届いた箱の小ささに、なんだろこれ? 本でも届いたかな? と思ってしまった…… ということはさておき、今回紹介する4体のカセット型トランスフォーマーは、旧トイの復刻版シリーズである “トランスフォーマーアンコール” でツインキャストとサウンドブラスターが発売された際、新規に設定されたトイオリジナルのキャラクターたちです。 それが、タカラトミーモール限定とはいえ、まさかマスターピース(以下、MP)で商品化されるとは思いもしませんでした。 しかも、まだMP化されていないサイバトロンカセットボットの一員、スチールジョーのリカラーであるナイトストーカーを完全新規で出してくるなんて、誰が想像したでしょう。 シルエットが公開されたときは、やってくれたな、と小さくガッツポーズをしたものです。 これでようやく、ブロードキャストを始めとしたサイバトロンカセットボット部隊のMP化が適った! 長らく寂しい思いをしていたデストロンカセットロン部隊に対戦相手ができる! と。 しかし、そう簡単に事は運ばないようで、いまだブロードキャストMP化のアナウンスはなし。 これはいったいどういうことか? 今回到着した商品を手にしてみて、なんとなくですがその答えがわかったような気がします。 それでは、レビューに移りたいと思います。 戦闘獣 ストライプス ビーストモード 実際の商品名はサイバトロンストライプス。 例によって商標の関係でしょうか。いつからだろう、こんな細かいことに過敏になってきたのは。 旧トイは本体はジャガーのリカラーで、武器をスチールジョーのものに変更した商品でしたが、今回のMP化にあたってもMPジャガーを元に成形色を変更。さらに変更された武器部分を再現するために後脚に新規パーツが使われています。 オレンジ地に名前通りの黒のストライプでちゃんと虎になってます。 でもこれ、べつに虎型だって明言されてなかったような気も…… 旧トイ、およびリデコ元のMPジャガーと比較 カセットモード 旧トイ、およびリデコ元のMPジャガーと比較 近衛隊員 ナイトストーカー ビーストモード 今回のメインといっても過言ではない、ナイトストーカーさんですが……正直な話、シルエット公開からしばらくして商品画像が発表された時点で、嫌な予感がしていました。 なんか、小さくない? っていうか、武装パーツの処理、おかしくない? 実際手にしてみると、やっぱりほかの3体に較べてボリュームがないし、武装の位置も、解釈の違いと考えたとしてもちょっと無理がありはしないか、と。 一番気になったのは、そもそもライオンに見えない、ということ。 カラーリングのせいもあるのかもしれませんが、旧トイのあの雄々しさとは似ても似つかない小顔がどうにも、ね。 常に口が半開きなのもいただけない。 旧トイと比較 カセットモード 旧トイと比較 自立兵器 ウイングシング ビーストモード ストライプス、ナイトストーカーのサイバトロン組が武装を交換していたのに対し、このウイングシング、エネミーのデストロン組は単なるリカラーで済まされているのはなんでかな? というわけで、当然MP版もMPサウンドブラスターの付属したMPラットバットのリカラーで、色とマーキング以外の変更点はありません。 でも、ラットバットのためだけにサウンドブラスターを買う踏ん切りがつかなかった僕にとっては、単なるリカラーとはいえ待望のラットバット型です。 本音を言うと、出来が不安だった新規のナイトストーカーよりもこっちのほうに魅力を感じてこのセットを予約したようなものです。 同じような人も多かったんじゃなかろうか。 で、実際に現物を手に取った感想ですが、いやこれ、よくできてるよ。 MPサウンドウェーブに同梱されてたMPコンドルを触ったときと同じ感動があった。 カセット型は飛行系のビーストと相性がいいのかな。 羽をパタパタと広げていく感覚は旧トイに通じるものがある一方で、大胆なパーツ移動でコウモリの身体が現れる過程は実に楽しい しかも造形はアニメデザインに近く、顔もけっこう可愛い。 文句なく、このセットのなかでは最高の出来。MP版カセットトランスフォーマーのおいてはコンドル、バズソーと並ぶ高クオリティです。 旧トイと比較 カセットモード 旧トイと比較 反動兵士 エネミー ロボットモード 旧トイ、およびリデコ元のMPフレンジーと比較 カセットモード 旧トイ、およびリデコ元のMPランブルと比較 適当にアクションカット 以上、“MP カセットボット VS カセットロン” でした。
