最終回の今回は、チームリーダーで胴体担当の “レーザークロウ” と、 メンバー5体が合体した “プレダキング” をレビューしていきたいと思います。 PP版アニマトロン(プレダコン)のレビューもとうとう最終回となりました。 最後はこれまでのコンバイナーと同様、チームリーダーと合体モードのレビューとなります。 まずはリーダーのレーザークロウですが、昔はレーザー “クロー” 表記だったと思うんですけど、今回のPP版では “クロウ” となっていました。 ライオンなのに、カラス感が強い…… そして合体モード……というか、商品的には本来の姿というべきプレダキング。 アニマトロン5体の単体モードをある意味犠牲にしたその結果やいかに!? すでに1回め2回めでいろいろ言っているので前置きはこのくらいで、レビューに移ります。 レーザークロウ ロボットモード 腕も、相変わらず短めです。まぁ、全トランスフォーマー中、一、二を争う腕の短さを誇るオリジナルほどではないですが。 ほかの4体が散々(ダイブボムはそこまででもないですが)ななか、唯一背面がすっきしているのはさすがリーダー(笑)。でも、後ろ姿も見事な四角形です。 そしてやはりデストロンマークはシール…… ビーストモード 後面 合体モード プレダキングでは胴体を担当……するのですが、レーザークロウ単体では実は頭部と胸部にしか変形しません。 変形自体も至極簡単で、側面図を見てもらえばわかるように、ほぼビーストモードの背中からプレダキングの頭を起こすだけです。 側面のパネルと開くことで真横のタテガミのみ大型化したような雰囲気になっていますが、どうせなら6枚前部展開するような感じにしてほしかったかも。 この状態にダイブボムから分離させたウイングユニットを取り付けて、胴体部分の完成となります。 これがオッケーなら、ランページのランドセルも脚コンビの背中のアレも取り外せるようにしてもよかったんじゃあ? プレダキング アニマトロン5体合体、プレダキング。 レーザークロウをボディに、左腕をランページ、右腕をダイブボム、左脚をトロックス(旧名タントラム)、右脚をヘッドストロングがそれぞれ担当。 なぜか、旧オリジナルトイでは腕と脚が左右反転していましたが、今回のPP版はちゃんとアニメデザイン準拠になりました。 しかし、1、2回目のレビューでも行った通り、細かいことを気にしなければ腕と脚の左右を入れ替えることは可能です。 さて、肝心のプロポーションですが、この合体モードでのまとまりを最優先に開発(と、僕が勝手に思っているだけですが)されただけのことはあり、いわゆるスクランブル合体系のコンバイナーとは較べものにならないバランスと一体感があります。 ただ、若干腕が短く感じるのと、腹部と太股が細いせいでわりと華奢に見えてしまうのがちょっと残念。 プレダキングには、オリジナルトイのパッケージアートみたいな、むっちりと太ましいイメージがあるんだよなぁ…… また、ウイングユニットもダイブボム単体ではかなり大型化した印象だったんですが、合体してしまうとそうでもない感じ…… これも黒いウイング部分を二重構造とかにして、合体時にはスライド展開してさらに大きくなる、とかならよかったのに。 オニキスプライム 初めてビーストモードに変形したトランスフォーマーで、過去や未来、別の場所、さらに死後の世界まで見通す能力を持っている……そうな。 このパワーオブザプラムでタイタンマスターとしてリメイクされる最初の13人のプライムには、それぞれデコイアーマーとしてプリテンダーをモチーフにしたアウターシェルが付属する……というか、むしろどちらかというとそっちの方がメインで、プリテンダーのリメイクとして楽しみにしてたファンも多いはずですが、このオニキスプライムはタイタンマスターのみでプリテンダー型のアウターシェルは付属せず。 結局、今後単体で発売されるアルファトライオンのランダー(ランドマイン)、メガトロナスのブラッド(ボムバースト?)で終わりですね。 プリテンダー網羅とはいかなかったか……相変わらず中途半端だなぁ。 比較画像 合体モードでは、オリジナルでは腰と太股までをレーザークローが単独で担当していたのですが、今回のPP版ではレーザークロウ単体が受け持つのは胸部までで、腹部と股間はダイブボムのウイングユニットが、太股は脚コンビの2体がそれぞれ担当。 レーザークロウのサイズをほかのメンバーと合わせるための処置だったのだと思いますが…… オリジナルはもう少しスマートだったロングハウルが見事な関取体型になってしまいましたが、まぁダンプトラックへ変形することを考えれば、それほど無茶な変更とも思えません。むしろ彼一人の犠牲(?)でほかのメンバーはほぼオリジナルのデザインのままなので、これは英断だったと言えるのではないでしょうか。 それに較べてPP版プレダキングは…… 続いて合体モードで2010エディションと。 横幅、奥行きはそれほど変わりませんが、高さはPP版がオリジナルのおよそ倍。しかし、重さはほとんど同じくらいです。というのも、2010エディションは要所要所にダイキャストが使われていて、アニマトロン一体一体がそこそこの重さなんですよね。 プロポーションの違いは歴然。手脚と胴体の比率が随分と変わりました。 でも、やっぱりPP版は華奢な印象がありますね。 あと、相対的にウイングが小さくなっているのも気になるっちゃあなる。 最後にメンバー、脚コンビ、腕コンビとそれぞれ。 見ての通り、トロックスとヘッドストロングはほかの3体より一回り大きくなっていますが、全員だいたい似たようなサイズで、まぁボイジャークラス相当です。 合体前提なので単体の構造はそれぞれ単純ですが、そのぶん安心して遊べます。なによりでかいので迫力はありますね 以下、イメージカット まずはレーザークロウ。 可動は標準的。