初音 ミクに関しては、もはや説明することもないかと思います。 とはいえ、僕もかなり大まかな概要を知っているだけで、実のところはあまりよく知らないんです。 つまり、初音 ミク自体にそこまで興味はなかったんですが、これは一プラモ好きとして押さえておくべきアイテムだと思ったので、解禁と同時に速攻で予約した次第です。 その直感は正しかったのか、11月出荷の初回分のネット予約は早々に打ち切られ、実際の発売を前に二次生産が決定。1月出荷のその二次生産分ですら、今のところ確保は困難という状況です。 ただ、それはあくまでネット上の話で、実店舗では案外普通に購入できている模様。ままあることですけどね。 しかし、僕の知る限り、コトブキヤの一般販売キットで発売日を待たずに二次生産が決まるのは初めてのことだと思います。そしてその二次生産分も多くのショップで予約締め切りというのはまさに異例。 コトブキヤファン、プラモ好き以外にも、ミク好きの普段プラモを買わない層もこぞって予約したものと思われます。 今さらながら、初音 ミクというキャラクターの凄みを思い知った気分…… そレではレビューに移ります。 普段なら月末に一括で到着したアイテムは、基本発売日順に製作してレビューも上げていっている(プラモではないトランスフォーマーは除く)のですが、今回はまずこのコから製作させていただきました。 キットは素組みに一部塗装、付属水転写デカールによる仕上げです。 始めに、 フレームアームズ・ガール(以下、FAG)は、コトブキヤのオリジナルキットの先駆であるフレームアームズ(以下、FA)のスピンオフ的シリーズで、FAを少女に擬人化したデザイン……つまり少女×メカが受けてヒットしたシリーズです。 しかし今回の初音 ミクに関しては、バーチャルとはいえ設定的にはほぼ生身の人間となるので、本体にメカ要素はほぼありません。 そもそもFAモチーフではないので、もはやFAGではない。 ゆえに、フレームミュージック・ガール(以下、FMG)というサブカテゴリが付けられたのだと思いますが、つまるところはFAGのフォーマットを基に作られたミクのプラスチックアクションキットと言い切って問題ないと思います。 とはいえ、そこは仮にもFAGですから、既存のFAGシリーズとの互換性は完備。表情パーツの入れ替えは可能ですし、拡張性も確保されています。 それらを踏まえてもらったうえで、キット自体の紹介といきましょう。 1番の特徴であり、キャラクターの記号でもあるツインテールの造型は安心のコトブキヤクオリティ。その存在感は素晴らしく、質量的にはもはや鈍器です(笑)。 後頭部の生え際の、ほんの少しの撥ね髪すらパーツ分けする病的なこだわり(褒め言葉)には頭が下がります。 スカートも8パーツからなり、後ろの1枚を除いてそれぞれが独立して可動。ブラウスの前の裾も可動する構造になっていて、足の可動を妨げません。なお、スカート裾のグリーンは塗装済み。 色分けに関してはかなり細かいパーツも使って頑張っていますが、ボディ(ブラウス)は基本白一色で、そのほか細かいポイントで色が足りません。 普段、コトブキヤキットではあまり塗装はしない(正直な話、造型が細か過ぎて大変だから)んですが、今回はちょっと頑張って塗装してみました。 特徴的なグリーンに関しては、ガイアノーツから発売されている専用カラー、“ミクグリーン” を使用。 ホームページのカラーチャートを見ただけではイマイチピンとこなかったんですが、さる知り合いから薦められて購入したところ、これがばっちり。さすが、専用に開発されただけのことはある。色味はもちろん隠蔽力も抜群で、黒いパーツの上からそのまま塗ってもなんら問題ありませんでした。 ミク専用カラーはそのグリーンのほかにも3種類発売されており、こだわる人には必須だと思われます。 表情パーツはいつも通りに3種が付属。 でも、最近はメガミデバイスに傾倒してしまっているせいか、ちょっともの足りない感じ。可愛いけどね。 そういえばそうだった。FAGは、案外表情に変化がないんだった。 ただ目線が違うだけの表情、要る? どうせならもっと大きく変化のある表情が欲しかったです。 