発表に際しては、MPブロードキャストの発売決定か!? とにわかに騒がれたものですが、先にも言ったようにいまだそれに関する新たな情報はなし。 僕の個人的な感触で言うと、少なくとも2018年内に商品化のアナウンスはなされないと思います。 やはりどう考えても完全新規のMPを通販限定で、しかも抱き合わせで発売することはないと思うのです。 となると、今回セットされたこのナイトストーカーとは一体なんなのか? 僕はこれ、試作段階でお蔵入りしていたものを引っ張り出してきたんじゃないかと思ってます。 MGジ・オみたいな。 年末になんか出せないか? じゃあ、ほかに使い途もないし、カセットロンのリカラーでも出そうよ。ほら、アンコールのときにやったじゃん。 黒いライオンどうすんの? 確か前にボツったのがあったはず。アレにちょっこっと手加えて出しとけ。 ……みたいな。邪推に過ぎるかなぁ。 折しも同時期に一般販売されたMPサンストリーカーは過去最高の出来と絶賛されている様子。 それだけの技術力はあるんだから、小物にも手を抜かないでよ。 僕、トランスフォーマーのなかでもこのカセット軍団はとくに好きなんですよね。子供の頃に買ってもらったサウンドウェーブとブロードキャストはまだ持ってるし、アンコールでサウンドブラスタートツインキャストを買ったのは先に言った通り、カセット大作戦も三つ全部揃ってます。 MP版もサウンドブラスターこそ我慢しましたが、サウンドウェーブ同梱のコンドルなんか、弄り過ぎて武装部分の可動ジョイントが割れちゃったくらい。 だもんで、今回のナイトストーカーの出来にはがっかりするばかりで…… まぁ、かたちはどうあれ結果としてサイバトロンカセットボット部隊のMP化はスタートしてしまったわけで、いずれはブロードキャスト以下アムホーン、イジェクト、リワインドといった面々もリリースされていくことでしょう。当然、スチールジョーも。 正直なところ、スチールジョーに関してはまったく一から作り直して欲しいところですが、そうはいかないんだろうな。 せめて違和感バリバリだった武器の処理とか、最悪組み立ての精度だけでも改善してくれればいんですが。 さて、そんなわけで今回が今年最後のレビューとなります。 なんとか間に合った。 来年もこんな感じでだらだら続けていくつもりでいますので、懲りずにお付き合いいただければ幸いです。 では、みなさまどうかよいお年を。
0 コメント
M.S.G.って、てっきり武器だけだと思ってたら、ハンドパーツとかディスプレイベースとか、そのへんも全部引っくるめてモデリングサポートグッズなんですね。 最初の頃は一つ250円くらいだったのに、最近はヘヴィウエポンユニットとかいうのも出てきて、100円超えも普通になってましたなぁ。 そんななかでの極めつけともいえるものが、ギガンティックアームズシリーズ。 単独で一個のマシンモデルとして成立してしまっているこのシリーズ。こうなるともはやサポートグッズと呼んでいいものかどうか…… 第一弾の “パワードガーディアン” は飛行型の “ブリッツガンナー” と陸戦型の “ムーバブルクローラー” が合体して大型の人型マシンになるというもので、同じコトブキヤの看板シリーズ、フレームアームズ(以下、FA)やフレームアムズガール(以下、FAG)と連動、さらに様々な組み替えを楽しめる という盛りだくさんの内容でした。 今回紹介するアームドブレイカーはその第二弾アイテム(ナンバー的には04ですが、ブリッツガンナー、ムーバブルクローラーの単品版があるので、実質第二弾という解釈で)として第一段を遥かに超えるボリュームで登場しました。 それではレビューに移ります。 キットは本体は素組みオンリー。 後述のアクセサリパーツのみ、一部塗装しました。 武装運搬車両 コンバートキャリアー
ギミック&付属武装 ヘヴィマシンガン キャブ上面、およびフレーム下のステップが可動することでFAやFAGに乗ってもらえます。 ただ、こうなるともうスケール感がなんだかよくわらないことになってきますが…… 僕的にはヘキサギアシリーズと絡ませるのが一番しっくりくると思うんですが、そのままだとガバナーに操縦させるのはギリかな。なんか、子供が必死にハンドル握ってるみたいになってる。 大型戦闘バイク ラピッドレイダー
付属武装など FAおよびFAG用の手持ち武装がそれぞれ二つずつ付属。 車体側面の可動式装甲の内側にマウントが可能。 基本状態ではスティールブレードは左右両方に、ミニグレネードランチャーとオートマチックハンドガンはそれぞれどちらか一方を選んで取り付けるかたちに。 フレームアームズガール用ヘルメットパーツ さらにヘルメット上部に取り付けるアクセサリパーツが四種付属。 基本すべてセンサーユニットという解釈をしていますが、本当にただのアクセサリなのかもしれない。 ちなみに成形色は白一色。さすがに味気なかったので、設定通り一部をゴールドで塗装しました。 これはもう、FAGありきだよね。 メガミデバイスでもいいかな。SOLの二人だったら、ヘルメットも自前で持ってるし。 FAには合いません。フィット感がないし、なによりハンドルの規格が完全に軟質ハンドパーツ寄りだもん。 大型戦闘メカ アームドブレイカー 二体合体、アームドブレイカー!! 巨大なコンテナを背負った姿は迫力十分。 いわゆるヒーロー型のロボットではなく、どちらかというと作業機械っぽいシルエットもいい案配です。 上半身はコンバートキャリアーのキャブ部ほぼまんまですが、脚部にラピッドレイダーの面影はほとんどないという……、踵のでかいタイヤが唯一の名残といってもいいくらい。 とはいえ、コンバートキャリアーのほうもこっそりパーツ移動してたりして、そのスムーズさとかっちり感はコトブキヤキットとしては画期的だと思う。 