いわゆる武者ガンダムシリーズ、“SD戦国伝” がスタートしたのは、僕がまだ小学生だった頃。 当時発売されていたBB戦士シリーズを必死に集めていた記憶があります。 ランナーの半分が金メッキの武者百士貴とか、今思えばなんて贅沢なキットだったんだろう。 殺駆三兄弟の新殺駆を完成させるのに、BB戦士のザクⅢを探し回ったりもしたなぁ…… そうこうするうちに騎士ガンダム、“SDガンダム外伝” もスタート。 そっちはキットはあまり発売されませんでしたが、代わってカードダス集めが大変でした。 まぁ、もともとがカードダス発信の企画でしたけどね。今で言うトレーディングカードの走りですね。 両企画とも、長年に渡ってかたちを変えながらシリーズは継続していましたが、やはり最初の頃のブームは長続きせず、徐々に縮小していったように思います。 僕自身成長するにつれ、SDからリアルスケールに興味が移っていったということもあり、だんだんとその存在を気に留めなくなっていきました。 しかし2007年――。 もうすでに三十路前になっていた僕が、再びSDに目を向ける企画が始動しました。 それが、“BB戦士三国伝”。 戦国、ファンタジーと来て、三国志。 まぁ、決して予想できない流れではないです。当時の中国の勢い等も考えればなおさら。 ただ画期的だったのは、それまでの二企画があくまで舞台設定のモチーフとして日本の戦国時代や中世ヨーロッパを取り入れたに過ぎなかったのに対して、三国伝は三国志の物語そのものをモチーフにしたことです。 単に中国の三国時代風の世界が舞台ということではなく、実際の登場人物にMSを割り当てる、それも演者というかたちで設定し、ストーリー上ではMS名は出さない。たとえば、“劉備ガンダム” はBB戦士キットなどにおける便宜上の名称であって、ストーリー上においてはあくまで “劉備”。ガンダムはその劉備を演じている役者という位置付けになっているわけです。 この発想には、本当びっくりでしたね。 それこそ大昔のアニメであったSDガンダムワールドの登場人物たちが、大河ドラマを撮っているようなイメージが湧きました。 まぁ、出てくるのはMSだけで人間キャラクターは出てこないんですが。 もちろん、僕みたいな回顧厨ばかりが喜んでいただけではあの大ヒットには繋がらないわけで、そういった昔の流れを知らない小学生、そして海外の人たちにも受け容れられたのは、企画コンセプトもさることながら、展開の中心となるBB戦士キットの出来の良さにもあったと思います。 そもそもがBB戦士の20周年企画だったわけで、それまでに培われた技術がふんだんに盛り込まれたキットは安価かつ組み立て簡単で、高いアクション性と互換性を備えた良質のコレクションシリーズとなりました。 開始から3年の間に37種。既存のキットにパーツを追加した外伝キットやセットものも合わせると60に迫るアイテムが発売され、さらに2010年にアニメ “SDガンダム三国伝 Brave Battle Warriors” が始まると、アニメ仕様の “真” バージョンとして、BB戦士とは独立した新たなナンバーを振られてリスタート。わずか一年の間に完全新規12種を含め、46アイテムがリリースされました。ほか、コミックなどに付属の限定品のいくつか出ています。 とくにアニメ化からの流れは、リパーケッジがほとんどだったとはいえ、驚異的な数字です。あらためて見ると、いかに当時の人気が凄かったかがわかります。 さて今回、三国伝10周年(ということは、BB戦士は30周年なのか……)にあたり、“真” バージョンで新規型だったもののうち、主要キャラを除いた8種が付属品を追加して、あらためてBB戦士としての通しナンバーを与えられて発売されるたわけですが、そのなかに、当時アニメのBD-BOXの付属品としてのみ発売された “貂蝉キュベレイ” が含まれていることに多くの人が歓喜したことでしょう。 もちろん、僕もその一人。 だいたい僕、アニメは見てませんでしたし(というか、多分僕の住んでる土地では放送してなかった)、BD-BOXを買うという選択肢は最初からありませんでした。 