なお、キットのパッケージイラストはFAGのデザインではお馴染みの島田フミカネ氏が “FMG 初音 ミク” として描いたもので、氏特有の若干吊り目気味の顔になっているのですが、実際のキットの表情はご覧の通りで、イラストにはあまり似てない…… まぁ、初音 ミクに関してはいろんな人が描いてるから、どれが正解なのかもうわかりませんけどね。 というか、本当のオリジナルがどんな顔なのかもよく覚えてない…… 袖なしタイプの縁のグリーンはパーツでは色分けされていないので、塗装で補完しています。 また、太股の黒いパーツも通常のもののほか、3㎜穴のハードポイントが付いたものが付属し、交換できます。 オプション マイク & マイクスタンド 腰部スピーカー あと、画像を撮るのを忘れてしまいましたが、取り付け基部はスタンド用の穴があるものとないものの2種類が付属。 ただ、基部の取り付け用の軸が短く、とくにスタンドと併用したときには非常に外れやすいです。 ジャンプ姿勢で飾ろうとしたらこのスピーカーが外れて本体が落下、なんてことはけっこう頻繁に起こりますので、なにかしらの対策考えたほうがいいかと。 スピーカードローン ベースは音符をモチーフにした、ミクらしいアイテムですが、ポールの取り付け位置の関係で、スピーカーの向きによっては転倒しやすいのが玉にキズ。 比較画像
以下、イメージカット 可動に関しては、どうしてもメガミデバイスと較べてしまう部分があります。 FAGでは、基本腰の可動がないんですね。ボディの可動部は胸のみです。 しかし、初期モデルからは確実に進化しており、肩間接は内部でわずかですが前後可動、股関節は左右独立でスライドするなど、メガミのほうにも採用してほしい構造もちらほら。 ミク自体に限ったところでは、やはりツインテールの存在がポイントで、スタンドなしで自立させるのは難しい場面も。しかしバランスさえとれば、画像のような片足立ちも可能です。 スカートの可動で女の子座りも問題なし。次の課題は体育座りか……(笑) 今回のポロリ箇所は襟とネクタイ、そして腰。この3箇所は接着しても問題ない部分なので、接着推奨。 あと、胸部も外れやすいですが、ここは可動部なのでジョイントの渋みを調整するなどの工夫が必要かと。 そして腰先にも言った部スピーカーですが、これも軸を太らせるくらいしか仕方ないかなぁ。 同月発売のM.S.G.シリーズと絡めて何枚か。 まずは、どう考えても彼女のために作ったとしか思えないライブアックスを持たせてみました。 うん、似合ってる。黒とグリーンで塗り分ければもっとよかったかも。 ベルトはだいぶ長くて詰めまくることになりましたが。 ついでに同時発売のフォールディングキャノンとサムライマスターソードも持たせてポーズ。 両方とくに違和感はない……と思います。 抜刀時の流れるツインテールが素敵。 以上、“FMG 初音 ミク” でした。 一応FAG名義にはなっていますが、互換性はあるもののFA要素は皆無です。 そこを否定はしませんが、こうなるともう、次はどんなキャラがコラボと銘打ってリリースされるか? という感じになってきますね。 もはや、なにが出てきてもおかしくない状況。 これは、figmaやS.H.フィギュアーツなどの完成品アクションフィギュアに対する宣戦布告ととってもいいのかもしれない(笑)。 まぁ、それは冗談ですが。少なくともメガミとfigmaの関係は良好みたいだし。 ミクもfigmaでけっこうな数リリースされてたと思うんですが、僕はこのFMGのほうが好みかもしれません。サイズ的なこともありますが、全体のプロポーションバランスとかもいい案配だと思います。顔も普通に可愛いしね。 可動に関してはメガミほどではないですが、キャラの雰囲気的には十分だと思いますし、付属品の少なさは今後の展開に期待(笑)ですね。 結局、ユーザーがなにをチョイスするかという問題でしょうね。もちろん、キャラによっては版権も絡んでくるんでしょうが。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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