一方のラピッドレイダー側の変形は従来のコトブキヤキットらしい、いわば組み替えで、各部に接続用のピンを差したり抜いたりという作業が多々あり、一部インストの説明のわかりづらさもあってけっこう苦労するかもしれません。 あと、各部の関節強度自体はむしろキツイくらいで問題ないのですが、脚部根元のポリキャップが若干緩くて、弄ってる間に脚が抜けるという事態がたびたび起こりました。 それ以外は、とくに問題はないと思います。接地性も安定感も十分だし、脚以外はポロリもないし。 適当にアクションカット 純粋なロボットモデルとしてみても可動性能は十分。 間接が複数仕込まれた脚部は、真っ直ぐに伸ばすとかなりの長さに。 いろんなヒトに飛び出してもらう コンテナ内部の底面には多数の3㎜穴がああるので、汎用のフィギュアスタンドの支柱などを使えば各種マシンを発進状態でディスプレイすることも。 う~ん、やっぱヘキサギア系が一番しっくりくるかな。 FAはともかく、FAGはどういう状況なんだ? ただ、これらはあくまでイメージ再現であって、実際のコンテナの容量は案外小さく、このお三方がこのままの装備で収納することは不可能。 せいぜい素体と手持ちの武装が一つ二つ入るくらいかな。 組み替え例 以上、“M.S.G. ギガンティックアームズ アームドブレイカー” でした。
単体でのプレイバリューもさることながら、やはり同じコトブキヤの各種プラモデルシリーズとの連動を目的としたサポートメカということで、それらと絡めることで表現の幅が何倍にも広がる、実にコトブキヤらしいキットだと思います。 わりとクセの強いパーツ構成だった第一弾のパワードガーディアンに較べ、比較的シンプルなパーツ構成でスタンダードなロボット体型も再現可能なアームドブレイカーは、組み替えの難易度的もちょうどいい感じに仕上がったように思います。 一方で感じたのは、同社が社運を賭けたともいわれ、実際大ヒットしているらしく強気のシリーズ展開がなされているヘキサギアとの連動を強く意識しているようだ、ということ。 パワードガーディアンのときにも一部採用されていた六角ジョイント。今回は直接的には使われていませんが、各部に六角穴が配置されていて、ヘキサグラムの装着や六角ジョイントの取り付けが可能になっています。 一番のウリであるはずの六角ジョイントが、他シリーズとの連動の弊害になってしまっているヘキサギアとしては、これは嬉しい仕様。 まぁ、僕としてはいまだ六角ジョイントの必要性を見出せていないんですが…… 保持力さえ確保できれば、自由に回転させられる普通の丸軸のほうがいいに決まってるんだし。 と、ヘキサギアの話はさておき、ここからは不満点を少し。 最初コトブキヤらしいキットだと言いましたが、不満点に関しても、やはりコトブキヤらしい。 ラピッドレイダーの紹介のときにちょっと触れましたが、要はパーツの精度の問題なんですかね? ラピッドレイダー形態では、変形させたフレームの固定にシルバーの外付けフレームを使います。そのとき、メインのフレームに接続用のピンをはめ込むのですが、ポリキャップなしのプラ同士のはめ込みで、それがギチギチにキツイ。 一度はめ込むと抜くのは一苦労で、下手をするとパーツ破損の危険もあります。 実際、僕はピンを一本ポッキリやってしまいました。 まぁ、ピンには予備があるのでいいのですが、外付けフレームのほうがパッキリ逝ってしまうと目も当てられません。 インストをよく見ると、「組み替えを楽しむ場合にはピンの使用はお勧めしません」というような注意書きが…… つまり、メーカー自身も危険性を認識していたということですよ。 これを親切心ととるか、責任放棄ととるかは個人の度量によるところでしょうか。 ていうか、ピン打っとかなきゃ固定できないし。まぁ、フレームの間接保持力が高いので、かたちが維持できないということはないんですが。 今回各部間接の渋みはちょうどよかっただけに、その一点だけが残念でした。 そんなところで今回は終了。 またのご訪問を。年内にもう一本書けるかな? スーパージンライが、海外版のパワーマスターオプティマスからかなりの仕様変更を受けてレジェンズシリーズで発売されたのが2016年の12月。 となると、当然ゴッドボンバーも発売されるだろうという大方の予想通り、翌年の5月にゴッボンバーが日本発の完全新規設計で登場。 もちろんスーパージンライと合体してゴッドジンライが再現できた、わけですが…… 実は僕、うっかり予約し損ねちゃったんですよね。 5月発売か。まぁまだ先だし、思い出したときでいいや……とか思ってたら、あちこちで予約終了、Sold out。Amazonでは転売屋が高値で出品するような事態に。 仕方ないので発売日直後に思い当たる店舗を回るも全滅。 これは買い逃したか……と項垂れていたところに、タカラトミーモールでゴッドジンライ発売のアナウンス。 正直、それはないんじゃないの? とは思いましたよ。 このためにゴッドボンバーの数を絞ってたんじゃないか? とすら疑いました。 