いやぁ、ここんとこのコトブキヤの勢いはすごいよねぇ。 フレームアームズ・ガール (FA・G) が始まったのがついこの間だと思っていたら、メガミデバイス、そして今回のヘキサギアと、これだけオリジナルのシリーズを展開できるなんて……素直に感心します。 オリジナルゆえのカスタマイズのし易さというのが、コトブキヤキットの特徴だと僕は勝手に思っているのですが、そこをコンセプトとして突き詰めたものがヘキサギアシリーズということになるのかな。 第一印象としてはフレームアームズ (FA)とゾイド (HMM=ハイエンドマスターモデル) を足して二で割ったような感じ。 オリジナルとはいえ、しっかり設定も作り込んであるのはフレームアームズと同様。 暴走した人工知能SANATの支配下にある軍産複合体MSGと企業同盟軍リバティー・アライアンスとの戦い……要は狂った機械とそれに対抗する人類との戦いという、わりと使い古されたネタですが。 そもそもがユーザーによるカスタマイズを奨励するようなシリーズなので、それぞれが妄想を膨らませた俺ヘキサギアを作っていくうちにその辺の設定なんかはどうでもよくなってくるような気も。 良くも悪くも従来のコトブキヤキットから大きく逸脱するものではないので、別シリーズのキットと一緒に並べてもさほど違和感はありません (もちろんスケール感は無茶苦茶ですが)。 個人的にはHMMの展開が非常にスローなので、それに代わるアイテムとして非常に楽しみにしていました。 組み替え遊びも大好物ですし。 それでは、レビューに移りたいと思います。 前にも言いましたが、コトブキヤのキットに関しては基本素組みのみですのであしからず。 ゾアテックスモード 後面 機構としてはこれまでのHMMで培われた技術が活かされているものの、不満点をも踏襲してしまっている感じは否めません。 まず上半身と下半身を繋ぐボールジョイントが緩い。 今回とくに下半身の重量がけっこうあるのですぐにへたります。背中を反らせたポーズで固定とか、まず不可能。 そして脚部の可動域の狭さ (とくに後脚)。 ここは四つ脚系のキットのキモだと思うのだけれど、いまだ満足な可動が実現できないのはなぜなのか? ビークルモード 後面 ネイキッドモード 武装類 ガバナー アーマータイプ:ポーンA1 適当にアクションカット ガバナー騎乗。 基本ただ乗っけるだけなのでとくにフィット感はありません。 ちなみにスケールは1/24で、ゾイド24と合わせてきたのかと思われます。 そのうち屋根裏で眠ってるはずのロードスキッパーやデスピオンと並べてやろう。 脚部そのものの可動はイマイチながら付け根部分は多重関節になっているので大きく拡げたり、がに股にしたりとけっこう自由度があります。 結果、一枚目の写真なんか獣というより爬虫類っぽいポーズになりました。 頭部の造形も相まってなんかエヴァっぽい…… 一応、インストでは後脚の接続基部にジョイントパーツをはめ込こんでスタンド穴とするよう指示されています。 写真もそうして撮ったわけですが、実際この位置でのスタンド取り付けはけっこう不安定です。 ぶっちゃけ至るところにある六角穴にヘキサグラムやジョイントを差し込めば3㎜穴が設定できるので、スタンドの取り付けはどこにでも可能といえば可能。これはFAやFA・Gでもそうですが。 さて、ここからはこのシリーズ最大のウリであるスクラップ&ビルドに関して。 六角形のポリキャップ “ヘキサグラム” と各種ジョイント、フレームパーツを組み合わせて簡単に、自由にかたちを作っていく……要はブロックトイに近いものだと思っていました。 実際に触ってみた感覚としては、う~ん…… まずパーツ同士の合いが非常にいいので……まぁこれは、通常のプラモデルならば長所になるわけですが……一度組んでしまうとまず最初のコンセプトであるスクラップがそう簡単にできません。 これは開発者側も感じていたことなのか、専用のパーツリムーバーをこの第一弾キット群と同時に発売しています。 僕は、べつに必要ないだろ、と思って買いませんでしたが、今若干後悔しています。 パーツもそうだけれど、一度組み込んだヘキサグラムや六角ジョイントが取り出しにくい。 次にビルド。 確かに、人型前提のFAに較べると、動物や乗り物モチーフのこのシリーズは組み替えの自由度が高そうに思えます。 ただそのぶん、作り手にセンスと技術がなければどうにもこうにも手の出しようがないところもあります。 今回は初回ということもあり、極力各部ユニットをばらさない方向で、レイブレード・インパルス一商品のみを使って組み替えに挑戦してみました。 というわけで、“ヘキサギア レイブレード・インパルス” でした。
発表直後から話題になり、僕自身非常に楽しみにしていたシリーズが開幕したわけですが、率直な感想としては、良くも悪くもコトブキヤのプラモデルだなぁ……といったところです。 いや、一プラモデルキットとしてはデザイン、可動ともに高クオリティで、いいんですよ。 僕は好きです。 ただシリーズコンセプトも含めてみた場合、ちょっと手放しに賞賛はできないかな、と。 スクラップ&ビルドという発想には、なんとなく子供の遊びというようなイメージがあったので、このシリーズにもわりと手軽なブロック間隔を期待していたのですが、実際のところなかなかの初心者お断り感がありましたね。 まぁ、そもそもプラモ初心者がコトブキヤのキットに手を出すかといわれれば、あまりないのかもしれませんが…… せめて一商品で変形というかたちではなく、完全な別モチーフへの組み替え例みたいなものを紹介してくれていれば上級者未満のユーザーにもヒントを与えられたかも。 あと、これを言ったらある意味お終いなのかもしれませんが、このシリーズの名前にもなっているヘキサ=六角形が、組み替えの最大のネックになっているように思うんですよ。 確かに、パーツ同士を一定の角度で固定するにはいいと思います。 でも、すべての穴が六角ではなく、普通の丸穴もあるわけです。でも六角と丸を直列に繋ぐようなジョイントは (とりあえずこのレイブレード・インパルスには) なくて、思うように組み替えができなかった結果が先の謎ドロイドだったり…… これ、ジョイントが六角の意味あるかなぁ? 全部普通に5㎜の丸穴でいい気がする。 ヘキサギアじゃなくなるけれど まぁ、そういった不満点は今後も続くシリーズキットや拡張パーツなんかで改善されていくとは思います。 なにより社運を賭けた? シリーズらしいので、今後どんどん発展していくことを期待しています。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。
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