オプティマスプライマル(日本名パワードビーストコンボイ)のリカラーに王冠と杖(セプターオブスパークス)、プライムマスター4体、そして王座がセットになったアイテムです。 いわゆる記念碑的限定品なので、キャラクターとしての設定はとくにないもよう。オプティマルオプティマスが、なんらかの経緯で王冠と杖を手に入れ、この色になった……と解釈しておきます。 ちなみに “スローン” とは王座のことで、つまりこのアイテムの名称を直訳すると “プライムの王座” となるので、本体はむしろ段ボール製の王座ということに…… 正直な話、日本では通常カラーのオプティマルオプティマスにオプション追加で発売してくれればよかったと思います。それでこそ、海外での限定販売の価値も上がっただろうに。 とりあえず、レビューしていきます。 オプティマルオプティマス自体は通常版からほぼ変化はないため、あっさり触れる程度にしていますので、通常オプティマルオプティマスのレビューも参考にどうぞ。 オプティマスプライマル ロボットモード 左肩のマキシマルズマーク(ビーストウォースにおけるオートボット、あるいはサイバトロンマーク)も、相変わらずシールだし…… ビークルモード スペースボートにトランスフォーム。 しかし……前半部分はロボットモードのバックパックそのまま(ロボットモードのバックパックが、ビークルモードの前半部のままという説もある……)だし、後半部分もほぼ脚をたたんだだけのロボットモードのまま。 合体時の後頭部が丸見えとか、本来隠すべきところをまったく隠してません。 昔のトランスフォーマーはビークルモードのフォルム優先でそのためにロボットモードのプロポーションが犠牲になっていたものですが、このオプティマスプライマルはどちらも酷いという、近年稀に見る雑な出来です。 これがファン投票で選ばれた人気キャラのリメイクかと思うと…… オプティマルオプティマス ロボットモード ビーストモード ビークルモード 大型ジェットにトランスフォーム。 ほぼほぼゴリラモードが俯せになっただけです。 ちなみに、変形のたびに中のヒトは一旦取り外し、別個に変形させて再度取り付ける必要があります。 通常オプティマルのときには気付かなかったんですが、踵の裏にもダボ穴があり、中のヒトの膝のジョイントを差し込んで固定する仕様になっていました。でも、全然合いません。無理をすると折れるか割れるかしそうなので、腰裏のジョイントだけ取り付けてます。 品質…… 付属品 以下では、新規で追加されたオプション類を紹介していきます。 セプターオブスパークス なので、プライムマスターはスパークコアモードに変形させず、ロボットモードのまま背中を外側に向けて立っている状態です。 四角いブロック状の先端部には各面に計五つのでっぱりがあり、あたかもなにか取り付けられそうな雰囲気ですが、トランスフォーマーでは定番の5㎜径というわけでもなく、要は単なるでっぱり。 保持に関しては、柄の一方のに指裏側の空洞部分にはめ込むような四つのでっぱりが成型されているのですが、これまたまったくはめ込めません。まぁ、普通に握らせるだけである程度安定して持たせられるので、べつにいいんですが…… スライドレーン部分以外は塗装されていて、雰囲気は豪華なんですけどね。 王冠 取り付けは、単純に本体の頭部に被せるだけです。しかし、この王冠だけでなく本体の頭部も塗装されているせいもあってけっこうキツく、あんまり頻繁に付け外ししてると塗装が剥げる畏れもあります。 なお、被ったまま変形はできません。 また、通常版でもそうでしたが、頭部基部のヒンジが鬼のように堅いです。いつも折れないかとヒヤヒヤですよ。 マトリクスオブリーダーシップ 王座 プライムマスター これまでに、13人のプライムのうちマイクロナス、リージマキシモ、ベクタープライム、アルケミストプライム。クインタスプライム、ソラスプライム、アルファトライオン、メガトロナスの8人がプリテンダースーツとセットで単品発売され、オニキスプライムはプラダキングに同梱されていました。まぁ、この時点でオニキスプライムにはプチテンダースーツがなかったわけですが、じゃあ残る4人はどうなるのかと思いきや、今回の抱き合わせですよ。 当然のようにプリテンダースーツはつかないわけですが、それよりもなによりも、海外ではこれがイベント限定品だったことを忘れてはいけない! つまり、海外では最初の13人のプライムを揃えたくとも揃えられなかった人がそれなりにいたはずなんです。 まぁ、講じて日本では一般販売されたので、どうしても欲しいひとはこの日本版を購入すればいいわけですが……こういう売りかたはどうなんだろう? さて、今回も各プライムについての設定を簡単に。 まずはプライマプライム。単にプライマとも。マトリクスの最初の所有者にして最初のトランスフォーマー。13人のリーダー格。 ネクサスプライムは、最初の合体戦士。ヒートウェーブ、スカイフォール、ランドクェイク、ブレイクウェイ、トップスピンの体に分離できるそう(小説版ではそれぞれ違う名前のようです)。 