ガンダムWのやられメカ、リーオーが22年の時を経てまさかのHG化。 リーオーといえば、アニメ放映当時にはキット化されず、のちに今や伝説として語り継がれる(?)リミテッドモデル(LM)として発売されたのみで、今回のHG化は本当にまさか、まさかの展開でした。 このLM、レジンキャスト製のガレージキットに近い造りのかなり大味なキットで、パーツは最小限で分厚く、一応ポリキャップは使われているものの可動はごくわずかで、色分けもまったくされていませんでした。 さらに価格も、同じ1/144のガンダムW系キットがおおむね500円だった当時で800円。 いろいろな意味で挑戦的なシリーズでしたが、けっこう早期に終了してしまった記憶があります。 結局、ガンダムシリーズでは同じWからトーラス、新機動戦記ガンダムXからドートレスとジェニス、第08MS小隊からボールK型が発売されたのみだったはず。 そんな当時を知っているからこそ、本当に今回のHG化には驚きました。 しかも、GUNPLA EVOLUTION PROJECTの第4弾アイテムに抜擢されるなんて…… とまぁ、その辺りのことは最後にまとめるとして、まずはリーオー……というか、OZ系のMSに関して。 リーオーに代表されるOZの量産型MS(リーブラという例外もあり)には、それぞれ黄道十二星座にちなんだ名前が付けられています。 すなわちリーオーは獅子座(レオ)、エアリーズは牡羊座(アリエス)、トーラスは牡牛座(タウロス)というように。 でもこれ、キャンサー(蟹座)とパイシーズ(魚座)以外、機体の外観や性能に一切関係ないよね。 ビルゴなんて、あんなナリして乙女座ですよ。 ……まぁ、ちょっと言いたかっただけです。 ではでは、レビューに移りたいと思います。 キットは素組みに最低限の墨入れ、あと今回はちょっとだけ手を加えています(全然大したことじゃないです。詳細はのちほど)。 今回のキットのプロポーションですが、どうなんでしょう? 個人的には当時のデザインからそれほど乖離してないように思うんです。 最近流行りの脚長小顔には違いないんですが、あまり違和感がないというか…… そう思って当時の設定画とかを眺めてたら、OZのMSのデザインって、カトキハジメだったんですね。 背中(中央の円形パーツが蓋)や太股(側面の凹ディティールのうち下の方が蓋になっています)、に今後の展開を期待させるハードポイントが設けられているのが嬉しいです。
付属武装 105㎜ドラムガン ビームサーベル & シールド シールドとアタッチメントとの接続はボールジョイント。 アタッチメント自体の可動も含めて、わりと自由に可動します。 適当にアクションカット 間接部の構造が簡略化されたとはいえ、可動範囲は十分。 肘は90度以上曲がりますし、脚部も腰回りの干渉がほとんどないこともあって正座ができるくらいです。 腹部の可動も柔軟で、上体を捻ったポーズも違和感なく決まります。 ちょっと残念なのは、先にも言ったように頭部の可動がほぼ死んでいるので、目線が定まらないことと、足首アーマーと背中の蓋がポロリしやすいことくらい。 以上、“HGAC リーオー” でした。 いやはや、GUNPLA EVOLUTION PROJECTって、まだ続いてたんだ。 第一弾はHGUC Zガンダムでしたね。2回目のほうです。 なので、僕は当初この文句はREVIVEに代わるものだと思ってたんですが、違ったんですね。 公式HPによると、GUNPLA EVOLUTION PROJECTとは、ガンプラ40周年に向けて様々なトライアルを行い、次世代のガンプラのスタンダードを創出していく試みだそうで、これはガンプラにおける全ブランドが対象となるそうです。 なお、プロジェクトアイテムにはそれぞれEVOLUTION POINTが設定されています。 第1段のHGUC Zガンダムでは “HG史上最高レベルの可動” 。 第2弾、RG ユニコーンガンダムでは “1/144スケールの制約の中で限界を超えた変身を実現!” 。 第3弾、PG ガンダムエクシアでは “新たな技術を凝縮し、GN粒子の挙動による色調変化を表現” 。 そんななか、今回第4弾アイテムに抜擢されたリーオーのEVOLUTION POINTが、“可動とディティールを実現しつつ、さらに全く新しい組立時間を実現” となっています。 なんか、どんどん文章が長くなってる感じがしますが……。もうちょっと簡潔なキャッチフレーズ付けられないもんかな? ともかくも、可動、ディテールのクオリティを落とすことなく、組立時間の短縮を実現する、というのがこのリーオーのコンセプトなようで、具体的には間接部の構造の簡略化や、部位ごとにパーツを集約するランナー配置、さらに成形色のみでほぼ完全な色分けが再現されています。 ポリパーツはBB戦士などにも使われる球形パーツのみで、シールも付きません。だからといって造りが簡素というわけではなく、思いのほかパーツ総数は多かったです。 しかし、インストの構成も含め非常に組みやすい内容になっているので、墨入れも含めて1時間もあれば軽く1体組めると思います。 過去の三つはともかく、今回のリーオーにおけるEVOLUTION PROJECTは成功と言っていいんじゃないでしょうか。 もちろん、それもリーオーという非常にシンプルな機体だからこそなので、今後すべてのHGで同様のフォーマットになることはありえませんが、少なくとも同じOZ製のトーラスやガンダムXに登場したドートレスやジェニス、ガンダムSEED登場のジンやダガーなど、比較的デザインがシンプルな各シリーズの量産型MSなどには適用できると思います。 ともかくも、このリーオーが今後のアナザー系の商品展開の試金石となることは間違いありません。 キットとしての出来は申し分ないので、あとはしっかり売れてくれれば……結局のところ、そこが肝心なんですがね。 果たして、今のこの時期にリーオーの需要があるのだろうか……? といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
0 コメント
返信を残す |
Details
|