ナイチンゲールとHiνガンダム Ver.Kaに始まり、ディジェと百式 Ver.2.0、ハンマ・ハンマとZZガンダム Ver.Kaと続いたREとMGとのカップリングアイテム第4弾ということになるんですかね、前月発売のガンダムF91とタイミングを合わせるかたちで発売となったRE ビギナ・ギナ。 MG ガンダムF91 Ver.2.0も含め、とくに記念になるような年でもなく、なんの前触れもなくいきなり発表された感じでしたが、なかなかキット化に恵まれない小型(第5世代)MSとしては久々の1/100スケールということもあり、これは今後の展開にも期待が持てるんじゃないか? と思ったんですが…… キットに関しては追々語っていくとして、まずは “機動戦士ガンダムF91” という作品と、そこに登場するMSについて、個人的な印象を少しまとめておきたいと思います。 MG ガンダムF91 Ver.2.0のレビューのときにも書いたと思いますが、当時僕は、付属する非売品のBB戦士欲しさに前売り券を購入し、実際映画館に作品を観に行きました。 いわゆるファーストガンダムのオマージュが散りばめられながらも、独自の要素もふんだんに詰め込まれた、新しいガンダムでした。さすがに当時は込み入った設定や背景までは理解できていませんでしたが、敵の大将であるカロッゾ(鉄仮面)の強烈なキャラクターや、彼が操るラフレシアのインパクトは鮮烈に覚えています。 また、それまでとはまったく異質なデザインの小型MSが、自身より遥かに大きなジェガンを蹂躙するさまも、かなり印象深かったです。 敵方のMS=モノアイという固定観念を見事に破壊してくれた水中メガネのようなゴーグル型カメラに、ショットランサーなどの格闘武器を主体に戦うクロスボーン・バンガード(以下、C・V)のMSたちは、のちのMSデザインに大きな変革をもたらしたと言っても過言ではないでしょう。 ていうか、TVシリーズじゃない一劇場作品だっていうのに、戦艦含めてどんだけの新型機を出してくるんだ、と。 C・Vだけでも、MSとMAが8機種、戦艦が4種登場しています。これは同じ劇場作品である逆襲のシャアのネオジオン軍の実に倍。 まぁ、多けりゃいいってもんでもないんですが、見ているほうは単純に嬉しくなるもんです。 当時発売された1/100スケールのプラモシリーズももちろん買いました(C・VのMSとガンタンクR-44だけですが)。黒とゴールドで塗りわけて僕流ブラック・バンガード仕様にしたりしてましたね。 そんな感じで、けっこう思い入れのある作品なんです。 だからこそ、今回のこのキットは…… それでは、レビューに移りたいと思います。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 キットはオリジナルのイメージを残しつつ、各部にメリハリの利いた現代風のアレンジが施されています。 RE初期アイテムに見られた過度なパネルラインや尖ったアレンジはなく、おとなしめのリファインといった感じ。 機体色はシルバーのイメージがありますが、キットの成形色はクリームがかったグレー。劇中でも実際はこんなような色でしたね。 ただ、キット自体にはアンダーゲートが多様されていて、今後イベントやプレバン限定でメッキバージョンが発売される可能性は高そうです。 色分けはおおむねパーツで再現されていますが、足首アーマー上の四角いスラスターの内部や足の甲のスラスターなどは紫のパーツの一体成形。そのほか、ちょこちょこと色の足りない部分があるのですが、このキットにはカラー再現用のホイルシールが付属しません。 先のスラスターなどはまだしも、頭部リアカメラやビームライフルのセンサー部などは一切無視です。今回は一通り塗装しましたが。 それでいて、爪先のグレーだけはマーキングシールでフォローされているという謎の基準。しかもテトロンシールなのでどうしても折り返し部分からめくれてくるし……ここも塗っちゃえばよかったな。 付属武装等 ビームライフル まぁ、銃持ち手を付けてくれることがベストだったんですが、それ以前に固定用のピンの位置がおかしい。グリップのかなり下の方にピンが設けてあるので、画像のような不自然な持ち方になってしまいます。これ、どう考えても撃つ気ないだろ。 そもそもピンがこの位置にあるなら、銃持ち手があってもトリガーに指がかかりません。おそらくはストックと前腕の干渉を避けるために設定された位置なんでしょうが、誰も突っ込まなかったのか? 