アマルガモスプライムは、シフターと呼ばれる他者に変身する能力で初めてトランスフォームをした戦士。……え? じゃあ、そもそも彼以前のナニモノかたちはトランスフォーマーじゃないじゃん。 最後のプライム、ザ・ザーティーン。プライマによって最後に創造されたプライム。13人をまとめ上げ、内部抗争解決したそうな(プライマがリーダーだったんじゃあ……)。後のオライオンパックス、そしてオプティマスプライムとなってマトリクスを受け継いだことでプライムとしての記憶を取り戻した……ということらしいです。 ロボットモード スパークコアモード 比較画像 ビーストモード、ビークルモードでも。 この両モードでは王冠は余剰になるので、違いはカラーのみ。 ゴリラで並べて見ると通常版のカラーの奇抜さが際立ちます(笑)。 どうせならゴリラモードでも王冠被れればよかったのに。 以下、イメージカット 中のヒトの可動は必要最低限といった程度。 腰は回らず、足首の可動もないので接地性も悪く、背部の背負いもののせいもあってまず自立させることが難しいです。 腰裏には、一応スタンド用の3㎜穴がありますが、利用するためには背負いものの固定を外す必要があります。 中のヒトとは対照的に、合体モードの可動性能は申し分なし。 肩の可動に若干のクセがありますが、腰は回りますし、足首のスイング機構もあるので接地性も十分。立て膝も自然に決まります。 指も可動(親指以外の四指は一体)するので、一般的なトランスフォーマーと違った表現も可能です。 ゴリラモードでも。 変形の都合で膝の可動がほぼ死んでいますが、それ以外の可動性能はロボットモードと遜色ありません。ドラミングもばっちり。 またこの形態では中のヒトを取り外し、そのビークルモードをサーフボードに見立てたサーフィンアクションも可能。といってもただ乗せるだけですが。足裏のダボ穴とビークル側のジョイントでしっかり固定することができます。 ロボットモードとも共用になりますが、腰裏には3㎜穴があります。もっとも、このサイズ、重量を3㎜軸で支えるのはお勧めしません。 ネクサスプライムがアルケミストプライムのリカラー。 アマルガモスプライムがマイクロナスのリカラー。 ザ・ザーティーンがベクタープライム、アルファトライオンのリカラーに頭部替え、となっています。 リージ・マキシモとメガトロナスがリカラー関係にあるので、13人のプライムのうち基本造型が一点ものなのはクィンタスプライムとオニキスプライムの2人だけです。 ……いや、そこはプライマとザ・サーティーンを一点ものにするべきなんじゃあ……? 以上、“PP スローンオブザプライム” でした。 コンバイナーウォーズ、タイタンズリターン、そしてパワーオブザプライムのプライムウォーズトリロジー3部作を締めくくる記念碑的アイテムであるはずなんですが……、正直、残念と言わざるをえません。 そういう意味でも、これはまさにパワーオブザプライムを象徴するアイテムだと思います。 なんかもう、いろいろと雑。 コンバイナーとタイタンズのいいとこ取りをしたつもりなのかもしれませんが、結果としてパワーオブザプライムはとくに新鮮みのない、ただ過去の焼き直しをしただけのシリーズとなってしまった感があります。 まず日本においては、事実上レジェンズシリーズを終わらせての世界共通仕様での発売となったことで第一印象は最悪でした。 それでも当初は、完全新規の合体ギミックを搭載したオプティマスやロディマス、コンバイナーとして復活したダイノボットや、コンバイナーウォーズでハブにされたテラーコンなど、魅力的なアイテムが続いたことで盛り返した部分もあったんですが、中盤以降のリカラー祭りはもう、明らかにシージまでの繋ぎとしか思えませんでした。 せめてプライムマスターが全員プリテンダースーツ付きで発売されていれば爪痕も残せたんでしょうが、最後の最後でこの抱き合わせですよ。 しかも繰り返しますが、海外ではイベント限定。むしろこのへんのコミック由来の設定は日本よりも海外で需要があるはずなのにこの扱い…… このスローンオブザプライムのほか、レックガーにパンチ/カウンターパンチ(ダブルスパイ)と海外では限定品だったものが日本では一般販売されることになったわけですが、これにはレジェンズを終わらせた日本に対するハズブロの忖度もあったんでしょうか? だとしたら、気を遣うところを間違ってると思います。 あと、パンチ/カウンターパンチの発売は1月にできなかったんですかねぇ? 1月にこのスローンオブザプライムと一緒に発売して、あちらをPP-43に、こちらをPP-44にしたほうがまだシリーズとして綺麗に終われたんじゃないか、とも思うんですが…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
1 コメント
名無し
12/1/2021 21:04:08
文句ばっかりやな
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