とうとうA装備を買う前にC装備のほうが届いてしまった…… まぁ、手は空いていたので作りましたし、だからレビューもしてしまいますが。 さて、出演作品となるNTについては、まだ観ていないのでなんとも言えませんが、純粋な劇場用新作のガンダムということになるとOOの劇場版以来、宇宙世紀作品に絞るとF91以来になるんでしょうか? オリジンやUCは、あくまでOVAの劇場公開と解釈をしているので、やっぱりそうなりますよね。 物語に関してはまだ観ていないので置くとして、ここでは登場メカニック……MSについて少し触れたいと思います。 “機動戦士ガンダムF91” では、主役機のガンダムF91のほか、新登場の敵組織クロスボーン・バンガードのMSなど、いわゆる新規デザインされたMS、MAは全12機種(漏れがあったらすみません)が登場しています。 その一作前、“機動戦士ガンダム 逆襲のシャア” では、アムロとシャア、それぞれの最終搭乗機となったニューガンダムとサザビーを始め、全8機種(色違いは含みません)が登場。 それらに対し、“機動戦士ガンダムNT” に登場した完全新型のMSは、ナラティブガンダム一機のみ……形態変化を加味しても、たったの3パターンだけです。あとはすべて既存機のバリエーション。 ガンプラに目を移すと、これまでHGUCで発売されたものは一般が4アイテム。プレバンでも4アイテム。完全新規となったのはナラティブガンダム A装備のみで、今回のC装備も含め、あとはすべて既存キットのバリエ。 なんだろうな、この片手間な感じ…… 時代が違うといえばそれまでなのかもしれませんが、正直やる気が感じられない。 UC NEXT 100プロジェクトなるものが発表され、NTはその先陣を切るかたちで公開されたわけですが、それがこんな、過去の遺産で食い繋ぐようなものになってしまっているのはどうなのか…… まぁ、これはあくまで登場MSやそのガンプラキットに限った僕の個人的な感想なので、実際に作品も観ればまた考えが変わるかもしれませんけども。 それでは、レビューに移りたいと思います。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 このC装備は当初は想定されていなかった仕様で、ユニコーンガンダム用の予備のサイコフレームを内部フレームとしてではなく、装甲として強引に装着しています。 装甲を足すなら足すで、もともとなかった部分に被せればいいものを、ある部分にさらに被せるかたちになっているので、全体のボリュームに対して手脚が異様に細い、妙なプロポーションになってしまっています。 急造感を強調したアンバランスなデザインは意図したものではあるんでしょうが、はっきり言って格好悪い。 でも、初回封入特典でこのナラティブガンダムなどの設定画と機体解説が載ったブックレットが付いてくるんですが、そこに描かれている設定画は案外マシなんです。あれを忠実に立体化できていればよかったんですが、キット化に伴ってのバランス調整を失敗した感じです。 イメージ的には、ニューガンダムとユニコーンガンダムを足して3で割った感じ(笑)。どこかの国が作った紛い物と言われても納得しそうな雰囲気があります。 キットとしては、さすが最新キットだけあって色分け、可動共におおむね良好ではあります。 唯一、脇腹のセンサーらしきもの(デストロイモードのユニコーンの肩から生えているものとほぼ同じ形状のものです)の色分けだけはシールでもフォローされていないので塗っています。 あと、説明書にはとくになんの指示もないんですが、ツインアイ用のシールには通常のグリーンのものとNT-D発動時(?)を再現するためのレッドのものが付属。ただし、新BDシリーズのようにパーツが二組入っているわけではないので、どちらか一方を選択することになります。今回は普通にグリーンのシールを使いました。 造型的にはふくらはぎのダクトスリットの開口など、注目すべき部分もありますが、一方でどうしてここで手を抜いたんだ? という部分もあり、詰めの甘さが散見されます。 付属武装 ビームライフル また、専用アタッチメントを介して腰裏にマウント可能。 ただ、このアタッチメントを着けていない状態のリアアーマー中央にぽっかり空いている空洞が非常に気になる…… ビームサーベル なお、付属のビーム刃はよくある汎用パーツの流用ではなく、サイコフレームと同じランナーに含まれています。つまりは硬質クリアパーツ。 色は汎用パーツよりも赤みが強く、反りなどの不安はありませんが、逆に硬過ぎて破損の心配が。 あと、これは個体差かもしれませんが、根元部分にけっこう大きな気泡ができているのが気になります。 