マテリア、イノセンティアから続くいわゆる素体系FAGの最新作です。 先の2体同様モチーフとなるFAはなく、単体としてみるとちょっとメカっぽい衣装(といってもほぼ水着かレオタードですが)を着た少女モデルキットということになります。 はたしてこれを “FA” G( “フレームアームズ” ガール)と呼んでいいものなのか……? なんていう思いもありまして、これまで素体系FAGには触れてこなかったんですが、今回イノセンティアの上位互換として、オプション盛り盛りということでお試し感覚で購入してみました。 ちなみに、マテリアはマテリアル…‥物質、原料、素材という意味からの命名。イノセンティアの由来はイノセンス……純粋ですね。 なのでこのレティシアにも、名は体を表す的な由来があるのかと思って調べてみると……フランスやスペインの女性名、もしくはコロンビア南部、アマソナス特別地区の首都、としか出てきませんでした。あとはドラクエかな。ラーミアじゃなくて…… それでは、レビューに移ります。 キットは素組みに一部塗装、髪パーツ及びピンク成型のパーツ、塗装面につや消しコートで仕上げています。 素肌手脚 素直に可愛いです。まぁ、フレームアームズ感はほぼありませんが。 なお、胸部は新規付属の “大きめ” のほうを取り付けています。いや、せっかくなんで、ね。 腹部前面のピンクや脇および背中、腰サイドのインナーのブラウン、各部のホワイトやグリーンなど、設定カラーを再現しようとするとけっこう細かい塗装が必要になります。 今回はそれらを一通り設定通りに塗ったあと、そのままだと非常にけしからんことになっていた腰部パーツをインナーと同じブラウン(モールド部分はグリーン)で塗装してブルマっぽくしてみました。塗ってからピンクでもよかったかな? と思ってみたり。 その後は肌以外の部分につや消しトップコートを吹いています。 ( 2/18追記) 完全に書くのを忘れてましたが、わりと重要だと思うので追加しておきます。 肌色のパーツなんですが、胸部と肩、太股及びハンドパーツと、前腕や脛の色味が違います。つまりランナによって質感が違う。 画像ではわかりにくいと思いますが、現物はけっこう気になる感じ。 材質の違いというわけではなく、成型色そのものが違う感じです。理由がわからない。 メガミデバイス各種ではそんなに感じなかったんだけどなぁ…… 前腕や脛にだけつや消しを吹いたりすればある程度近付けることは可能ですが、もちろん完全ではありません。 イノセンティアでもそうだったらしく、この点は以降のキットで改善してほしいところです。 マテリア手脚他装着 これでハンドパーツが黒かったら塗らざるを得ないんですが、そこはブラウンなんですよね。そうなるともう、公式設定が間違ってるよいなもんですが…… 実際、このブラウン成型のランナーのなかで設定上本当にその色なのは本体腹部のパーツ一つだけなので、それだけ切りとって塗装済みパーツにして、ランナー自体はハンドパーツも含めてブラック成型にすればよかったんじゃないのかなぁ。 まぁ、僕個人はこの色はけっこう好きですけど。 表情パーツは3種類。ほかにプリントなしののっぺら顔パーツが二つ付属します。 三つあったところでほとんど表情に変化がないことに定評のある(?)FAGですが、今回のレティシアは口許の造型も含めなかなかハジけていて好印象。逆に、定番の無表情がありませんが、FAGはすべてのキットに表情パーツの互換性があるので十分対応可能です。 左分け前髪・うなじジョイントあり 一つ縛り髪は定番の球体関節で自由に可動。シニョンもボールジョイント接続なのである程度動かせます。 こちらがイノセンティアからの流用。 側頭部にハードポイントがあるものと、ないもの(ショートカット)は選択式。 ツインテールは球体関節でフレキシブルに可動。 シニョンは新規造型。新規頭部用のシングルシニョンとはリボンの角度が違う別物になります。こちらもボールジョイント接続で回転やわずかな角度変更が可能になっています。 さらに、それぞれの前髪パーツをハードポイント付きのものに交換することで実に6種類ものアクセサリを装着可能。 左右で別々のものを取り付けるもよし。もちろん、ツインテール、サイドシニョンとの併用も可能です。 ただし、ハードポイントパーツは一組しか付属しないので、2種類の頭部に同時にアクセサリの装着はできません。ここはもう一組付けといてほしかったなぁ。 比較画像
以下、イメージカット 素体系ならではの広い可動域に豊富なハンドパーツ、そして個性的な3種の表情パーツでこれまでのFAGとはまた違った演出が可能になっています。 なんというか、色々な意味で言い訳できない感じになっています(なんのことやら)。 なお、ビーチチェア役になっている充電くんは たまたま寄った駿河屋で2体セットが900円で売っていたので思わず購入。実際には迅雷バージョンなんですが、カラー的にはさほど違和感はありません。 ここからはオマケです。 素体のみのキットということでちょっと寂しかったので、オリジナルのサポートマシンを製作してみました。 わりと軽い気持ちで始めたところ妙に煮詰まってしまって、結局完成までにレティシア本体よりもはるかに時間がかかってしまった…… 我ながら大したことのない完成度ですが、ともかくもかたちにはなりました。 一応設定を詳らかにしておくと、名称は拠点制圧用ライドアーマー “セルヴァル” のレティシア専用機。 