クエスのファミリーネームは “パラヤ” ですが、ネオジオンに奔った彼女が連邦政府高官の娘という自身の出自を隠すために名乗った偽名が “エア” なので、この赤いヤクト・ドーガも正式には “クエス・エア機” ということになるようです。 昔はそのへんごっちゃになっていたというか、普通に “クエス・パラヤ機” と呼ばれていたこともあったような気もしますが、最近はちゃんと整理されましたね。 そんなわけで、緑に続いて赤いヤクト・ドーガも発売されました。大方の予想通りプレバン(そして2次受注分なのでいつものように今さら)でしたが、こうなるとREのバリエキットはプレバンというのが既定路線なのかな……と思いきや、ビギナ・ギナⅡは今月末に一般だし。わけがわかりません。 どう考えても、知名度はこっちのほうが上だろうに。 ともあれ、1/100キットを作るのは久しぶりです。思い返すとギュネイ機以来だった(笑)。 このところ、1/100キットはスルーすることが多くなっています。 やっぱり保持力がね。MGでもまともに立てないの増えてきてるし。ジェガンとかくらいシンプルならいいんですけど、大型の可変機なんかもう…… REの場合は、共通ポリパーツと大型機との相性が最悪なのはハンマ・ハンマの時点で露呈していましたが、ヤクトは好きな機体ですし(そしてハンマも)、そのへんは承知で購入しました。 で、緑を買ったからには赤いほうも、ということです。 個人的に、最近はガンプラの購入数が減っていて、その少ない数のうちでも半分近くがプレバン限定品になっていたりします。 そんな状況は、バンダイ的にはしてやったりなんでしょうか? わかりませんが…… では、レビューに移ります。 キットは、素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装での仕上げです。 ギュネイ機でもゴールドとされる部分は黄色でしたし、ウェルドライン入りまくりで安っぽい感じになるよりはこの落ち着いた色味のほうが全然いいと思います。 プロポーションの良さはギュネイ機作成の段階でわかっていますが、もちろん体格はそのままなのに、頭部形状と色が変わるだけで不思議と女の子っぽく見えるもんです。 付属武装 メガガトリングガン 例によって銃持ち手は付属せず、汎用の持ち手で保持。左右どちらの手でも持つことができますが、相変わらずちょっと浮いた感じになるのがどうも…… ヒートナイフ付きビームサーベル 非使用時にはナイフをたたんで腰サイドアーマー内に収納可能。 ただし、サイドアーマーのカバー部分は一旦完全に取り外す必要があります。つまり開閉ギミックはなし。 4連装メガ粒子砲内蔵型シールド ファンネル & ファンネルポートシールド 収納形態から攻撃形態へ差し換えなしで変形可能な構造は、MGサザビーVer.Kaからの流用です。 収納形態では当然肩のシールドにマウントできますが、ちょっと緩めで外れやすいです。 一方でアタッチメント側の穴は少し緩いうえに浅く、棒が外れやすいです。 あと、やっぱり綺麗な曲線を描くのは至難の業。ぬるま湯とかに浸けながら慎重に曲げる必要があります。 袖付き仕様再現 ボーナスパーツとして、“機動戦士ガンダムUC” 最終局面にサプライズ登場した袖付き仕様のヤクト・ドーガを再現するための袖パーツが付属します。 同じくプレバン限定だった袖付き仕様のギラ・ドーガのパーツと組み合わせ、さらに塗装することで劇中の姿を再現することができます。 今回はカラーはそのまま、ギラ・ドーガも袖付き仕様は持っていないので一般機を使って組み替えているので、あくまで雰囲気の確認とご理解ください。 比較画像
以下、イメージカット 一応、肩間接の引き出し、腹部可動、股関節のスイングなど、内部は最新フォーマットの基本構造になっているんですが、全体的にグラマラスなデザインもあって実際にはあまり動いているようには見えません。 そして問題の保持力。当たり前ですが、ギュネイ機からなんら改善されていません。 とくに、足首が自重に耐えられず、気を抜くとすぐ前のめりになってしまいます。 肩や太股も抜けやすく、腹部の可動も、構造上多少反ることはできるんですが、腕やバックパックの重さでポーズを維持できません。 ファンネルのディスプレイに関しては、結局巧く曲げるのが難しいスチロール棒を使うより、ハンマ・ハンマみたいに簡易スタンドを複数用意してくれたほうがよかった。 射出イメージの再現といっても、この仕様じゃバックパックから発射してるみたいに見えるしなぁ。 もともとこの赤いヤクトはサザビーの予備機だった(だから赤く塗られてたわけですね)ようで、サザビー完成後は宙に浮いた状態になっていたんでしょうが、それにしても……ねぇ。 さすがロリコン、恐るべし(笑)。 以上、“RE ヤクト・ドーガ(クエス・エア機)” でした。 ヤクト・ドーガ自体は、緑、赤ともにすでに10年以上前にHGUCでも発売されていますし、このRE版は、1/100スケールで発売されたことに意義がある、そんなキットですね。 ただ、造型的にはHGUCよりも数段洗練され、重MSらしいボリュームのなかにもシャープな印象が感じられる、絶妙なプロポーションに仕上がっていると思います。 可動はこの程度で十分だと思いますが、やはり問題は保持力。ハンマ・ハンマほどではないにしろ、ポージングを維持できないようではわざわざビックスケールで立体化した意味がありません。 本当、見ためはすごく格好いいのになぁ。まぁ、まともに立つことすらできないハンマ・ハンマに較べれば、はるかにマシではありますが。 しかし、さすがにこのままでは大型機の立体化は難しいと悟ったのか、ヤクト・ドーガからこっち、REでは20メートル超えの大型MSはラインナップされていません。 ヤクト・ドーガの次に発売されたガンイージは、当然ガンブラスターが来ると思ったのでスルー。 その後、案の定プレバンでガンブラスターが発売されたので、2次受注で注文しました。こちらはいずれレビューを書くつもりです。陸戦型は……いいかな。 今月末には冒頭でも触れたビギナ・ギナⅡが発売されますが、これも様子見ですね。ビギナ・ギナの出来が微妙だったし。 でも、7月発売のザクⅡ改は購入予定。なんでもそこから構造が見直され、RE共通ポリパーツは廃止されるようです。 保持力問題が解決すれば、また大型MSのキット化も再開されるかもしれませんが、はたして…… 個人的には、端からコレクション性は期待できないシリーズですし、MGの補完的な意味合いもありかとは思いますが、単独でも十分インパクトのある機体を丁寧に作ってもらうのが理想かなぁ、と思いますね。 まぁ、具体的にどんな機体か挙げ言われると、ちょっと困ってしまうんですが。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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