シールド 画像を撮るのを忘れてしまいましたが、バックパックにもマウントできます。ただし、固定ピンによる接続なので、回転や角度の変更はできません。 裏面にはニューガンダムのシールドのようにビームキャノンとミサイルが装備されていますが、まさかの一体成型。外側のミサイルには肉抜きがあり、さらにミサイルだけならまだしも、キャノンの砲口までもがなかばシールドに埋まった造型になっています。 こんな状態で撃ったらシールド先端が吹っ飛びますよ。というか、そもそもキャノンは開口されてないけどね。 もちろん色分けもされていないので、今回は塗りましたが(ちょっと色が濃過ぎましたが)、ここはパーツ分割でしっかり造型してほしかったところです。 比較画像
以下、イメージカット 腹部の前後可動や、脚部付け根のスライド可動、膝、足首の可動域の広さなどは、なるほど干渉の少ないスマートなボディゆえに、先のグスタフ・カールなどよりは目に見えてよく動くように思えます。 そう、下半身は問題ないんです。 問題は上半身……肩です。 このナラティブガンダム、肩が装甲ごと前方にスライドする構造になっています。オリジン系のザクのキットとほぼ同じ機構ですね。 しかし、グスタフ・カールのように肩間接自体が引き出せる構造に較べて可動範囲は狭く、なにより上方向への跳ね上げがほぼできないので、いわゆる肩の入ったポーズがとれません。 さらに、肩アーマーもユニコ-ンと同じ挟み込みタイプなので常に腕と水平になっており、まるで分厚い肩パッドの入ったスーツを着ているようなぎこちなさが常につきまといます。 なんで素直に引き出し式の肩間接にしなかったんだろう? A装備との兼ね合い? いや、あのキャプチャーもアームで繋がってるようだから、腕だけで保持するわけじゃないし……うーん、わからん。 あとから気付いたんですが、バックショットの画像、右肩のサイコフレーム装甲が外れてますね…… とまぁ、そんな理由で四十肩なので、イマイチポージングが決まらない。 あと、脚部可動が優秀だといっても、例によって太股に較べて脛が異様に長いので立て膝も綺麗にできないし、よく動く足首も中途半端に造型したシリンダーディティールがぶつ切りになってるのが見えてみっともなかったり……けっこう粗が目立ちます。 以上、“HGUC ナラティブガンダム C装備” でした。 OOの劇場版から8年。 宇宙世紀作品に絞ると、F91から数えて実に27年。 となれば、必然気合いも入ろうというもの……だと思うんですが、どうなんだこれ? 作品の内容については実際に観るまでなんとも言えないんですが、大前提として僕はMSが好きなんですよね。なので、新作の劇場版に新規デザインの新型MSが続々出てくる……そんな情報があれば、きっと劇場に足を運んだと思うんです。 でも、NTに関しては皆さんご承知の通り。正直、観たいという気持ちが湧きませんでした。そして、それはある程度あらすじを知ってしまった今でも同様です。 僕は、もはやガンダムの新作はバンダイが関連商品を売るためのプロモーションに過ぎないと思っていますが、だとしても、完全新規で発売されたHGUCキットが1種のみで、あとはすべて既存キットの流用というNT関連の展開はさすがにどうかと思いますよ。 まぁ、ディジェやグスタフ・カールのキット化もNTの波及効果と見る向きもあるかとは思いますが。 せめて唯一の完全新規キット、ナラティブガンダムの出来が申し分ないものならまだよかったんですが、レビュー本文でも言及している通り、詰めの甘さが目立ちます。 コアファイターも、分離は無理だとしても、旧HGUC ガンダムみたく単体で付属させるべきだったんじゃないのか? 重箱の隅をつつくようなことを言ってるのかもしれませんが、ある意味特別な作品、特別な機体のはずですし、手を抜かず、丁寧に作ってほしかったと思うわけです。 プレバン受注のB装備拡張セットは注文済みなので、いずれはA装備も購入したうえでまとめててレビューしたいと思ってはいるんですが、なんだかなぁ…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
2 コメント
らいら野おるふぇ
10/6/2020 13:28:20
オリジンやUCは、あくまでOVAの劇場公開と解釈をしている
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退屈と惰性と
10/6/2020 18:17:26
コメントありがとうございます。
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