なのでまぁ、しゃあないな、と諦めてたんですね。あくまで常識的な範囲で買えるものにしか手を出しませんので。 正直、10年経って今さら感はありますが、外伝キットや限定品を除くほとんどのアイテムを網羅してしまっている以上、彼女を見送る選択肢もまたないのでした。 前置きが無茶苦茶長くなってすみません。 これ以上書くと読むの止める人も出そうなので、いい加減レビューに移りたいと思います。 キットは素組みに最低限の墨入れと付属シール、一部塗装による仕上げです。 ボディの薄いピンク、そして髪のブラックはグロスインジェクションになっています。 BB戦士とはいえ、キュベレイの名は伊達じゃない。そのへんのお約束はきっちりクリアしてきます。 色分けはシール頼りの部分が多いですが、それでも肩バインダーの花飾りとか、髪留めの小さな花とかは別パーツで再現されていて、意外と頑張ってる印象。 それでも足りない部分が多い(脚とかスカート周り)ので、基本はシールで済ませつつ、できる範囲で塗装しました。 残念だったのは、羽衣が紙製(インストの一部を切り取る仕様)だったこと。ここは新規で軟質パーツかなにかで再現してほしかったですね。 心配してたら案の定、撮影終了間近で破いちゃった…… 軽装モード HGUC(REVIVE) キュベレイと 付属武装等 胡蝶扇 武将座 台座一枚と支柱二本のランナーが二枚付属。 台座に支柱を横向けに取り付けることで輿に、台座二枚を立てた台座で繋ぐことで櫓にできます。 宣材等では武将座単独の写真しかなかったので、どのくらいのサイズかよくわからなかったんですが、けっこうでかいです、これ。 実際のほどは後に。 適当にアクションカット
続いて恋人、呂布トールギスと。 呂布も董卓ほどではないにしろ大型なんですが、いいサイズ感だと思います。 呂布にも平手が付いているので、手を繋いでる感じにできるのもいいですね。 せっかくなんで赤兎馬にも乗せてみましたが、本当にただ乗っけてるだけで、固定はできません。 それにしても、なんで呂布はトールギスなんだろう? 実際はトールギスⅢだけど、どっちにしろ呂布感ないと思うんですが。まぁ、今となっては呂布でしかないけども。 そもそも、ガンダムWから主役のガンダム5体はスルーでトールギスⅢとサーペントだけ出演とか…… 三大美女頂上決戦! まずは一番弱そうなのを協力して片付けるわよ! 目線で合図を送り、同時に貂蝉に襲いかかる孫尚香と祝融……しかし、結果は見事な返り討ち、敗れて輿を担ぐ罰を科せられる二人、の図。 実際、三国伝における貂蝉って強いのかな? 演者として見れば、ガンダム試作4号機ガーベラ(あるいはガーベラ・テトラ)よりは確実にキュベレイのほうが高性能だし、世界は違うけど、ほぼ接近戦しかできないノーベルガンダムも敵ではないように思う。 中の人勝負となると、どう考えてもハマーンが最強。 以上、“BB戦士三国伝 貂蝉キュベレイ” でした。 三国伝キットは七年か八年振り、BB戦士も3年前に買ったネオ・ジオング以来ですね。 SDタイプのキットは本当に作らなくなったけど、何年かに一度、無性に作りたくなることがあります。 やっぱ原点ってことなんだろうな。 さて、三国伝も10周年ということですが、これだけなのかな? 新作キット発売とか、新章スタートとか、ないのかな? 個人的には、新章とかべつにいいので、まだキット化されてないキャラをいくつかリリースしてほしいです。 パラス・アテネとボリノーク・サマーンとメッサーラが合体してジ・オになる黄布の三兄弟とか、あからさまに立体化を前提にしたギミックが設定されてるキャラをキット化しないとか、意味がわからない。絶対売れると思うんだけど…… といったところで、今回は終了。 最初に書き過ぎたので、締めはあっさりめで済ませておきます。 またのご訪問を。
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