ナイチンゲールという衝撃からスタートしたRE/100。 途中、ディジェ辺りからちょっとメジャー路線に入りかけましたが、ここへきておそらく史上もっともマイナーな機体をリリースするという暴挙に出ました。 ガンキャノン・ディテクターて…… まぁ、UCでアニメ本編に登場したことを思うと、シリーズ初期の三体よりは認知度が高いのかもしれませんが、ガンダムでもなければライバル機でもないし、バリエーション展開もほぼ見込めないのに、よく企画が通ったなと思います。 というか、REのシリーズ展開って本当、脈絡がないですよね。 僕の認識では、REってMGでは出しにくいニッチな機体を実験的な意味合いも含めてリリースするって企画だと思ってるんですが、それにしたって方向性がバラバラだもんなぁ。 直近に発売された、もしくはするMGとのマッチングが意図されていたと思えるのは、第1弾のナイチンゲール(Hi-υガンダム Ver.Ka)に第4弾のディジェ(百式 Ver.2.0)、前弾のハンマ・ハンマ(ZZガンダム Ver.Ka)と六月発売予定の次弾、ビギナ・ギナ(ガンダムF91 Ver.2.0)の4アイテムのみで、あとの5アイテムはまったく意味がわからない。 でも、全9アイテム中4アイテムってけっこうな割合ですね。しかもマッチングのMGが全部リニューアル版というのも面白い。 ともあれ、そんな意味不明のラインナップが組まれたからこそ、この時代にこんなマイナーMSを1/100スケールで楽しめるんですから、むしろ歓迎すべきことですよ。 ガンプラにタイアップは必要ない!少なくとも既存機のキット化には。 では、レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、一部塗装と付属シールでの仕上げです。 実際、言われなきゃメタスの系統なんてわからないよね。 強いて言うなら顔が似てなくもないけど…… それよりは、やっぱり名前を戴いたガンキャノンの意匠が意識的に取り入れられているような気がします。胸部前面のレイアウトとか、丸みを帯びた前腕。それに膝アーマー含めた脛外装のラインとか。 キット的には、最近主流の小顔、脚長体型ですが、微妙に人型からは外れてる本機にはむしろマッチしているように思います。 ただ、そのせいでMSというよりは、なにか別のロボットアニメに出てきそうなモノになってますが。まぁ、元デザインからしてちょっと異質だしね。 頭部アップ なお、バックパック中央のセンサー部もクリアグリーンのパーツの上からメタリックグリーンのホイルシールを貼る仕様になっていますが、これはシールを内側に貼ることで対処。 ハンハ・ハンマの時もそうだったけど、せっかくクリアパーツ使ってるんだから…… RX-77 ガンキヤノンと比較 先にも言った通り、実際には系列機というわけではないんですが、せっかくなんでMG ガンキャノンと並べてみました。 MG ガンキャノンといえば、もう16年も前に発売されたキットです。 MG ガンダムVer.2.0が発売されたのち、同一フォーマットでガンタンクやGファイターが発売されたとき、ガンキャノンもVer.2.0出るか? と思ったんですが、現在に至るまで音沙汰なし。 RXシリーズで唯一コアファイターの互換性がない悲しいキットになっています。 でも、プロポーションだけを見ると、これぞガンキャノンと言わんばかりの絶妙なスタイルで、十数年振りに手に取ってみましたが、今見ても最新キットとなんら遜色のない、いい出来です。 で、実際に並べてみると、思った以上に体格差がありますね。 体型バランスの違いは、そもそもまったく出自の異なる機体なのでとくに気にはなりませんでした。というか、同じ世界観の機体とは思えない…… 付属武装&ギミック ビームキャノン ビームガン ビームライフル 腰部ムーバブルフレームの可動 オマケ 170㎜キャノン砲 適当にアクションカット 特殊な形状の機体なので、可動にも若干癖があります。 肘間接は一軸ですが、引き出すことによって可動域が拡大。