でも、ゴッドボンバーを手に入れられなかった僕としてはそこに縋るしかないか、という気持ちもあり、実際買うかどうか、けっこう悩みましたね。 すでにスーパージンライは単品で持ってましたし、このゴッドジンライ発表から数日後には、単品のゴッドボンバーを店頭で見かけることもあったので。 まぁ、結局はこうして買っちゃったわけですが。 やっぱり決め手はキャブとミネルバのヘッドマスターが付属したこと、ですかね。 個人的にはトランステクター(ボディ)のない頭ばっかり増えても扱いに困るんですが、ここしか手に入れるチャンスがないとなると、ねぇ。 買わずに後悔するより買って後悔するほうがいい! というスタンスでもう40年近く生きてますんで。 というわけで、レビューに移りたいと思います。 総司令官 スーパージンライ ロボットモード でも、この新造の足首が実は曲者。 前後左右に柔軟に動くものの肝心の間接部が緩いので、安定性にかなり問題あり。 せっかく造形的にはマッシブで過去の歴代司令官トイの中でも五指に入る(個人的に)出来なのに、足首の脆さがそれを台なしにしている…… ビークルモード 大型のコンテナトラックにトランスフォーム。 ウルトラマグナスから構造はほぼそのままに、大幅なパーツ変更でしっかりジンライのビークルモードになっています。 欲をいえば、キャブが分離して単独でジンライに変形してくれたりしたら完璧だったんですが…… 十分可能だったと思うんだけどなぁ。 ウルトラマグナスからパワーマスターオプティマス、さらにスーパージンライへと変化していく過程でこれだけ新規パーツを組み込んだんだから、いっそそこまでやって欲しかったという気持ちはあります。 でも、そうなると値段はもっと上がってたかな。 基地モード ヘッドマスター 武装戦士 ゴッドボンバー ロボットモード 今回紹介の限定版は、単品の通常版から一部パーツにメッキ加工が施され豪華に。 具体的にはビークルモードでのフロント部分(ロボットモードでは背中、ゴッドジンライ時には胸部装甲にあたるパーツ)と、ゴッドキャノンの砲口、ゴッドソードの刀身の3パーツ。 まぁ、旧トイの仕様に戻っただけです(旧トイにはゴッドソードはなかったのか……)が。 昔はこの程度のメッキ処理は普通だったのになぁ。 ちなみに旧トイは非所持なので、比較画像はありません。 ビークルモード なんだろう? 戦闘装甲車とでも表現すればいいのか、オリジナルのビークルモードにトランスフォーム。 旧トイでは一度すべてバラして組み替えるという、もはやトランスフォーマーではない代物だったものが、今回のリメイクでは基本バラすことなく変形が可能になりました。 これでようやくまともなトランスフォーマーの仲間入り。 ただ、腕パーツは接続が浅いためにけっこうな確率で外れるので、地味にストレスがかさみます。 基地モード ヘッドマスター 最高総司令官 ゴッドジンライ 災害防衛戦士 キャブ 救急看護戦士 ミネルバ 適当にアクションカット スーパージンライは足首さえまともなら、と悔やまれてならない。 ゴッドジンライを見越しての新造部分だとは思うんだけど、だったらなおさら強度面や安定性はもっと追求して欲しかった。 単体でも不安定なものが、確実に重量は増してバランスも悪くなる合体時にまともに機能するわけないじゃない。 可動部の多さや分解前提のパーツ構成など、公式以外にもいろいろと遊びの可能性があるゴッドボンバー。 動かす度に腕パーツが外れるのがストレスとはいえ、まともに立てるぶんスーパージンライやゴッドジンライよりはマシ。 トランスフォーマーでは珍しく立て膝が違和感なく決まったり、ハンドパーツも基本平手なのでポージングの幅が広がります。 繰り返しになりますが、とにかく足首が不安定で見た目の派手さに反して豪快なアクションポーズが不可能(可動域は確保できても、その状態で固定ができない)なので、じつはただ仁王立ちしてる姿が一番格好よかったりするのは内緒。 付属武装にしても、せっかく刀身がメッキになったとはいえ、ゴッドソードの造形は単なる刀でサイズも微妙。ゴッドジンライ本体のボリュームからするとどうしても貧弱に見えて、メインウエポンにしてはまったく迫力がないし、ゴッドキャノンは肩に付けるといろいろ干渉して動きが付けづらいし、かといって手に持たせるのも軸が浅いので不安定(どちらにせよ基部のパーツの精度が悪くていい角度で固定できない)。 なので、結果仁王立ちに落ち着くという…… まぁ、それだけで十分迫力はあるんですけどね。 そういう意味ではデバスター以下、ユナイトウォリアーズの合体戦士と同様。 トランスフォーマーの大型合体トイがまともにポージングできる日は来るのだろうか? 以上、“LG-EX ゴッドジンライ” でした。
