まだアニメ本編には未登場ながら、メインビジュアルでばれてるゾイドの1体ですが、キットもこんなに早く発売しちゃっていいのかなぁ? 姿どころか能力までバレちゃいますが…… そんなわけで、相変わらず発売スケジュールがおかしいゾイドワイルドから ワイルドライガー以来の哺乳類型ゾイドの登場です。 まぁ、アニメではすでにファングタイガーが登場してるので、哺乳類型は3体めということになりますかね。 それにしても、ファングタイガーのキットは引っぱるなぁ…… ボーンパーツはワイルドライガーと共通だろうし、ワイルドブラストユニットもどうやらほぼ同じっぽいから、引っぱったところでキット的には新鮮みないと思うんだけどなぁ。 と、話をナックルコングに戻しますが、 発見時にはその骨格が人間に似ていたため、“ヒューマゾイド” と呼ばれていたというナックルコング。 そんな設定あるなら、“ゴリラ種” じゃなく “ギガントピテクス種” とかにすればよかったのに。 ガノンタスの “プロガノケリス種” とガブリゲターの “サルコスクス種” だけがいやに浮いてる…… では、レビューに移ります。 ボーン復元 うん、ゴリラだ。 ワイルドブラストギミックの関係もあって、腕の接続が横向き(肘間接が横を向いている)になっているんですが、こういうかたちはゾイドではあまり見たことがなく、新鮮です。 その腕部は、さすがギミックのキモなだけあって今シリーズでは異例の7パーツ構成で、手首が回転し、肘が曲がります。 シリーズ初の間接が可動するキットとなりましたが、あくまでワイルドブラスト形態への変形のためのもので、電動歩行時に連動可動するものではありません。 踵が長く伸びているのはワイルドブラスト時に自立するためですが、ちょっと見栄えは悪く感じます。 各部ディティール 頭部の造型は秀逸。ちゃんと鼻孔の部分が抜けているのがいいですね。 胸部には肋骨状のカバーパーツが。電池ボックスはその奥になります。カバーはアイアンコングのように大きく開けるような構造ではないので、電池の入れ替えの際には外してやる必要があります。 大きく盛り上がった背面にはスラスターのようなディティールが。復元完了時にも背中に外装はなく、そのままになります。 復元完了 外装を装着して復元完了。 ボーン形態のどことなくユーモラスだった雰囲気から一変、なかなか悪そうな見てくれに仕上がりました。 外装装着箇所は頭部と胸部、肩、脚付け根部分のみ。 先も言いましたが背中は剥き出しです。 ライダーもその剥き出しの背中に跨がってるだけだし、これ後ろから狙われたらアウトだろ…… なお、付属のライダーフィギュアは一番多いタイプのものです。 各部ディティール 受け口なのはアイアンコングから続くゴリラ型の伝統ですね。鼻のディティールにも郷愁を覚えますが、真っ赤なツインアイの効果もあってより凶悪な感じが強いです。 胸部装甲ではワイルドブラスト時のポイントでもある大胸筋をしっかりアピール。 腕部は肩にのみ装甲を着けている状態ですが、もともと前腕部にボリュームがあるので貧弱な印象はありません。 一方で、付け根部分にだけ装甲を着けた脚部は脛の華奢さが目立ってしまったかも。 ワイルドブラスト(本能解放)形態 後肢だけで立ち上がり、肩装甲の一部を拳に装着したワイルドブラスト形態。 つまりは4足形態から足形態への変形ですが、過去の同種のキットがだいたいワンステップで変形できたのに対し、このナックルコングはギミックの関係上、いくつかの手順が必要になっています。 まず後脚のロックを外し(両脚とも)、ボディを持ち上げて2足状態になったところで再びロック(左脚のみ)。 次に肩装甲を分割。分割したほうの装甲は肘とアームで繋がっているのですが、そのアームを動かして装甲を拳に被せます(このとき、拳は縦向きにしておきます)。 それから腕部と可動基部(動力ユニットのクランクに取り付けているパーツ)のジョイントを外し、さらに両腕の肘を曲げます。 最後に頭部を下げて変形完了です。 この形態で放つ必殺技の名前は “胸熱拳”。 ドラミングによって胸部に熱を集中させ、その熱を拳に移して放つ技なのだとか。 ちなみに読みは “きょうねつけん” ではなく、“むねあつけん” …… 中途半端に流行りのワード取り入れてくる、しかもそのチョイスが微妙に古いという、絶妙のダサさ。ある意味期待を裏切らない。 また、ライダーシート(?)は可動するので、2足形態でも適当な角度にしておけます。そうでないとただ背中にしがみついてるみたいになっちゃいますしね。 比較画像
電動アクション
このゾイドワイルドでは、基本的に動力ユニットの可動クランクは一組のみですが、仮に過去シリーズで一般的だった2組のクランクのある仕様だと、こんなふうにその場で動かずに特定のアクションを繰り返すというようなギミックの実現は難しかったかもしれません。 なるほど、こういうことも見越していたんだね。単なる簡略化だけじゃなかったんだ(と思いたい)。 なお、口の開閉に関しては、開ける動きは連動するバーの作用によるものですが、閉まるのは単に重さを利用していいるだけなので、可動部分のゲート処理が雑だと、そこが引っかかって大口を開けたままになる可能性があります。 僕の場合実際そうなって、しばらく原因がわからなかった。 前腕の合わせめのところも含めて、シリーズで初めてゲート処理が気になったかな。 以下、イメージカット シリーズ初のモード展示機構搭載で、ほかのキットに較べると格段にポージングの幅が広いです。 といってもやはり限界はありますが。 拳が回転可能なのはいいですね。でも、どうせならアームの位置を工夫して、肩装甲を分離しない状態で肘を曲げられるようにもしてほしかったかな。 以上、“ZW ナックルコング” でした。 アイアンコングの、あの腕の動き……筋肉や腱が連動するような動きは電動アクションキットとしてのゾイドの一つの完成形だと思いますが、このナックルコングもまったく方向性が違うものの、間違いなくゾイド史に名を残すキットになっていると思います。 造型的な甘さや、メインアクションの簡素さなど、“リアルムービングキット” というキャッチフレーズもある種の自虐であると。そういうシリーズなんだ、と。 かくなるうえは、いかに玩具的なギミックでこちらを驚かしてくれるか、という部分でしか、もはや僕はこのシリーズを見ていません(笑)。 そんなふうに割り切って臨むと、なかなかに魅力的なシリーズですよ、このゾイドワイルドは。 少なくともM型以上のキットに関しては、どんどん良くなっています。 ギルラプターはいったいなんだったのか…… 一方で、アニメはおっさんの視聴にはまったく耐えない内容ですけどね。あと、とにかく展開が遅い。マジで何クールやるつもりなんだ? といたところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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