肩もわずかに引き出せるので、ライフルの両手持ちも可能。多少窮屈ではありますが。もちろん、170㎜キャノンの保持も可能です。 腰は軸接続。腹部は前後可動はできませんが、左右に傾けることは可能です。 脚部はスカートがないこともあって大きく上げることができ、膝も深く曲げられます。ただ、足首の可動はそれほどでもなく、接地性はイマイチ。 重心バランスも悪く、あまり派手なポージングができるキットではありません。まぁ、そういう機体でもないですが。 あと、アクションベース1用のアタッチメントも付属しますが、陸戦用の支援機に空中姿勢のイメージはないので、今回は使いませんでした。 さて、本キット最大のポイントである砲撃形態に関して。 まずは立て膝パターン。 こっちのほうが現実的だろうということで、新規に設定されたパターンだと思うんですが、少なくともこのキットに限って言えば、まったく安定しません。 安定姿勢の要であるはずの腰部ムーバブルフレームが、まったく役に立ってない。実質普通の立て膝と変わりないです。むしろフレームを接地させんがために脚を大きく開かなければならなくて、そのせいで重心がブレるという本末転倒なことに…… 一方で、従来の設定に則った体育座りパターン(ほぼ空気椅子みたいな姿勢ですが)は、意外なことにけっこう安定するんですね。 まぁ、実際にこの姿勢でビームキャノン撃ったら、普通に後ろに転けると思いますが。 ていうか、支援砲撃にそこまで安定性を求めるのなら、その役はガンタンクⅡにやらせるといいと思うよ。 ちなみに、曲げたときに露出する膝関節は、膝アーマーをスライドさせることで隠すことができます。ただし手動で、膝の動きに連動するわけではありません。 正直、要らなかったな。 以上、“RE ガンキャノン・ディテクター” でした。
最初にも言ったけど、本当、REの選定基準ってなんなんだろう? イフリート改やバウがリリースされると、そのバリエーションがプレバンで発売されたりして、あぁ、結局REもこういう流れでいくのかなぁ……と思ってたら、次に来たのがハンマ・ハンマだもんね。 さすがにあれはローゼン・ズールになりそうもないし、とか言ってるうちに今回のこれ。 Z版のプレバン行きは予想通りだったけど、ほかには流用利かないもんね。こっからメタスは、ローゼン以上に無理だろうし。 とりあえず、現状ではこのガンキャノン・ディテクターがシリーズで一番攻めたチョイスだとは思います。 造形は申し分なく、可動性能も、接地性がイマイチなのを除けば、まぁ及第点かな、とは思います。 しかし、ハンマ・ハンマの例もあったので警戒はしていたのですが、案の定、保持力や耐久性に難アリです。 ビームキャノンの砲身や肩装甲が外れやすいのは先にも言った通り。脚の付け根がすぐに緩むのも、砲撃形態の立て膝が不安定な理由の一つ。あとは武器を持ち代える際にハンドパーツをバラそうと思うと、まず手甲パーツがすぐに外れるのも地味にイラつく。 これってやっぱりKPSが柔らか過ぎるせいですよね。ポリパーツとの相性もあまりよくない気がする。 次弾のビギナ・ギナは小型MSだから大丈夫かもだけど、今後もハンマ・ハンマクラスの大型MSがラインナップされるのなら、もう少し考えて欲しい。 でも、ナイチンゲールの時はそれほど気にならなかったんだよなぁ。 まぁ、ナイチンとハンマじゃ体型が全然違うから、負荷のかかりかたも違うんだろうけど、ひょっとしてRE共通のポリパーツの精度も落ちてる? なんにしても、1/100スケールだから起きた問題ではありますよね。 これが1/144だったらなんともなかっただろうに。 本当、REのラインナップが全部HGUCで出てればなぁ…… REからHGUCの流れが、イフリート系のみで終わることのないように願いたいところです。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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