売り方……というか発表の時期のせいで批判もあった本商品ですが、最新のトランスフォーマーの集大成ともいえる内容は実に満足度の高いものでした。 とくに、同キャラの旧トイを所持している古くからのファンにとっては、造形や可動の進化を間の当たりにできて感慨深いものがあったのではないでしょうか。 少なくとも僕は感動した。造形面に限る話だけど。 しかし一方で、現時点でのトランスフォーマーの限界を露呈してしまった感は否めません。 単純な変形トイだったトランスフォーマーにアクショントイの要素が加わって結構長くなりますが、その両立が理論上は成功しているものの、現実的には破綻している場合がけっこうあります。 つまりは関節強度ですね。 せっかくの威容も、まともに立てなきゃそれこそ見かけ倒しもいいとこです。 これは組み立て時の状況なども含めた個体差にもよるのかもしれませんが、根本的なところを見直していかないと、とくに今回のゴッドジンライのような合体ギミックのある大型トイはまともに立てもしない、と今後倦厭されることにもなりかねないと思うのですが…… ちょっと気を抜くとえび反りだもの。けっこうな重さだから下手すりゃ壊れるし、そんなんじゃ気軽に遊べませんよ。 まぁ、いずれはきっと克服してくれるさ。 来年には発売されるだろうタイタンクラス・プレダキングは、ガシガシ動いてどっしり立ってくれるさ。 と、そんな期待を胸に、本日はここまで。 またのご訪問を。 夏にトイザらス限定で発売された “最後の騎士王” 関連のトランスフォーマーは確か5種類ほどあったと思うのですが、このインファーノカスとボイシャークラスのメガトロンはかなりの人気で、ネット予約も早々に終了してしまいました。 仕方ないので発売日間近に近場のトイザらスに行ってみたものの、案の定売り切れ。 でかい! 高い! 映画とはほぼ関係ない! と三拍子揃ったサイバトロンがやたら残っていた印象がありますが…… これは買い逃したかなぁ、と思った矢先に冬に再販がかかると知り、今度はネット予約も無事完了。 この度めでたく手に入れることができました。 でも……さっきトイザらスの通販サイト覗いたら、値下げされてた…… 最初に数絞ったら売り切れて、売れるとふんで増産したら余るというパターンですか…… 本題に移りますが、このインファーノカス、海外で展開していた “トランスフォーマープライム ビーストハンターズ” のオボミナス、日本では “トランスフォーマー Go!” でゴラードラというキャラで発売されていたものの仕様変更品になります。 オボミナスはG1に登場したキャラクターで、ハングルーを指揮官にカットスロート、シナーツイン、リッパースナッパー、ブットの五人のテラートロンが合体する、デストロンのスクランブル合体戦士です。 今回のインファーノカスの再現にあたっては胴体役のみハングルーから完全新規の新キャラに差し替え、腕脚組の四人については造形はそのまま、成形色と塗装の変更でインファーノコンに寄せてあるようです。 僕はまだ映画は未見なのでなんともいえないのですが、既存商品の仕様変更品ながら、わりと雰囲気は出ているようです。 あと、発音はインファーノコン、インファーノカスでいんですよね? インフェルノコン、インフェルノカスという表記される場合もあるので…… それではレビューに移ります。 スカルク 合体時の正面ディテールを甲羅のように背負った姿はけっこう面白いです。 可動に関しては、変形の都合もあってけっこう動きます。首が振れない唯一の弱点かな。 ただ、これは最重要事項なので隠すことなく発表しておきますが、彼はこのロボットモードと合体モード以外のモードを持ちません。 要するに、ビーストモードにもビークルモードにも変形できないという……そんな彼を果たしてトランスフォーマーと呼んでいいものかどうか。 まぁ、先にも言ったように可動は優秀なので、けっこういろんなかたちのオレ変形は可能なのですが。 ラプチャー ロボットモード ビーストモード インファーノコンスラッシュ ロボットモード ビーストモード 双頭ドラゴンにトランスフォーム。 頭だけでなく尻尾も二本だったり、意外に細い四つ足とか、G1のイメージがしっかり踏襲されていると思う。 ちなみに今回リストラされたテラーコンのリーダー、ハングルーも双頭のドラゴンに変形します。 なんで同じチームの五人中二人の変形モチーフが一緒なんだよ!? まぁ、ハングルーの尻尾は一本だけれども…… グラッグ ロボットモード ビーストモード ゴルジ ロボットモード ビーストモード 5体合体 インファーノカス 腕組がそれぞれのビーストモードほぼまんまですが、それはそれでちゃんと成立してしまっている感じがします。 一方で、脚組がなんとか頑張って脚になるとしてるのがいじらしい。 ただ、脚組のジョイントが異常に堅いので破損には注意です。 クインテッサ 適当にアクションカット 巨大な剣状の武器は真ん中で分割可能。腕脚組のビーストモードの口部分に3㎜穴が空いているので、合体時はそこに差し込んで保持する仕組み。 可動については、まぁ合体戦士の常でそこそこ難あり。 公式設定のこちらの形態では両腕役のラプチャーとスラッシュのパーツが特徴的なので、そこに依存すれば上半身はけっこう派手なアクションをとらせることが可能。 問題は下半身。脚の付け根や膝は大きく動かせるのに、脛から下が固定なので接地性はひどいものです。 とくに右脚担当のグラッグの合体モードが不安定で、立てないときはもう本当にまったく立てない。 