ブルドーザーに変形するコンストラクティコンなので、本来はボーンクラッシャーの名前が与えられるべきキャラクターなんですが、実写映画第1作にて地雷撤去車に変形するオリジナルキャラに名前を奪われ、こっちもこっちでアニマトロン(プレダコン)のメンバーから名前を拝借して同じ過ちを繰り返すハメになったという意味でも記憶に残るランページさん。 まぁ、今後実写版でアニマトロンが出ることはなさそうなんでいいですが。 劇中では、スタースクリーム、ラヴィッジとともに砂漠の廃墟でサムやバンブルビーたちを追い詰めた赤い個体が実際にランページの名で呼ばれていますが、実写版コンストラクティコンの例に漏れず、彼にも同型が複数存在し、そのうちの1体がデバステーターに合体しています。 なお合体した個体は黄色なので、デバステーターの合体要員とするなら本来は黄色いボディにすべきだったと思うんですが、今回のSS版のメインカラーはオレンジ……あれ? 単体で活躍した奴は赤かった思うんだけど……こんな色だったっけ? ともかく、レビューに移ります。 ロボットモード しかし一方で、合体時の強度等を考慮してか、変形パターンや可動がかなり簡略化され、とくに背面はブルドーザーの要素をほぼそのまま残しており、劇中の華奢なシルエットからはかけ離れたマッシブなプロポーションになってしまいました。 まぁ、このくらいでかいほうが迫力があって個人的には好きですけどね。 RD版では軟質素材製だったクローラーの履帯パーツはABS製になり、三点で可動するようになっています。しかし可動域はあまり広くなく、そこはちょっと残念。 ビークルモード キャタピラー社のブルドーザーにトランスフォーム。 スクラップメタル同様ライセンス取得はされていないので、今回はあくまでそれっぽいものに変形します。 変形パターンは、腕部からクローラーへの変形時のパーツ移動が若干ややこしいものの、あとは身体を折り曲げるだけと、RD版に較べてかなりシンプルになっています。 台座は爪を一つ折りたたんだ状態で車体裏面に収納。左右のクローラーを固定するジョイントになります。 そんなふうに、RD版と比較してかなりかっちり変形するため安定感はあるのですが、見ために関しては少々思うところがあったりなかったり。 まず、ブレードの中央にはレバー状のダボがあり、これを下ろすことブレード裏の車輪が降りてコロ走行が可能になるのですが、このステップ要る? ダボには3㎜穴が空いていて、ロボットモード時にはスタンド穴として使えるんですが、それ以外に用途があるわけでもありません。ブレードはブルドーザーのいわば顔なのに、なんでそこにこんな目立つものを仕込んだのかわかりません……車輪は最初から接地できる位置に付けておけばいいし、スタンド穴はもっと目立たないところにでも設けられたはず。 あと、後ろから見ると腕部クローの一部が丸出しになったままです。これは折りたためばクローラーの間くらいに隠せたんじゃないかなぁ。 合体モード 比較画像 当時発売されたコンストラクティコンでは唯一デラックスクラスで発売されたRD版のランページ。今回はボイジャークラスとなったSS版と並ぶと、さすがにボリュームの違いは歴然です。 劇中再現度もさすがにSS版のほうが高いとは思いますが、トイとしての出来は甲乙つけ難い部分があります。 初めてRD版を触ったときの、ブルドーザーがこんな異形のロボットになるのか! という感動は今なお忘れられません。 EZコレクションに関しては、単体での再現度はいわずもがな(笑)。しかし、この小スケールで単体での変形、さらにデバステーターへの合体をとりあえずは再現したということで衝撃的なトイでした。 同じスタジオシリーズより、同時発売のコンストラクティコン、スクラップメタルと。 画像も前回と同じものなので、とりあえず、ということで。 ビークルモード時にもちゃんと動くべき部分が動いて(旋回機能こそありませんが)建築車両オモチャとして遊べるスクラップメタルに対し、ランページはビークルモードでは一切動かないので、やはり少しもの足りないところはあります。
独特のシルエットゆえ可動も独特。 胴体と脚部の接続は二重関節になっており、脚部側にクリックが仕込まれているので保持力は問題なし、また脚部側に回転軸があるので、状態を捻るようなポーズも可能。 また、台座パーツは接地面は広いものの、さすがに1本脚ということで自立の際のバランス確保は重要です。 腕部の可動にもクセがあり、まず肩の基部は前後へのスイングのみ。そこから上腕に当たる部分が真横に生えており、肘間接、前腕といった構造になっています。 上腕は回転可能ですが、ここがまた異様に硬く、スクラップメタルの肘関節同様、下手をすると捻じ切れそうです。あまりに硬いので最初は固定されてると思ったくらい。 クローは外側の二本がそれぞれ付け根と先端で独立して可動。内側も基部が若干と先端部で可動します。 劇中で鞭のように振り回していた履帯はプラパーツに変更されて三点で可動することにより、多彩なポージングが可能になりましたが、付け根の可動域が狭く、全体を前方(下方)に伸ばせないので消化不良気味。 先にも言ったブレード中央のスタンド穴のほか、台座を外した脚部先端も5㎜穴になっているので、そちらを使ってのディスプレイも可能。 どちらにしてもそこそこの重量を支えることになるため、扱いは慎重に。 以上、“SS ディセプティコン ランページ” でした。 同時発売のスクラップメタル同様、デバステーターへの合体を考慮してかスタジオシリーズらしくない大振りなパーツ配置は安心感がある一方、多少の物足りなさも感じます。 主な変形は腕部(クローラー部)に集中しており、体幹部分はほぼ折りたたむだけなのでブルドーザー要素がけっこう残っているのはちょっとがっかり。ブレードはともかく、運転席は引っ繰り返して隠すくらいはしてほしかった。 あと、腕部が意外と動かないのもイメージと違った感じ。これはRD版でもそうだったんですが、前腕部にもう一つくらい可動部があればよかったかなぁ。そして履帯パーツも、真っ直ぐ前に伸ばせれば。 個人的にはRD版のあのカニのような4本脚モードも好きだったので、そちらも再現してくれてれば嬉しかったんですが、それはさすがに求め過ぎかな。 ちょっといろいろ言いましたが、触って楽しいことは毎違いないです。一般的なスタジオシリーズに較べて気を遣う部分が少ないのもよし(一部間接が異様に硬くて、破損が心配とかはまた別の話)。 唯一無二のロボットモードの存在感は素晴らしいですし、なによりデバステーター完成のためにはなくてはならないピースの一つですから、欠かすわけにはいきません。 そんなわけであと残り6体ですか……まだまだ道程は長いぞ。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
2 コメント
ポット
24/8/2020 00:51:28
ビークルの爪は生えてる場所こそずれてますけど、ブルドーザーについてる土をほぐすための爪の見立てとして飛び出したままなのかな?と思ってます。
返信
退屈と惰性と
25/8/2020 00:24:09
コメントありがとうございます。
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