第一回めの今回は、脚部担当の “トロックス(旧名タントラム)” と、“ヘッドストロング” をご紹介。 試作品(?)の発表からファンをざわつかせたプレダキングが、遂に日本でも発売されました。 パワーオブザプライムなので、当然仕様は世界共通。シール満載の仕様ですが、タイタンクラスなので貼り付けはユーザー任せ(今回のレビューでは一切貼っていません)なので、その点は一安心。 というか、もう全部こっちで貼らせてくれよ、と言いたい。 さて、プレダキングといえば一応5体合体のコンバイナーでありながら、デバスター同様、いわゆるスクランブル合体戦士とは異なるキャラクターとして登場しました。 オリジナルトイもメンバー5体がほぼ同サイズで、それぞれがスクランブル合体戦士のリーダー以上の大きさを誇り、セットは当時最高額の11,000円というビッグアイテムでした。 このあたりは、“巨重合体兵” という肩書きをしっかり体現できていたと思います。“巨人兵” とは名ばかりのデバスターのオリジナルとはえらい違い…… 年月を経て、デバスターがユナイトウォリアーズ(海外ではコンバイナーウォーズ)でボイジャークラス相当6体合体のタイタンクラスとしてリメイクされるに至り、プレダキングもまた同じ道を辿るのは自然の流れだったのでしょう。 ただ、6体合体のデバスターとほぼ同じサイズを5体合体で再現するのにはなかなか苦労があったようです。 つまり5体のアニマトロン(プレダコン)単体の仕様は、その苦労の末捻り出されたもの、ということです。まず合体モードの再現が第一で、そのための単体モードなのだと僕は解釈していますが、それにしても…… プレダキングは、合体戦士(コンバイナー)のなかでもデバスターと同様に別格という印象があります。 もちろん人気キャラクターでもありますし、これまでほとんどリメイクの機会もなかったので、ファンの期待はかなり高かったと思います。 はたして、今回のPP版はそんな期待に応える出来だったのか? 以下、じっくり見ていきたいと思います。 トロックス ロボットモード 背面は……もうこれはどう言えばいいのか? 単体時で余剰となるパーツを極力減らしたうえで、合体時にデバスターと肩を並べるサイズにするため、さらに強度、可動などもろもろ考えた末の、苦渋の決断なのかそれとも開き直りなのか…… 要はプレダキングの脚の付け根から太股がそのままの形でくっ付いてるわけです。 まったくもって思い切った仕様です。 オリジナルトイでは胴体となるレーザークローが太股までを担当し、彼やヘッドストロングは脛だけに変形していたのですが、先のような条件をクリアするためには太股部分の延長が不可欠で、結果このような姿に…… う~ん、なんだかなぁ……もっとほかに方法はあったと思うんだけどなぁ。 足パーツは外付けのオプションとして単体時は武器にするんだから、いっそ太股も同様に、二つを合わせて砲台みたいにするとかさぁ。 どうせ割り切るならそっち方向に割り切って、単体のロボット、ビースト両モードのプロポーションをよくしてほしかったと思います。しかも、これは彼だけの話じゃなく、メンバー5体全員に言えることなのが悲しい。 ビーストモード 後面 合体モード ヘッドストロング ロボットモード ビーストモード 後面 合体モード 比較画像 変形パターンの変更、ヘッドストロングとのパーシャルといった要素のため、とくにロボットモードでは腕周りの印象が随分違っています。 ビーストモードは……正直大差ないかなぁ。 合体モードは、脛部分だけを見るとさほど印象は変わりません。 あ、オリジナルのほうロボットモード、胸のパネル上げるの忘れてた…… UW版ビルドロンと。 デバスターで左脚を担当するミックスマスターと、左脚を担当するスクラッパーそれぞれのロボットモードと並べて。 ビルドロンの2体もボイジャークラス相当の大きさなんですが、トロックス、ヘッドストロングの2体はさらに頭一つぶん大きくなっています。 これも、6体合体のデバスターと5体合体のプレダキングのサイズを合わせるため。 