ズサの二の舞……とは、もはや言うまい。 UC特需でもスルーされていたところ、ようやく発売されたHGUC リゲルグ。 いやぁ、長かったなぁ。シャア専用ゲルググの発売から、干支が一周しちゃってますよ。 一般販売でないのは残念ですが、これは、2019年にかけていい流れになってきたんじゃないですか? ガズR/LにRジャジャと、まだ打てる弾はありますよ。 まさかこれで打ち止めてってことはない、ですよね? さて、キットのレビューに移る前に、リゲルグというMSについて少し…… そもそも、機動戦士ガンダムZZに登場した敵MS(ネオジオン=アクシズやジオンの残党)に既存MSの改修機が多いのは、過去に発売されたキットを流用するためだったようです。 このリゲルグはもちろん、ガルバルディβからのガズR/Lや、MSVを流用したザクマリナー、ディザーとザクなどなど。 もちろん、ハンマ・ハンマやRジャジャ、ドーベンウルフなどの新規キットも多数発売されましたが、それまではあくまでキット発信の企画だったバリエーション展開を、たぶん初めてアニメ本編にも取り入れたという意味でも、やはりZZは当時としては異質だったのかもしれません。 もちろん、所詮はジオンの残党でしかないネオジオン(アクシズ)が、そんなバンバン新型MSを創れるはずもないので、リゲルグのような旧型の改修機の登場は、物語に深みを与えることに一役買ったことには違いないと思います。 それでは、レビューに移りたいと思います。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装での仕上げです。 横幅がすごいことになってますが…… 本体は12年前に発売されたHGUC ゲルググそのまま。 ムッチリとしつつも決して太過ぎない、グラマラスな体型と、肩の巨大なウイングバインダーのバランスは絶妙。 カラーリングは、“真紅の稲妻” ことジョニーライデン登場の高機動型を彷彿とさせますが、一部パターンが違うほか、色味もこちらのほうが暗いです。 色分けはほぼ問題ありませんが、ランナーの都合でハンドパーツが赤で成形されていたので、設定通りグレーで塗装しました。お腹のコクピットハッチのグリーンはシールでフォローされています。 一方、両肩のウイングバインダーはサイズもあってか、さすがにモナカの貼り合わせですが、内部ディティールは別パーツでそれなりに再現されています。 付属武装・ギミック 新型ビームライフル 旧型ビームライフル ビームランサー バックパック & ミサイルポッド ミサイル弾頭はバックパックとの一体成形。本来は赤いようですが、面倒なので今回はそのまま。 プロペラントタンクはボール接続である程度可動します。 ビームランサーはバックパック下部にマウント。ポリキャップに差し込む方式で、基部で多少前後に可動します。 グレネードランチャー 以下、イメージカット さすが12年も前のキットなだけあり、可動性能には限界があります。 まぁ、デザインも考えるとそもそも大胆なアクションができる機体でもないので、それほど気にはならないんですが。 ある意味このキット最大のネックは、スタンド用のジョイントが特殊なことですかね。 定番の3㎜穴ではなく、アッシマーやガブスレイなど、一部のキットに付属していた専用スタンドを流用するためにスリット式になっており、今回のリゲルグでもその仕様はそのまま。 もちろん、同じバンダイのアクションベースなどにはそのスリット用のジョイントパーツも付いているので、それを使う、あるいはアッシマーやガブスレイ付属のスタンドを持ってくれば問題ないんですが、そんなの都合よくすぐ手許にないよ…… ていうか、最近は3㎜の軸接続があたりまえになってるんだから、いくら古いキットの流用品とはいえ、転用のアタッチメントを付けるとか、それくらいしてくれてもいいのに、と少し思う。 今回、HGUC ゲルググ(シャア専用、量産型ともに)のときにABSだった間接周りのパーツがKPSに変更されています。 確かに加工しやすいし、破損の心配も少ないのかもしれません。塗装に関しては個人的にはあまり関係のない話なので、気になるのはむしろ保持力の低下ですが、今のところは問題ないです。 ただ、KPSとは関係のないところで肩間接が重さに負ける…… VS ZZガンダム。 こうして見ると、リゲルグが意外なほど大型のMSであることがわかります。 つまりゲルググ自体が一年戦争期ではかなり大型の機体だったということ。 もっとも、実はZZガンダムがイメージほど大きくはないんですよね。 以上、“HGUC リゲルグ” でした。 出るとしたらゲルググのバリエだということはわかりきっていたので、構造の古さは承知のこと。プロポーションは問題ないので、なんで今さら……というよりは、よくぞ出してくれた! という感謝の気持ちのほうが強いです。 ……ダメだ。完全に大企業のカモになっている……(笑) しかし、なにかと不遇なZZ時代のネオジオン製MS。今回みたく一部パーツ追加のバリエーションで出せる機体ですら、12年もかかるんだから…… ZZは、初めて通しで見たガンダムのTVシリーズ(CS放送)かつ、初めて作ったリアルタイプガンプラのシリーズでなので、個人的には非常に思い入れがあるんですが、なんでこんなに人気ないんだろう? でも、HGUCの最初期のラインアップを見てみると、ザクⅢ(改)やバウ、キュベレイMK-Ⅱと、以外とZZ関連のキットが発売されてるんでよね。ただそれも本当に一瞬の話で、以降めっきり姿を見せなくなります。突然思い出したように既存キットのバリエでアイザックやシュツルム・ディアスが発売されましたが、主役機のZZガンダムからして111番目にしてようやく発売。その後はUC特需でいくらかの恩恵を受けたくらいで、やはり不遇であると言わざるをえません。 面白いMSいっぱいいるのに。ちゃんとギミックも再現すれば、キット的にも見所のある機体ばかりだと思うんですが…… このリゲルグは、現在3次受注が始まっています。初販では一時受注で終了したズサも、今回再販がかかり、現在2次受中です。 実際にどれくらい売れてるのかはわかりせんが、この勢いで最低でも既存キットのバリエで出せるものは一気に発売していって欲しいところです。 でもなぁ、そもそもこのリゲルグがなんでこのタイミングで? ってこともあるんだよなぁ。 てっきり、ガルバルディβからのガズR/Lへのついでだと思ったら、そのガズR/Lのアナウンスは一向にないし…… 依然、先の展開は読めませんね。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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