G1系キャラのリメイクを中心にした一連のシリーズ……いわゆるジェネレーションラインの日本国内における販売形態は、“変形! ヘンケイ! トランスフォーマー” や “トランスフォーマーユナイテッド” など、日本独自のシリーズ名を冠し、内容についても重塗装やメッキ加工などの仕様変更を伴うものも多く、その流れは “トランスフォーマー レジェンズ”、“ユナイトウォリアーズ” でさらに加速、一部パーツの変更や完全新規型のアイテムも登場するなど、相当な盛り上がりを見せるまでになりました。 そんななかでの、パワーオブザプライムの全世界同時展開の発表、レジェンズ、ユナイトウォリアーズの事実上の休止には大いに落胆したものです。 キャラクターの名前が海外基準になるのは、まぁいいです。なんて呼ぶかなんて個人の自由ですし。 なにが嫌って、塗装が減ってそのぶんシールになるってとこですよ。 とはいえ、実際に手許に届いたものは、思っていたほど 酷くはありませんでした。 そもそもシールが使われているのはボイジャークラス以上のアイテムだけで、デラックスクラス以下のアイテムはしっかり塗装でカラー再現されていましたし、ボイジャークラス、リーダークラスのアイテムにしても、確かにシールの貼り方は雑な場合が多いし、貼り込む位置の形やモールドを無視して無理矢理貼られている箇所もあったりと、お世辞にも仕上がりは綺麗とはいえませんが、まぁ許容範囲かな、と思っていました。 思っていたんですが……このスタースクリームはダメです。ちょっと許せるレベルじゃありません。 シールだけの話じゃないんですよね。もちろん、シール関連が1番目につくわけですが、ほかにも問題はいくつか。 いやマジで、なんでこんなことに……? ロボットモード メイン武器のナルビームは上腕側面に取り付けるんですが、ごつい前腕が干渉するためにごく浅くしか差し込めませんし、可動もかなり制限されます。 胸のキャノピーは完全にダミーで、ビークルモードの機首はそのまま背中に折りたたまれるだけというのも寂しい。 そして、問題のシール…… ロボットモードでは、まだそれほど目立ちませんが、それでも肩や爪先などは下地のモールドを無視して貼り込まれていますし、お腹のディセプティコンマークなんかは開封直後からもう端からめくれてきています。 ビークルモード オリジナルではF-15 イーグルにトランスフォームしますが、今回はそれっぽい要素は盛り込みながらも全体的に丸く、ずんぐりしちゃいましたね。 変形は脚部を縮め、、機首やウイングが接続されたパーツを180度回転させる程度で、かなり単純。 ただ、各部の合わせは非常に悪く、とくに脚部の変形はけっこうな力業。個体差なのかもしれませんが、脛内側のパネル状のパーツはこれ必要なのか? あちこちに負荷がかかってる気がして、この状態での長時間の放置は破損が心配です。 ナルビームの取り付け位置はロボットモード時から変わらないので、抱えた問題もそのまま。 そして、シールですよ。 機首先端に始まり、エアインテーク部、ウイングに至ってはほぼ全面がシールです。 位置が微妙にずれてるのは当たり前。ウイングのシールは面先が広いぶん、箔の剥がれが目立って仕方ない。 なんでこんな大判のシール貼ったんだ? ディセプティコンマークと縁の赤いラインだけで十分だよ。細かいコーションマークなんか求めてないし。 比較画像 コンバイナー仕様では、すでにUW グランドガルバトロンのメンバー、ゴーストスタースクリームとして発売されているスタースクリーム。 その名の通り劇中で霊体となったときの姿を再現したゴースト~。とはいえ、所詮はエアーボット・スカイダイブの頭部変更リカラーなので、結果スタースクリームっぽいヒトでしかないんですが。 ナルビームが付いてるのとウイングの向きが合ってるぶん、ロボットモードではまだ今回のPP版のほうがオリジナルの印象に近いかな。 逆にビークルモードではゴースト~のほうが雰囲気は近い気がします。 ついでに、グランドガルバトロンの胴体部(コア)を担当するUW版サイクロナスとも。 