空と陸、2台のビークルが合体して1体のロボットになるツーインワン戦士。 オリジナルはビークル単体でロボットに変形することはできませんでしたが、今回のリメイクにあたり、レジェンズクラスの各ビークルがそれぞれロボットに変形、さらに2体が合体してデラックスクラス相当のロボットになるという、大胆なアレンジが加えられました。 ヘリコプターがバトルスラッシュ、4WDがロードトラップと新たに名前も与えられました。 でも、一体のロボットが二台のビークルに分離変形するのと、単独でビークルに変形できるロボット2体が合体して一体のロボットになるのとではまったく意味合いが違ってきますが、そのへんはどう解釈すべきなんだろう? まぁ、トランスフォーマーでそういう細かいこと気にしてたらキリないよね。 というわけで、レビューに移りたいと思います。 同時発売の “PP-28 ソラスプライム” も一緒に紹介してきますよ。 バトルスラッシュ ロボットモード ビークルモード ロードトラップ ロボットモード ビークルモード バトルトラップ ヘリのローターも位置こそ背中でオリジナルと一緒ですが、向きが違ううえに基本固定なので、前から見るとまったく目立たず、それがまたオリジナルとまったく違うシルエットになる要因のひとつ。 あと、単体のロボットモードはしっかりディセプティコンの雰囲気を持ってたのに、いざ合体するとなんとなくオートボット戦士っぽく見えるのはなんでだろう? 比較画像 元は一つの身体だというのに、ビークルモードはともかくロボットモードの見た目にも似通った要素は一切なし。 色からしてまったく違うし、まぁそもそもそういうデザインなんですが。 同じヘリコプターに変形する者同士、バトルスラッシュとミニコンアサルトチームから頭部担当のウインドシアー。 見ての通り、ウインドシアーはかなり小さいです。チーム3体のなかでは1番小型なので、全体のボリュームでいうとバトルスラッシュのほぼ半分くらいでしょうか。 ビークルモードでは地上担当、合体モードでもともに脚部担当のロードトラップとヘヴィドレッド。 ウィンドシアーもそうですが、ビークルモードではその一部になるとはいえ、このサイズで専用の手持ち武器が付くのが今となっては信じられない。 いつからだろう、こんな当たり前の要素が削られるようになったのは…… ソラスプライム ついでに紹介しますのは単体発売としては6体目のプライムマスターとなります、ソラスプライム。 最初の13人のプライム唯一の女性型トランスフォーマーにして武器職人というキャラクターですが、モチーフとなったプリテンダーはオクトパンチ。 え……? 女性キャラなのにタコ? プリテンダーモード ウエポンモード 以下、イメージカット バトルスラッシュ単体のロボットモードでの可動は若干クセがあるもののかなり優秀。 とくに肩周りは間接の向きが特殊なので後ろ側には回せませんが、上方向には大きく跳ね上げることが可能です。 足首は固定ですが接地面積が広めなので、たちポーズが不安定ということはありません。腿と脛の長さのバランスもちょうどいいので、立て膝も自然に決まります。 ただ惜しむらくは、ディスプレイスタンド用の3㎜穴がロボット、ビークルどちらのモードにもないこと。 ロボットはともかく、ヘリモードでは飛行シーンでディスプレイしたいんですが…… 相棒とは対照的に、見た目通りに身体は堅めのロードトラップ。 でも決して動かないわけではなく、ちゃんと動いているのにあまりそうは見えないのは角張った上半身と、脛部分が異様に短く、足首が巨大という独特の脚部構造のせいかと。 一方で、バトルトラップにはなかったスタンド用3㎜穴が……本来はバトルトラップに合体した時の利用を想定したものになりますが、ロードトラップ単体時でも問題なく使えます。 ただ、個体差だとは思いますが、ゆっるゆるです。 最近まともに使えた試しがない…… 組み合わせで何枚か。 フューーージョンッ! とか…… 合体用ジョイント(ロードトラップの頭部)を起こしてやれば、ビークルモード同士でも連結させることが可能です。 どうせならヘリが4WDを吊り下げてるようなかたちで連結できればよかったのに…… 合体モードで。 一見して動かなそうな脚部は、ロードトラップ単体のロボットモードでの脚部関節にさらに一つ間接が加わることになるので、かなり柔軟に可動します。 腕部も基部のジョイントを外せば上方に大きく跳ね上げることが可能です。 ロードトラップの頭部が合体用のジョイントになっているので、当然その位置(腰)で回転します。 よく動くだけに、やはり手持ちの武器がないのは寂しい限りです。 腰裏にはスタンド用の3㎜穴がありますが、先に言った通りゆるゆるでほぼ機能せず…… 以上、“PP バトルトラップ” でした。 正直、かなりマイナーなキャラですね。名前を聞いただけだと思い出せなかった。 過去には海外の限定版でスプリンガーのリカラー、頭部変更アイテムとして発売されたこともあったようですが、オリジナル設定のツーインワン(デュオコン)としてのリメイクは、たぶんこれが初めて。 オリジナルにはなかったビークル単体のロボットモードへの変形は、面白い試みだと思います。 キャラ設定が崩壊してしまっているという意見もあるかもしれませんが、そんなこと言いだしたらこのパワーオブザプライムで大元の設定に忠実なキャラなんてほとんどいないし。 同名キャラでもシリーズによって姿形も千差万別なのがトランスフォーマー。 僕個人は、純粋に変形トイとしての出来がよければ、デザインや設定の矛盾はあまり気にしません。 まぁ、特別思い入れの強いキャラに関しては、必ずしもその限りではないんですが…… といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