彼が黒一色なのも、多分そのせい。文字通り足を引っぱることのペナルティかなんかだと思う。 というわけで、“TLK インファーノカス” でした。 TLKシリーズではスクィークス、スコーンに続く三体目の購入です。 ムービーシリーズはなぁ……、リベンジのときがピークでその後は総合的に劣化の一途を辿ってる感じがして。 なにより肝心の映画の出来が酷いので、関連トイに食指が動かないんだよなぁ。 ちょっと気になったのだけつまみ食いする感じで、ね。 それにしても、あの映画っていったいどういう層に受けてるんですかね? 昔からのトランスフォーマーファンであれを面白いと思う人いるのかなぁ? 少なくとも僕は、ちゃんとトランスフォーマーがトランスフォーマーとして活躍する物語が見たいんですけど。 なんか今後もスピンオフ含めて何作か製作が決定しているようですが、それらが劇的に面白くなるとも思えないし、モヤモヤするなぁ…… 作品そのものの出来と商業的な成否は必ずしもイコールではないですからね。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。 トランスフォーマー祭りは一旦中断して、みんなお待ちかね(?)ゾイドのレビューですよ。 “ゴジュラス・ジ・オーガ” から約一年。完全新規としては “デススティンガー” 以来およそ二年振りのHMMゾイドのキットです。 それも “プテラス ジェミー仕様” 以降とんとご無沙汰だった飛行型ゾイドとあって、発表されたときには驚喜したものです。 これで僕の中での大本命、 “HMM サラマンダー” 実現の可能性もぐんと高まった……はず! と、そんな妄想はそこそこに、ストームソーダーですよ。 そもそも “ゾイド” とは1982年にトミー(現在のタカラトミー)が開発し、アメリカで “ZOIDS” として発売。好評だったため日本でも “メカボニカ” の名称で展開したものの振るわず、翌年 “メカ生体 ゾイド” に名称変更。へリック共和国とゼネバス帝国の戦いという世界観の構築とともにそれまでゼンマイ駆動の小型キットのみだった商品群に電動モーター駆動の大型キットを投入。さらにシリーズの代名詞ともいえる “ゴジュラス” が発売され人気が爆発。その後1990年までシリーズが継続することになりました。 それから九年後の1999年。“機獣新世紀 ゾイド” としてシリーズが復活。同時にTVアニメ “ゾイド -ZOIDS-” の放送が開始。従来のキットの色替えだけでなくアニメ登場の完全新作キットも発売され、再びブームに。 いやぁ、このときは本当、衝撃でしたね。 まさかゾイドがアニメに。しかもゾイドそのものはフルCGときた。 その後2001年に “ゾイド新世紀スラッシュゼロ”、2004年に “ゾイドフューザーズ”、2005年に “ゾイドジェネシス” とアニメ作品は続き、それと平行してキットも新旧とり混ぜて相当な数が市場に出回ることになりました。 コトブキヤがHMMゾイドを展開し始めたのは2006年。もう十年以上前になるんだなぁ…… 一方のタカラトミー版ゾイドは2008年にゾイド25周年企画として “リバースセンチュリー” シリーズを展開するも翌年3月に終了。その後しばらくはネット通販などで従来キットの仕様変更品などがリリースされていましたが、さほど大きな動きはなく、2016年に “ZOIDS マスターピース” として “シールドライガー” と “サーベルタイガー” が電動歩行ギミックありの完全新規高額商品として発売されましたが、その後は音沙汰なしという状況です。 ストームソーダーはアニメ第一作に登場した新型の空戦用ゾイドで、旧キットの色替え商品ラッシュが一段楽した2000年3月にリリース。ほぼ同時期に発売されたこちらも新作の “ライトニングサイクス” とともにアニメ劇中でも重要な役どころとなりました。 そんなストームソーダーのHMM版。 これまでのHMM同様のスタイリッシュなアレンジで、オリジナルのようなゼンマイや電動モーターによる歩行ギミックなどはないものの、全身が可動するハイディティールアクションモデルとなっています。 では、レビューに移ります。 キットには水転写デカールも付属しますが、今回は貼らず、墨入れ、塗装もなしの素組みオンリーでの仕上げです。 それまでの共和国製飛行型ゾイドとは一線を画す航空機っぽい流線型のフォルム。 そもそもは帝国で開発されていた機体だそうで、帝国が野生体の確保に難渋して頓挫していたところ、共和国がそのデータを入手。勢力圏内で豊富に確保できたテラノドン型野生体をベースに完成させたのがこのストームソーダー。 要するにプテラスやサラマンダーの系譜ではなく、レドラーに連なる機体なわけです。 そう思うと、なるほどウィングの仕様や戦闘スタイルはレドラーによく似ている。 本体は細身ながらウィングのボリュームがすごく、両方をいっぱいまで拡げると横幅は相当なもの。 思ったよりでかいな……と、製作途中に思いました。 HWWゾイドでは定番の胴体部の可動は、お腹部分が一体型のジェットエンジンとなっているデザインからか、今回はなし。