新旧ナンバー2が同じコンバイナー仕様で並ぶとは…… どちらもオリジナルのイメージに近いとは言いがたいんですが、こうして並べてみると、こういうアレンジなんだと割り切れる自分がいる。 合体モード お待ちかねの合体モード。 この形態での名前というのは、とくにないようです。 あらためて断ることでもないですが、スタースクリームは胴体部(コア)を担当。 ロボットモードから上下(前後も)が逆さまになっており、ロボットモードでの腕部、脚部が、合体モードではそれぞれ脚部と肩部になります。背面からの画像だとわかりやすいですね。 なお、ナルビームは基本、銃口を斜め下に向けて背中に配置。 頭部はアニメ第1作30話の王冠を被った姿がモチーフらしく、さらに実写版スタースクリーフを彷彿とさせるボディのパーツ配置も面白いです。 ボディの上下反転や、合体モード用頭部の展開方法など、変形パターンにはシルバーボルトなどとの共通点が多め。 そのおかげもあるのか、各部がかっちりまとまっていて安定感があります。ちょっと触っただけであちこち外れるグリムロックとは雲泥の差。 脚部の(ロボットモードの肩間接)クリックが全体の重さに負けるのは、これはもうある意味宿命なので、大目に見ることにします。 合体メンバーは同じジェット機仲間で揃えたかったので、左右の腕に同じPPからブラックウイングとドレッドウインド、脚にはUW グランドガルバトロンから左にアルマダカーススラスト、右に先にも登場したゴーストスタースクリームというチョイス。 図らずも腕脚組4体が全員パーシャル関係となってしまいました。 なお、ブラックウイングのれびゅーのとき、ドレッドウイング合体用のジョイントが干渉して、そのままだと腕が横に上げられない……と言いましたが、件のジョイントをあらかじめ下げておけば問題ないことに気付きました。 お詫びのうえ訂正しておきます。 シーカーエニグマ
以下、イメージカット 単体での可動は平凡。腰は回りませんし、足首も固定なので接地性もあまりよくありません。 一方で背面のウイングは後ろにたたむこともできるので、腕の後方への可動域は確保できます。 ただ、やはりでか過ぎる前腕が邪魔で、どうもナルビームを撃つポーズが格好良く決まりません。 これ、上腕じゃなくて前腕のカバーパーツに取り付けられればだいぶ違ったのになぁ。 また、ナルビームは付属のプライムアーマーとの連結も可能。取って付けた感はあるものの、その状態で腕に装備した姿はなかなかハッタリが利いています。ただし、当然取り回しは一層悪くなりますが。 スタンド用の3㎜穴は股下にありますが、ボイジャークラスのためそこそこ重さがあるので、ディスプレイの際は慎重に。 以上、“PP スタースクリーム” でした。
ボイジャークラスでリメイクされたG1デザインのスタースクリームって、実はこれが初めてなんじゃないですか? ヘケヘケとかジェネレーションズとか、リメイク自体は何度かされてるけど、どれもデラックスクラスだったし。 コンバイナー仕様でのリメイクには賛否あるでしょうが、アニメのエピソードや実写版のデザインを取り入れた合体モードに関しては、面白い試みだったと思います。 単体のロボットモードでのプロポーションについても、ある程度は仕方なかったかとは思います。でも、それならそれでナルビームなどのオプションの扱いには、もう少し気を遣えたんじゃないでしょうか? ビークルモードでの各部の合わせの悪さにしても、もっとちゃんと調整できたと思う。 このへんは品質管理以前の、構造上の問題だと思います。 そして、多用されているシールに関しては……正直擁護できません。 なんでこんなにベタベタに貼りまくってしまったのか…… もうシールをすべてやめろとは言いませんから、せめてタイタンクラスみたいにシートで封入というかたちにして、あとはこっちの自由にさせてくれませんかね。 同じシールでも、自分で貼るならまだ諦めもつくから。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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