実際、ピンを削ってやればトリガーに指をかけていないまでも、まずまず自然な位置で持つことは可能です。 ただ、実際にピンを削ってしまってから気付いたんですが、グリップが細過ぎるためにピンがないとライフルの保持はままなりません。全部削らずに少し残しておくべきだった…… ビームサーベル ビームシールド ビームランチャー フィンノズル ふくらはぎスラスター なお、膝関節との連動は、あくまで曲げたときにスラスターが内部に引っ込むだけで、再度伸ばしたときは上を向いた格好で戻ってくるので、手動で下に向けてやる必要があります。 こんな中途半端なギミックならいらなかった。 ヘッドガード & コクピットハッチ HGUCブルーディスティニーシリーズのそうですが、こういう部分、本当にバンダイは無頓着だな。 というか、ここまでくればもうほぼわざとだろ。 比較画像
以下、イメージカット 可動性能はほどほど。悪いとまでは言いませんが、痒いところに手が届かない感じ。 肩は前方への引き出しは可能ですが上方向への跳ね上げはできず、どうしても力の抜けたような、情けない感じになってしまいます。肘は二重関節になっているので180度近く曲げられます。 首の可動域は広く、わずかですが腰も反れるので、飛行ポーズはさほど不自然はないかと。 一方で腰の回転はほぼ死んでいます。 膝の可動については先にも言った通り。一軸なのでおよそ90度が限界です。開脚は180度近くまで可能ですが、足首の可動が追い着かないので、接地性は標準並。 F91と絡めて。 こういうカットだと、ただ横に並べて時ほど違和感は感じませんね。 2枚目のカットは劇場公開当時に出回ったものかな? テレホンカードのイラストをイメージしました。 出来はさておき、こんなふうに一緒に並べられる機体が近い時期に続けてリリースされるのはいいですね。 HGUC版のF91には、いつ相方が来てくれるんだろう? 以上、“RE ビギナ・ギナ” でした。 F91やVガンなど、UC120年代以降のいわゆる第5世代MSがなかなかキット化されにくいなか、突然発表されたMG ガンダムF91 Ver.2.0とRE ビギナ・ギナ。 この2アイテムの売れ行き次第で、これまで日陰に追いやられていた連中にも今後日が当たるようになるか、と期待したんですが…… まずは、あくまで個人的な意見だと断っておきます。 F91はまぁ、出来そのものはいいほうだとは思いますが、とくにこれといったものがないというか、小綺麗にに小さくまとまっていたという感じですかね。小型MSだけに。 一方の今回のビギナ・ギナですが、こっちはちょっと酷いです。 よく、REはでかいHGUCだと言われますが、このビギナ・ギナはまさにそれ。 1/100ならではの要素はほぼなく(強いて言うなら膝関節とスラスターの連動ギミックですが、これも不完全と言わざるをえません)、とりあえず出した感が強いです。 なにより腑に落ちないのが、MG ガンダムF91 Ver.2.0が定価4000円で、このRE ビギナ・ギナが3200円。800円しか変わらないんですよ。 F91はもちろんMGですから、内部フレームもある程度再現されていますし、ゴールドで塗装済みのパーツが使われていたり、非変形差し替え式と変形式、2種類の頭部に専用スタンドも付属となかなかに充実した内容です。 一方のビギナには特別なオプションもなく、色分けや可動も中途半端で、投降前と投降後を任意に変更できるように頭部が2組み付くとか、そんなサービスもなし。 MGとREでは値段設定の基準も違ってくるとは思いますが、そんなものは買う側には関係ないですからね。どうしても割高感はありますよね。 HGUCで発売されてれば、ほどほどの内容でもここまで悪し様に思うことはなかったかもしれません。 1/100で出しちゃったがために…… HGUCだったほうが、今後の展開もまだ希望が持てたかもしれない。RE デナン・ゾンとか、絶対出ないだろうしね。 あと、REといえばの保持力不足問題ですが、さすがに15メートル級の小型MSでは気にならないだろうと思ってたんですが、けっこうな頻度で太股がすっぽ抜けます…… もう限界だよ。 9月のヤクト・ドーガに不安しかない…… そんなところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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