0 コメント
てっきりゲルググのバリエーションは、MGでやるんだと思ってたのに、ここへきて思い出したようにHGUCでの発売となりましたね。 まぁ、この2体きりだとは思いますが。 ライデンの高機動型はともかく、今さらJのカラバリとか…… でも、これが今後のMSV系キットの展開に繋がればと、ほとんどお布施の意味も込めてセットで購入しましたよ。 しっかし……、マツナガのゲルググJは仕方ないにしても、ライデンの高機動型ゲルググほどの人気機体すらプレバンかぁ…… なんで黒い三連星機、マツナガ機、ライデン機とR型ザクが続けてリリースした流れで発売しなかったのかなぁ? あのとき一般で発売されてれば、このあと書くようなこともなかったのかもしれない…… というわけで、今回もまた2アイテムまとめてのレビューとなります。 なんか最近、ガンプラだとこのパターン多いなぁ…… キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装での仕上げです。 ジョニー・ライデン専用ゲルググ 本体の色分けはパーツで再現されていますが、これに関しては言いたいことが。 HGUC ゲルググのランナーには、明らかにこのライデン機を意識したスイッチが入っているんです。 胸部及び腹部、スカートのパーツが含まれるCランナーがそれに当たり、今回は赤と黒、2色のCランナーが封入されています。 赤のランナーのほうは、腹部とスカートのパーツのみが付属し、胸部パーツはスイッチ位置で切りとられています。まぁ、当然の処置ですね。 しかし、黒のランナーは本来必要な胸部パーツだけでなく、腹部のパーツもスカートのパーツも切りとられることなくそのまま付いてきます。つまり、まんまランナー1枚が入ってるんです。 もちろん、使わないパーツは余剰になります。 お手軽にカラバリが組めるわ、と喜ぶ人もいるのかもしれませんが、そうでない人にとってはただ単にゴミが増えるだけです。 どうしてこんなことになっているのかと、あらためて2色のCランナーを見ていて、理由がわかりました。ランナータグです。 “HGUC ゲルググ C” と記されたランナータグが、腹部とスカートのパーツが配された側に付いているんです。 つまり、腹部とスカート、そして胸部とそれぞれのパーツ群をスイッチ位置で切り離した場合、前者にはタグが付いているのでランナーを見分けることができますが、後者を見分ける場合は新たにタグを付ける必要がある、ということです。 最近のガンプラでは細かくスイッチを入れることで極力金型を減らす努力(?)をしているため、タグの位置もあらかじめ複数設定している場合が多いですが、きっと12年前のHGUC ゲルググの開発の時点では、今後のバリエーションのためのスイッチは設定しながら、タグのことにまでは気が回らなかったんだと思います。 今回、Cランナーの胸部パーツ部分だけを切りとって封入するためには新たにタグを付ける……要は金型改修の必要があったのでしょう。 金型の改修には当然コストがかかります。じゃあ黒いほうはランナーそのまま入れとこう。どうせプレバンだし、余剰が出ようが気にすることない。余剰分もそのまま価格に乗っけとけ、みたいな? あくまで僕個人の想像でしかないですが、当たらずとも遠からずな気がします。 まさか、キットそのものの出来とは関係ないところでこんな長文を書くことになろうとは…… ちなみに、上腕外装の色分けに関しては失念されていたようで、本体部分でもこのパーツだけは新規ランナーに含まれています。 モノアイはホイルシールで再現。あと、意外と多い各種マーキングにはテトロンシールを使用。けっこう大判のシールを曲面に貼る場合もあるので、浮いたりよれたりは致し方ないですね。 付属武装 ロケットランチャー ビームナギナタ ビームライフル シールド 高機動型(B型)バックパック シン・マツナガ専用ゲルググJ(イェーガー) 先に紹介したライデン用ゲルググよりもさらに古いキットが元ですが、プロポーションや造型にはそれほど古さは感じません。また、ビームスポットガンの銃口や肩アーマー前部の四角いスラスターなど、案外細かいパーツを使って色分けが再現されています。 モノアイにはクリアパーツを使用。当時続けざまにリリースされていた0080登場のジオン系MSのキットに共通の仕様でしたが、可動はオミット。なお、このゲルググJの場合は小さ過ぎてまったく目立たないという…… 額のアンテナ、バックパックのロッドアンテナにはそれぞれ安全加工が施されていますが、今回はともに削り取っています。 ほかには、発売から14年、おそらくこれが初のバリエーションキットとなるせいなのか、金型のメンテナンスが不十分だったようで、パーツのバリがけっこう目立ちました。