でもそのおかげで従来のキットでありがちだった胴体部のへたれがありません。 関節強度も高く、直立、飛行の両形態で安定してディスプレイできます。 HMM版の定番のゾイドコア内蔵ギミックももちろん搭載。 ストームソーダーでは腹部ジェットエンジンの外装を外すことで取り出せますが、一度組んでしまうと外すのが面倒なくらいはめ込みがキツめだったので、今回そちらの写真はなしで。 初期の連中はもっと取り外しが簡単だった……というか、油断したらポロポロ外れてたもんだけどなぁ。 構造の脆弱さがなくなったのはありがたいけど、今度は逆にいろいろ堅過ぎて、それはそれで別の不安が生じるという…… ギミック等 コクピット開閉 背部エンジンポッド展開 各部ソード展開 腕部武装換装 飛行形態への変形 オリジナルでは頭部とウィング、エンジンポッド部の連動可動と足首の可動で再現されていた飛行形態。 今回のHWW版では基本はオリジナルと同様に、脚部周りに新機構を追加。 脚部付け根のダクト部から延びる装甲とふくらはぎ装甲の連結させることで脚部を一体化させ、さらに踵をたたみ、小型ウイングを展開することで尾翼状にするなど、よりフラットでまとまりのある飛行形態への変形が可能になりました。 ランディングギア展開 適当にアクションカット 巨大なウイングを拡げた姿はやはり迫力があります。 全体のバランスが微妙で安っぽいというか、どうも弱っちく見えたオリジナルに較べると雲泥の差。 ストームソーダーって、こんな強そうに見える機体だったんだ…… 大型ゾイドとしては小さいほうなのですが、ウィングを最大限拡げ、さらにウィングソードを展開した姿はハッタリが利いていてほかのHMM版大型ゾイドにも引けをとりません。 ノーマルのアイアンコング相手なら、展開次第じゃ勝てるんじゃないかな? そんなふうに思えるくらい、総合的にパワーアップした印象。 ちなみにストームソーダーは “テラノドン型” 。 “プテラノドン” じゃなくて、“テラノドン” 。 まぁ、“P” を発音するかしないかっていうだけでモノは同じなんですが、日本では言うまでもなくプテラノドンと呼ぶほうが一般的。 なのにわざわざ “テラノドン型” と表記するところに制作者の妙なこだわりを感じます。 けど、正直どうでもいい。 というわけで、“HMM ストームソーダー” でした。 1999年に “機獣新世紀 ゾイド” としてシリーズが復活したゾイドは、以前に発売されたものの色変えキットのなかにアニメ登場の完全新作キットを投入するというかたちで展開していったわけですが、やはり旧作に較べ新作はいろいろと洗練されていて、どうも並べると違和感があったのは事実です。 まぁ、それらの新作キットは劇中でも新技術を用いた最新鋭機という位置づけであることが多かったので、それはそれでよかったのかもしれませんが。 なかでもストームソーダーのデザインはちょっと異質で、一言で言うとどうもゾイドらしくない。 ほぼ同時期に発売されたライトニングサイクスが抜群にスタイリッシュで格好いいくせにちゃんとゾイドである(笑)のに対して、なんか違うんだよなぁ。 つるっとし過ぎてるのかなぁ? そう思うの僕だけかなぁ? でもまぁ、そんなゾイドっぽくない感じがこのストームソーダーの良さであるようにも思う。 決して嫌いなわけじゃないんです。 むしろ劇中の活躍、パイロットも含めて好きなゾイドの一つです。 今回のHMM版は、そんなオリジナル版での違和感を上手くHMM的解釈として落とし込むことに成功したように思います。 ゾイドとしても航空機モデルとしても中途半端だったストームソーダーが、ゾイドとして、航空機として見違えるほど格好良くなりました。 このHMM版ストームソーダー、今回紹介した一般販売の通常版のほか、ネット通販のコトブキヤショップ限定で “アーラバローネ仕様” が発売されます。 通常版からは一月後れで発売されるそちらは、アニメ第一作で活躍した “アーラバローネ” ことロッソとビオーラが搭乗した機体を再現したもので、 1、成形色の変更。 2、通常版では差し替えだったアイアンクローと二連装パルスレーザーガンの換装を、劇中通りにクローが折りたたまれレーザーガンが展開するギミックを新規造形で再現。 3、翼下に懸架可能なミサイルが六発付属。 4、トップソード、ウィングソードの発光状態を再現した特殊成形色パーツが付属。通常時とは選択式で組み立て。 5、アーラバローネ赤仮面(ロッソ)と紫仮面(ビオーラ)の立ち、および座りフィギュアが付属。 6、フライングベースネオ付属。 という豪華仕様。 デススティンガーのときにも “ヒルツ仕様” が限定発売されましたが、今後もアニメ仕様の発売はそういったかたちになるのかなぁ。 今回僕は悩んだ末に通常版を購入しました。 だって……ねぇ。アーラバローネなら二機ないと意味ないでしょ。 さすがに一万円近いのを二つは買えないわ…… そんなところで今回は終了。 またのご訪問を。 結局トランスフォーマーになってしまった…… というわけで、たびたびなにかの仕様変更品で限定発売される印象のあるブラックコンボイさん。 