長距離移動用のライドモード(ビーストモード)から強襲用のアサルトモード、制圧用のデモリッションモードへ変形する特殊機動装甲という位置づけです。 ライドモード(ビーストモード) M.S.G. コンバートボディをベースにヘキサギア ブースターパック1と2、M.S.G. キラービーク、エクスアーマーAとB、その他余剰パーツやジャンクパーツを組み合わせてネコ科の猛獣をモチーフに作成。 耳はレティシアのメカキツネ耳を使いました。 尻尾には以前作りかけてそのままになっていたMG グフ Ver.2.0のヒートロッドをほぼそのまま使用。ほかにも後脚の装甲などに同じくグフの外装パーツを使用しています。 四肢のツメはHMM ライトニングサイクスのものを、こちらもそのまま流用。 前脚の変形ギミックにキラービークのパーツがジャストフィットしたので、そのためだけに急遽もう一つ購入。それだけだとあんまりなので、後脚踵部分のスラスターやライフルも2組使いました。 首の大型クローやハンドル、背面装甲兼FAG用シートにはヘキサギア アグニレイジの余剰パーツ(ボルトレックスのパーツ)を使用。 当初はもっと簡単に、単純なパーツの組み合わせで完成させようと思っていたんですが、結果としてパーツの加工、パテ盛り、全体に黒サフ吹いて部分塗装と、けっこうな作業量に。 普段やらない作業ということもあってかなり時間もかかり、数度の試作も含めて結局一月くらいかかりましたかね。まぁ、その間これにかかりきりだったわけではないですが。 もちろん改善点は多々ありますが、それなりのものにはなったかと。 ちなみに “セルヴァル” とは、 “サーバル” のラテン語読みです。 搭乗姿勢 アサルトモード ライドモード前脚からメインスラスターへの変形は、コンバートボディの腕部の伸縮機構をそのまま流用。それがすべてのとっかかりだったといっても過言じゃないです。 ネックだったのは、後脚の取り付け。結局余っていたジョイントパ-ツを組み合わせてフィッティングしたんですが、レティシア本体の脚部の可動はほぼ死んでしまいました。あと、重さに負けます。 そして、基本自立はできないのでスタンド必須です。 デモリッションモード 大型クロー及びシールドのジョイントにはヘキサギアブースターパックのフレームを使用。六角穴が、レティシアの手首にわりといい感じでフィットしました。 まぁ、何度か抜き差ししてるうちにスポスポになったので調整は必要ですが。あと、やっぱり重さに負けるので腕はほとんど上げられません…… 見ためはそこそこいいセンいったと思うんですが、可動も両立させるのはやっぱりなかなか難しいです。 そしてもちろん、自立はほぼ無理。 以下、イメージカット 腕部及び体幹部にはコンバートボディの構造をほぼそのまま使い、また一部パーツを加工することでさらに可動域を拡げています。 ただ、腕部は前腕に較べて上腕がかなり短いので、肘を曲げてもほぼ見た目に変化がないのは失敗でした。 あと、首の大型クローが搭乗者目線だとかなり危険(笑)。 ライフルのマウントも可動式アームなんかを使って、この形態でも干渉なく前方に向けられるようにすべきだったなぁ。 レティシア本体の可動はほぼ死んでいます。 まぁ、この形態はイメージ的にそれでもいいんですが…… 問題はこちらですね。腰の装甲が外れたぶん、そのへんの自由度は増しましたが、やはり脚部が満足に動かせないのが致命的。 大型クローも補助スタンド必須です。 課題は多い。 以上、“FAG レティシア” でした。
素体系FAGは初です。 武装パーツの付属しない、純粋な素体モデルということで、これまであまり興味が湧かなかったんですが、豊富なハンドパーツやFAGらしからぬ(笑)豊かな表情パーツに惹かれてついつい購入してしまいました。 実際に作ってみると、FAGではオミットされていることの多い腰の可動が可能だったり、肩にも内部関節が仕込まれていて可動範囲が広がっていたりと、とくに可動面でかなり優秀なキットでした。 ただ、やっぱり単体では寂しいので、なにかしらオプションで武装させたいと思ったのが苦行の始まり(笑) ただ武器持たせるだけじゃつまんないから、パワードスーツ的なものにしよう、どうせなら搭乗可能なサポートマシンに変形できるようにしよう、動物型にしよう……と、構想は膨らみ、試行錯誤した結果ああなりました。 後からもっとよく考えれば、もう少し簡単にできた部分もあったと思うんですけどね。とりあえずやってみる(やってしまう)性格なので、そのせいで後戻りできなくなったり…… ともかくも、可動モデルの全塗装はまだまだ僕の手には余るようだ(笑)。 さて、アイテム数が増えるたびになにかしら構造に改良が加えられていくFAG。対するメガミは素体となるマシニーカの完成度が高いだけに基本構造にはほぼ変化がないので、だんだんマンネリ化していってる気もします。 造型的にはFAGのほうが美しいと思うんですよね。メガミのアドバンテージは可動と組み替えの楽しさなので、組み替えスキーの僕としては、どちらかといえばまだメガミ派ではあるんですが、FAGがそのへんに追い着いてくると、もう両者の違いはサイズだけになってしまうような…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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