ただ、全体に四角いので、スタイリッシュとはほど遠い印象。 トランスフォーマーにしては珍しく、腰にスカート(前垂れ)が付いていますが、跳ね上げられるので可動に支障はありません。そもそも、そこまで腿も上がりませんが。 でも、なんでこんなパーツ付けたのかなぁ? オリジナルの太股側面を意識したんだろうか? だったらあの楕円のディティールは縦向きだけど。 腰裏にはスタンド用3㎜穴を完備。干渉するものもないのでメンバーの中では一番使い勝手がいいんですが、彼に空中戦のイメージないし。そして例によってユルユルだし…… 付属品は、合体時にメイン武器の基部となる短砲身の銃タイプがひとつのみ。オリジナルのダブルショックガンになんとなくにた形ではありますが、1パーツ構造でとくにギミックもなく、先にも言ったように肩への装着も不可能。また、グリップの5㎜軸が短いで、拳での保持もイマイチしっくりきません。 最後は恒例でオリジナルの武器を装備して。ただ、サーベルは問題なく持てますが、ダブルショックガンは接続軸が太いので肩への装着はもちろん、手に持つこともできませんでした。
プレダキングのライバルといえば、“空飛ぶ山猫” ことスカイリンクス。 ということで、UW-EX リンクスマスターUW版スカイリンクスと相対させてみましたが……仔犬を見下ろしてるみたいになっちゃった。 まぁ、UW版スカイリンクスはイメージよりよりもかなり小さいので仕方ないんですが、そもそもなんでスカイリンクスをコンバイナーのコアにしたのか…… やむなく合体させてみましたが、それでもご覧の通り。ガンプラで言うと、1/60と1/100くらいのスケール感の違いが。 オリジナルのスカイリンクスを持ってくれば、まだ画になったかなぁ? オリジナルのスカイリンクスは、昔、父親からアメリカ出張のときのお土産にもらったんですが、壊して処分しちゃったんですよね…… 小さいお友達のみんな、買ってもらったオモチャはずっと大事にするんだよ!(切実) 以上、“PP プレダキング” より、“レーザークロウ” と “プレダキング” でした。 等価交換、二兎を追う者は一兎をも得ず、なんて言葉もありますが、このPP版プレダキングはまさにそんな感じですね。 確かにプレダキング形態の出来はいいと思います。この大きさで、この安定感は素晴らしいです。 UW版デバスターやスクランブル系のコンバイナーとは雲泥の差で、気兼ねなく遊べる巨大合体ロボットトイという意味では、非常に良くできたアイテムだと思います。 とはいえ、プレダキングというキャラクターとしてあらためて見ると、いくつか細かい不満は出てきます。 まず付属品の貧弱さ。専用の剣が付かないのはもちろん、電光ライフルも黒の単色で裏は肉抜きだらけと安っぽさが否めません。背部のキャノン砲はサイズもハッタリが利いていて可動もするのでいい感じなんですが、そのキャノン砲のために相対的にウイングが小さく見えてしまう部分もあります。 そしてやはり、どうしても華奢ですね。 オリジナルトイのイメージもあって、プレダキングはとにかく手脚が太いという印象があるので、このスマートさにはちょっと違和感がありました。拳にトゲトゲがない、とかもね。 ただ、そのへんの細かい不満もアニマトロン5体の単体モードを前にすると、本当にどうでもいいことに思えてしまいます。 なんでこうなったのか、ではなく、なんでこれでゴーサインが出たのかを知りたい。 というのも、非正規品でかなり派手な造型の “プレダキングらしきモノ” があるんですよね。 単体ロボット、ビースト、合体モードと三拍子揃ってプロポーションもよく、可動も十分という代物があるなか、後発で正規品として出るモノがこれでいいのか? 正規品と非正規品を同じ土俵で較べるな、という話ですが、このPP版プレダキングを作った人たちが、アレをまったく知らない、見たことがないなんてことはないと思うんですよね。 バッタもんに負けてられるか! って思うのが普通なんじゃないのかなぁ? もちろん、ぼくは “本物” のトランスフォーマーが好きなので、非正規品のあのディティールのうるささはあまりいいとは思わないんですが、それでもあれだけ全形態で破綻のないデザインを見せられるとなあ…… 今のタカラトミーなら、もっとできると思ってたのに。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。
6 コメント
名無し
29/9/2020 00:17:40
不満ばかり書いてて虚しくなりませんか?
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退屈と惰性と
29/9/2020 18:53:38
一応気に入ってるところも書いてたつもりですが、確かに不満のほうが多いですね・・
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TFおじさん
6/4/2021 14:56:39
はじめまして、私個人の感想としてもまったく同じ感想でした。
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コンバンワーウォーズ
1/12/2021 22:06:44
分かります、カッコいいンだけど、プレダキングの粗野な強さのアイコンが少なくて、白く塗ったらガンダムじゃね?とも思える位のスタイリッシュさ。カッコいい、けどコレじゃない感あります。
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1
25/9/2022 03:53:37
一々本家を貶して非正規買ってやったぜ!自慢する人て何なの?としか
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