幸い、モールドが甘くなっている、ということまではありませんでしたが。 機体各部にマーキングが施されていたライデン用のゲルググとは対照的に、こちらのマーキングは左肩のパーソナルマークのみ。パイロットの性格が表れているような気がします。 付属武装 ビームマシンガン ビームサーベル “ほぼ” というのは、頭部や前腕のパーツのみ、スイッチ部分で切りとられているんですね。 実際に必要なのはサーベルと、それを保持するためのハンドパーツのみで、大部分が余剰になります。 まぁ、ハンドパーツと同じ成型色のパーツ群が余剰となるのは、この際仕方ないとは思いますが、頭部や前腕同様、スイッチで切りとれるはずのソールなどのパーツ群はそのまま残されているんです。 これはどういうわけか?先の長文を奇特にもちゃんと読んでくださった方なら察しがついているかもしれません。 そう、ランナータグです。タグが含まれるからソールほかのパーツ群は切り取れなかったわけです。 まさか、抱き合わせ商法に近いアイテム同士でまったく同じことをやらかすとは…… ちなみに、ゲルググJとMのハンドパーツは基本的な造型は同じなのでどちらを使っても違和感はないのですが、若干Mのもののほうが大きいように思います。 なお、Mのランナーにも右の銃持ち手がありますが、こちらでビームマシンガンを持つことはできませんでした。 ビームスポットガン 比較画像 まずはライデン専用ゲルググとシャア専用ゲルググを並べて。 同じ “赤い” 機体ではありますが、並べてみるとその色味の違いがよくわかります。 正面から見ても、色以外にほぼ違いはありませんが、背面はやはりバックパックのあるなしでかなり印象が違ってきます。 なにも背負っていない(ナギナタを背負ってはいますが)シャア機が未完成品に思えてなりません。 次いでマツナガ専用ゲルググJ。0080に登場した一般仕様機と。 こちらは基本、色のみの違いですね。 一般機のこの色は、やっぱりシャアにあやかったんですかね? ゲルググというと、やはり赤か緑のイメージが強いですが、白いゲルググというのもなかなか新鮮でいいものです。 HGUCにおけるゲルググシリーズの発売順はM、J、S(シャア専用)、A(量産型。C型(ゲルググキャノン)とのコンパチ)の順。つまり原型機が最後発となっていて、当然後に出ているほうが構造的にも造型的にも洗練されてるという、なんだかよくわからないことになっています(笑)。 まぁ、HGUCだけでくMGでもありがちなことではありますが、やっぱり並べてみると違和感があるのは否めません。 この2体の場合は、外見上Jのほうが情報量が増えているので、単純にそっちが新型なんだろうな、ということは察せますが、プロポーション的に洗練されているのはB型なので、なんともアンバランスな感じがしてしまいます。 せめてJの腕がもう少し長ければなぁ…… 以下、イメージカット モノアイは一応可動式。ただリゲルグでもそうだったんですが、なぜかパーツがギチギチで、無理に動かそうとしたらシールがよれて端が破れてしまいました。シャア専用や量産型のときは、こんなことなかったと思うんだけどなぁ…… 対決イメージで。 “虹霓のシン・マツナガ” で、実際にこの2機は対決しているそうですが、決着はつかなかったもよう。 ライデンとマツナガ、どちらがパイロットとして優れているのかは人によって見解が分かれそうですが、MSの性能となると、やっぱりJのほうが勝っているはず。 以上、“HGUC ジョニー・ライデン専用ゲルググ” と、“HGUC シン・マツナガ専用ゲルググJ” でした。 なんというか、良くも悪くも両方とも久々にプレバンらしいキットだったと思います。 まぁ、ライデン機のほうは新規造型部分に関しては色分けも丁寧だったし、待たされた甲斐もあったんじゃないでしょうか。 最初に、R型ザクの流れでなんで一般販売されなかったんだろう? と言いましたが、仮に当時出発売されていたら、バックパックの色分け、パーツ分けはここまで細かくなかったかもしれません。 とはいえ、新規部分のボリュームを考えると、これとリゲルグが同価格というのはちょっと納得いかないなぁ…… マツナガ機のほうは……紛うことなきプレバンアイテムですな。それ以上でも以下でもありません、はい。 さて、先日のホビーショーではHGUC関連で嬉しい発表がありましたね。 まずは年明け1月、ようやくRジャジャが発売。それもちゃんと一般。なんの脈絡もなくリゲルグがプレバンで発売されたのである程度は諦めていたのですが、いやいや、よかった。 そして2月にはグスタフ・カール。こうなると春以降に閃ハサ関連のキット化にも期待できる? さらに、2体セットにてプレバン送りとはなりましたが、ガズRとガズLも無事発売決定。発送時期はRジャジャと合わせるのかな? 本当のご主人様はゲーマルクだけどね。 うん、ここきてHGUCでの攻めの姿勢が鮮明になったきましたねぇ。そのぶんMG、PG、REは元気なくなってきた感じだけど。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。 |
Details
|