SDガンダム世代だった僕が始めて作ったリアルスケールのガンプラが、 “1/144 機動戦士ガンダムZZ” シリーズでした。 当時僕はまだ小学校四、五年生だったように思います。BB戦士だけでは飽き足らず、父親と一緒に作り始めたのが最初でした。 それから三十年近く経って、今に至るわけですが…… なぜZZだったのかというと、単純に近所の模型屋にたくさん並んでいたからです。 今にして思えば、当時リアルタイムで放送していたのかもしれません。僕の育った地方では放送していなかっただけで。 それにしても、けっこうな短期間でいろいろ作った覚えがあります。 Rジャジャにバウ、ザクⅢ、ドライセンにジャムルフィン、ガズR/L …… とくに、ハンマ・ハンマはまだアニメ本編をちゃんと観ていなかったくせに妙に気に入っていて、いまだに好きなMSで五本の指には入ってくる機体です。 ちなみに、主役のダブルゼータガンダムは買わなかった。当時からすでに捻くれ者の気質が…… そんなハンマ・ハンマが、まさかの1/100スケールでリニューアルキット化……個人的には非常に感慨深いものがあります。 クオリティも、わずかに気になる点はあるものの概ね良好で、思い出補正も含め、僕の中での17年度ガンプラベスト1確実の逸品です。 ということで、張りきってレビューに移りたいと思います。 いつも通りの素組みに最低限の墨入れ、一部塗装にて仕上げております。 武装類
適当にアクションカット そんなわけで、ここへきてまさかの1/100スケールでの登場となった “RE ハンマ・ハンマ” でした。 可動、造形ともにほとんど文句の付けようのない、1/100というビッグスケールの迫力とも相まって、ここ数年のガンプラのラインナップにおいてもかなりのインパクトを残すキットになっていると思います。 先にも言ったように僕個人としては非常に思い入れの強い機体でもあり、バレバレのシルエット発表からその発売をずっと心待ちにしていました。 “ナイチンゲール” という超大物で衝撃のスタートを切ったREシリーズですが、第二弾の “ガンダムMK-Ⅲ” 以降、なんか縛りでもあるのか? と思わせるように定価3,500円のキットが続き、そんななかで発表されたこの “ハンマ・ハンマ” がいったいどんな仕様で発売されるのか、少し心配していたのですが、蓋を開けてみれば定価4,500円…… しれーっと4,000円を超えてきましたよ。もう並のMGと変わらない値段ですよ。 まぁ、仮にこいつがMGで出ていたとしたら、おそらく8,000円は軽くしたでしょうから、いいんですけどね。実際、納得満足のボリュームでしたし。 とまぁ……、心情的にはここで非の打ち所のない、大満足のキットでした、といった感じで締めたかったところなのですが、そういうわけにはいかないのが悲しいところ。 このキットにはどうしようもなく大きな欠陥があります。 デザインや解釈の問題ではなく構造的な問題なので、欠陥と言い切っていいと思います。 すでに多くのかたが指摘しているとおり、間接がゆっるゆるです。 まず頭部はまだ首の据わってない赤ちゃんみたいにふらふらだし、両肩は腕の重さに耐えられず常に若干引き出され気味。シールドを装備すればその方向に身体が傾くし、脚の付け根も足首もへろへろで自立させるだけでも相当な根気と忍耐が必要。ちょっと気を抜くと大開脚のうえエビ反りか項垂れて転倒する始末。 ならばとスタンドで飾ろうにもちょっと角度が悪ければ股間のジョイントがずれ、そもそもの重量もけっこうあるので、不安でしかたありません。 有線アーム用のスタンドにしても、軟質素材で軽いうえに台座が小さく、とても安定して飾れるものではありません。これはアクションベース1に接続できるとはいえ、それはそれで使いづらい部分もあります。 これらの欠陥 (スタンド関連は別として) は、最近 “ABS” に代わって使われ始めた “KPS” による部分が大きいと思います。 いわゆる “柔らかプラ” とも呼ばれるKPSは塗装すると破損するおそれのあるABSに代わって、主に関節パーツなどに使われ始めた新素材です。ABSと同じく摩耗に強いうえ塗装もできるという触れ込みで、ガンプラの素材として主流になりつつあります。 KPSが登場したときは、なるほど柔らかくてゲート処理もしやすいし、堅過ぎて割れやすかったABSより扱いやすくていいな、と思ったのですが…… 1/144スケールの、それも18~20mクラスの標準的なサイズのキットなら、なんの問題もないと思うのですが、MGやREといった1/100スケールのキット、ましてやハンマ・ハンマみたいな大物を構成するには、圧倒的に耐久性というか保持力というか、そういうものが足りていないと思うのですよ。 このサイト第一弾レビューのMG ジャスティスガンダムのときにも書きましたが、やはり1/100スケールキットの関節パーツはABSにポリキャップ併用が最適解なのではないでしょうか。 塗装できないって……、そんなの僕らみたいなライトユーザーには関係ないですし。 そんなこんなで、せっかくの好きな機体も嫌いになるほどストレスフルな画像撮影でした。 思わず長文になってしまいましたが、それも好きだからこそ。今後の抜本的な対策を願ってのことです。 ともかく、1/100というビッグスケールでこんなニッチな機体がリリースされたことはとても意義のあることだと思いますので、まぁたまにでいいので、こんな感じでこれまで日の目を見なかった機体を投入していってもらいたいものです。 といったところで今回はこれにて。 またのご訪問を心よりお待ちしております。
2 コメント
しんさん
19/5/2020 09:54:49
初めましてm(_ _)m
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退屈と惰性と
19/5/2020 17:44:11
コメントありがとうございます。
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