最初に画像を見たとき、またヴァーチェをベースにしたBF系のキットが出たのか、と思いました。 でも、けっこう最近セラヴィーベースのキット出たよなぁ、と思い返してよく見てみると、まさかですよ。 閃光のハサウェイが劇場版三部作としてアニメ化が決定し、2019年冬から順次公開されるようですが、それに “先行” するかたちでよもやグスタフ・カールが、それもUC登場の先行配備型でキット化されるとは…… 本当、UC版という意味では今さら感が強いですし、グスタフ・カール単体としてみると、閃ハサ公開まで待つべきだったんじゃないか? という気がするのは確か。 ともあれ、久々の連邦系量産機のキット化ではありますし、とくに連邦系としては珍しい重量級の機体なのでいろいろと見所のあるキットにはなったかと思います。 では、レビューしていきます。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 その他、色分けはおおむねパーツ段階で再現されていますが、唯一額の右アンテナ先端のみシール再現。脛側面の黒いラインもシールが付属します。 付属武装等 ビームライフル ビームサーベル シールド グレネイドランチャー 比較画像
グスタフ・カールは最新機種の先行試験機で、ゼータプラスは旧式とはいえ、高性能の可変機です。 両機が配備されていたシャイアン基地 “カフカスの森” はコロニーレーザー・グリプスⅡの管制室があり、その守備という意味で、これらの高性能機が配備されていたのは納得できます。 しかし、その情報は軍内部でも秘匿されていたようで、そこを守るために配備されているはずの守備隊のパイロットたちすら知らされていなかったのか完全に油断しきっており、ロンド・ベル隊の急襲であっさり無力化されてしまいました。 せっかく高性能機を配しながら、肝心のパイロットに指示が行き届いていないという、連邦の腐敗を象徴するシーンでしたね。 アニメでは油断しきっていたところを奇襲され、性能をまったく発揮する間もなく無力化されてしまったので、ガチで勝負すればどちらが勝つのかわかりませんが、少なくとも正史では、こののち連邦軍はグスタフのほうを正式採用し、ジェスタは姿を消してしまうわけですが。 以下、イメージカット 一見鈍臭さそうに見えますが、そこは最新キット。これまでに培った技術がふんだんに詰め込まれ、およそ見た目からは想像できない可動域を誇ります。 肩は引き出し式の間接で前方への可動、上部への跳ね上げが可能で、肩アーマーもブルーの部分が若干可動するので、腕部を横向きにほぼ水平に上げることができます。 脚部も、膝関節を上方にスライド、ふくらはぎの×の字モールドが入ったボックス状のパーツを下方にスライドさせることで可動範囲が広がり、膝を深く曲げることができるようになります。 足首も柔軟に動くので接地性も抜群です。 まぁ、確かに見ために反してよく動きはするんですが、それはあくまで理論上の話で、実際はまた別の話。 腹部にも定番の可動が仕込まれているんですが、これは巨大なリアアーマーが干渉するためほぼ死んでいます。というか、ボールジョイントの接続が浅く、ちょっと腰を捻ろうとするとすぐ上半身と下半身がお別れしてしまいます。 肩も外れやすく、せっかく間接自体に可動が仕込まれているのに、接続がボールジョイントのために腕を動かすと関節内部の受けパーツが動き出す前にジョイント自体が外れてしまいます。 最大可動を実現するには、腕部ではなく肩間接側の受けパーツをまず動かす必要があり、これがなかなかに面倒。 ここは以前イフリートなどでも感じた部分ですが、まったく対策が練られていない。軸接続だとこんなことにはならないのに…… 肩(腕部)を軸接続にして、腰も軸接続にしたうえで引き出し機構を備えてリアアーマーとの干渉が避けられていれば、かなりの良キットになっていたと思います。 以上、“HGUC グスタフ・カール(UC Ver.)” でした。
謎のタイミングでの発売ですが、連邦系にしては珍しい重量級のフォルムに思いのほか広い可動域でなかなかに面白いキットになっていたと思います。 本体のボリュームに較べて武装が最低限で貧弱なことや、肩と腰が外れやすいことはちょっと残念でしたが。 グスタフ・カールの初出は小説 “閃光のハサウェイ” でしたが、そのときの挿絵に描かれた姿はこんなアンコ型の見ためとは似ても似つかないスマートなプロポーションでした。 PlayStation用ゲームソフト、“SDガンダム GジェネレージョンF” に登場の際にリデザインされ、今のこのスタイルになったようですが、いったいどういう経緯でそうなったのか? 元デザインを描いた人は納得したのか? よくわかりませんが…… ちなみに、その原作小説版のデザインは “軽装型” という解釈で今回のキットの機体解説でもさらっと触れられていますが、果たしてキット化されますかねぇ。 劇場版がどちらのデザインでいくのか……まぁ、十中八九こっちのスタイルが基本になるでしょうが、どっちも出てくる可能性もありますね。きっと、UCみたく原作からけっこう改変してくるだろうし。 とりあえず今回のキットには複数のスイッチがあるので、水色の “閃ハサVer.” は出してくることは確実です。 問題は販売方法ですかね。 原作に登場する新型MSは、クスィーガンダムとメッサー、ペーネロペーにこのグスタフ・カールの4種のみ。SFSを含めても6種だけなので、劇場版アニメが三部作になるということも含めて考えると、少なくともMS4種はすべてキット化されるでしょうし、もちろん一般販売もされるでしょう。そう思いたい。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
0 コメント
返信を残す |
Details
|