック機構である程度自由に連結させることが可能。本当にある程度、ですが。 基本形態ではジョイントを引き出すことでプレート全体をわずかに湾曲させることができます。 また、専用のジョイントを使うことで前腕にも取り付けられ、シールドのような運用も可能。 実際にはバタフライエッジを取り外し、そこにL字型のジョイントをはめ込んで接続します。 比較画像
デザイナーは、鉄血と同じ人らしいですね。 いわゆるアナザー系はもちろん、宇宙世紀ものでももっとずっと未来の話ならべつに気にならないんですが、すでに確定している歴史の狭間の物語に登場する機体のデザインに妙なオリジナリティ(と言えるほどのものでもないですが)を入れてくるのは、ちょっと違うんじゃないかと思うんですけど…… 以下、イメージカット 本キットの目玉であると思うサイコプレートですが、正直その扱いに困る部分が。 そもそもどういった武装なのかよくわからないんですが、とりあえずは遠隔誘導兵器としてファンネルのような運用ができるのだとして、しかしそういったディスプレイはあまり考慮されてないんですよねぇ…… 連結用のジョイント穴などを援用すれば単独ディスプレイも可能ですが、ちょっと不安定なので。 以上、“HGUC ムーンガンダム” でした。 コミックとはいえ、一応新シリーズの主役機ということで、かなり気合いの入った内容となったムーンガンダム。 シールを使わず、ほぼパーツのみでかなり細かい部分まで色分けされ、腕部、脚部にはMG並とまでは言わないものの、それに近いレベルの内部フレーム構造を採用するなど、少なくともREよりははるかに精緻に作られていたと思います。 造型自体も非常に細かく、プロポーションは今風の小顔脚長の極地といった感じですが、そもそもがそういうデザインなわけで、その再現という意味ではほぼ完璧と言っていいでしょう。 本文ではいろいろ言いましたが、キットとしての出来は十分だと思います。ただ、KPSパーツの耐久性には不安はありますし、あとやはり、サイコプレートはどうしても持て余してしまう感はありますね おそらく物語り上重要な役割を果たすのだろうサイコプレートのデザインに関しては、ダサいだのなんだとの否定的な意見も多いようですが、宇宙世紀ものでなかったなら、そこまで言われなかったのかもしれません。 宇宙世紀の範囲でやる以上、相応のルールというか、押さえるべき常識とか、やっていい限界とか、あると思うんですよ。その枠でデザインや設定を考えないと、無茶苦茶になっちゃうでしょ。 そういう意味では0083のデンドロビウムやノイエ・ジールは性能的には明らかなオーバースペックですが、少なくともデザインにおかしな部分はなかったと思います(これは0083好きの贔屓目かもしれませんが)。 すでに未来の出来事が語られている以上、そのなかで言及されることのないムーンガンダムの物語は一般的な記録や記憶には残されていないものです。 0083は、その結果がティターンズ誕生に利用され、その過程で政治的判断により一連の経緯、記録が抹消されたとして、後付けの設定ながらも説得力がありました。 果たして、ムーンガンダムの物語はその結末が後の歴史になんらかの影響を及ぼすことになるのか、それとも本編には一切関係のないサイドストーリーとして終わるのか…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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