とはいえ、アニマトロン5体全員がこんなふうに大きいわけではなく、脚部担当のこの2体のみ、ほかの3体よりも一回り大きくなっています。 最後に2体で。 非常にわかりやすいパーシャル関係です。 余談ですが、リデコとパーシャルの使い分けってどうされてるんですかね? 僕なりの解釈ですが、構造および大半のパーツを共有している場合はリデコ。構造は同じでも、外装部分の多くが違う場合や、基本構造はかなり違うけれど、一部に共通のパーツを使っている場合などはパーシャルとして区別しています。 ちなみにカラーリングを変更し、頭部のみ新規といった場合には、リカラー頭部変え、とか言ったりします。 以下、イメージカット トロックス、ヘッドストロングともに可動性能は並。 肘、膝はおよそ90度曲がり、腰も回転します。足首は固定なので、接地性はあまりよろしくありません……が、そもそもそれ以前にプレダキング用の太股パーツのせいで重心が後ろに寄っているためにとれるポーズは限定されます。 足を曲げ過ぎるとたいてい後ろにずっこけます。 プレダキングの足パーツは肩に担ぐようなかたちで武器として使用。実際には肩のジョイントで固定する仕様で、腕は添えてるだけ。 トロックスは左肩へ、ヘッドストロングは右肩への装着が基本ですが、逆も可能。もちろん両肩に同時に取り付けることもできます。 なお、この足パーツはその大きさに比例してそこそこ重さもあり、片方の肩だけに取り付けた場合、今度はその方向に重心が傾くため、まともに立つことも難しくなります。 それも脚部が枠だけはめ込む構造で、中身がなくて軽いからだよなぁ…… また、腰裏にはスタンド用の3㎜穴がありますが、太股パーツが邪魔なうえ例によって緩く、そもそもこのサイズ、重量のものを3㎜の軸で安定して支えられるはずもないので、正直なんで開けたのかわかりません。 手軽な手持ち武器がないので、オリジナルから剣と銃を拝借。グリップの規格は昔から5㎜と変わりないので、問題なく保持可能です。 先の足パーツは肩に取り付ける以外にも5㎜軸を使って手に持たせることも可能ですが、その重さに肘の間接が負けてへたれてしまい、そもそもでか過ぎるのでまともに構えることができません。 それにしても、ダイノボットのときも思いましたが、やっぱり専用の剣は付けてほしかったですね。 ビーストモードでの可動は望むべくもありません。 せいぜい四肢が曲がって、頭部が回せるくらい。 ヘッドストロングの後脚は後ろ向きにしか可動しませんが、トロックスの後脚はわずかに前方向にも動くので、若干トロックスのほうがよく動くと言えますかね(苦笑)。 正直、今のこのときにリメイクするなら、ビーストモードでもそれなりに可動するものを作ってくれると思ってたんですが……期待し過ぎでしたかね? 以上、“PP プレダキング” から、“トロックス” と “ヘッドストロング” でした。 最初に宣材画像を見たときは、同じPP版ハングルーのそれを見たときと同じような気持ちになりました。 なんだろう? デバスターはあんなに理想的なリメイクだったのに、なんで彼らはこうなったのか? まぁ、建設車両と動物とじゃ全然難易度が違うんだろうとは思いますが、それにしても…… ただ、今回紹介したトロックスとヘッドストロングは、実はまだマシなほうなんですよね。 プレダキングの太股パーツの処理さえなんとかなっていれば、そのほかの仕様に関してはそれほど悪いとは思いません。 もちろん単体で見るともの足りない部分はあります。付属品の少なさも寂しいですし、ただでかいだけで1体に5,000円の価値があるかというと、微妙なところでもあります。 5体が合体したプレダキングとしての形態を重視するか、アニマトロンそれぞれの単体モードを重視するかによって、評価はかなり違ってくるんだろうな。 といったところで、今回は終了。 引き続きほかのメンバーのレビューも行いますので、またのご訪問を。
0 コメント
返信を残す |
Details
|