今回はタイタンズリターン版オプティマスプライムの色変えというかたちで、東京おもちゃショー2017の会場限定で発売されましたが、これがあっという間に売り切れてしまってファンの間から不満続出。 ここまでは、まぁいつものことではあるのですが、今回はあまりの反響の大きさからか、おもちゃショー後にタカラトミーモールで抽選販売が行われました。 しかしこの抽選販売も開始直後はネットが繋がらないなどの問題もあり、さらに応募者が殺到したことで急遽受注生産が決定。タカラトミーモールのほかの限定品同様の扱いとなり、結果僕の手許にも届きました。 始めからおもちゃショーで先行販売。のちタカラトミーモールで受注生産っていうかたちにしとけばよかったんだよ 現地に行けない人もたくさんいるんだからさ。 というわけでレビューに移ります。 ロボットモード タンクローリーモード ビークルモードその一。 ブラックとシルバーの車体にピンクのウィンドウが映える、イカつさ全開のトレーラーモード。 ただしウィンドウのピンクは塗装。しかも僕のブラックコンボイさんは右側のフロントウインドウに思いっきり指紋が…… オリジナルと違い、キャブとトレーラー部は一体で分は離できず、可動もありません。 だから、あくまで一本の筒状の車と思ってもらえばいいかと。 ジェット機モード ビークルモードその二。 そもそもがオクトーンへのリデコありきで開発されたものなので(多分)、同じく飛行機への変形も可能。 ジェット機というよりは大型輸送機みたいなフォルムですが、だいたいオクトーンが変形するのが大型旅客機だからね。そっちに引っぱられた格好かな。 しかし、同じトリプルチェンジャーのリデコでも前回紹介のアルファトライオン(レオプライム)からのブロードサイドみたいな激変に較べると、デストロン側のリデコは基本構造一緒でもの足りない部分はあるよね。 ヘッドマスター オリジナルはもちろんヘッドマスターではないのですが。 ロボットモードでのモチーフはダイアクロンの隊員らしいです。 ダイアクロンも最近復活して話題になってますが、そっちはまったく知らないのでスルー。 ヘッドモードは完全なるコンボイ顔。正義の司令官と瓜二つでも目が赤いだけで極悪人。 まさに、“色が違えば別のヒト” といわれるトランスフォーマーを体現するお方。 ボイジャークラスではお馴染みヘッドガードギミックもあるものの、レジェンズ版では収納されている状態が基本のよう。 付属コミックでは、最後にデストロンガーとしての記憶が甦ったときに飛び出してましたが。 適当にアクションカット 手持ちの武装は代名詞ともいえる大型剣・ブラックソード(名前に反してクリアピンク成形ですが)とミニビークルにもなる二連装銃。 腰は回りませんが、腕周り、脚周りともに可動は良好です。 スタンド用の3㎜穴も見当たらないので、基本自立でのディスプレイになりますが、脛は面積があり、爪先も稼働するので接地性に問題はないかと。 立て膝も格好良く決まります。 コクピットが共通なら武器の取り付け位置も共通の両ビークルモード。 最近のトランスフォーマーはけっこういろんな場所にハードポイントの5㎜穴が空いている印象がありますが、彼の場合は両の拳以外はタンク部の左右側面のみ。 そういう意味では、ちょっと拡張性は低いかな。 コミックの背景として写っていた基地モードを再現してみました。 細部がこれでいいのかよくわかりませんが。 でも、オリジナルの基地モードと較べてみると、これが実によく似ている。 まるでもとから想定していたかのような案配です。 そんなわけで、“LG-EX ブラックコンボイ” でした。
いろいろなアイテムの仕様変更品として、実写映画版でもネメシスプライムの名称でお目にかかることも多かったブラックコンボイが、カーロボット登場の元祖ブラックコンボイとして復活。 見た目もかなり忠実にリメイクされ、先にUW-EXとして同じく限定発売になったユナイトウォリアーズ版バルディガスと合わせてデストロンガー・コンバットロン部隊が現代の技術で甦りました。 ヘッドマスターギミックに加えトリプルチェンジャーとなったことで、トレーラー部が分離して基地になるオリジナルに引けをとらないプレイバリューを獲得。 その基地モードにしても、付属コミックでしれっと再現のためのヒントを与えてくれたりと隙がない。 いや本当、開発チームが楽しんで創ってる雰囲気が伝わってくる気がする。 実際楽しんでるのは漫画描いてる人だけかもしれないけれど…… でもこうなると、同一フォーマットのファイヤーコンボイとかも欲しくなってくるなぁ。 来春にアンコールで出るから、当分ないだろうけど。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。 次回は本当いい加減違うカテゴリでいきます。 そういえば初のトリプルチェンジャーもデストロン側だったなぁ。 前回のシックショットのときに、G1期のデストロン(悪側)重視について書いたけど、トリプルチェンジャーのことはすっかえい頭から抜け落ちてました。 まぁ、六段変形の前で三段変形が霞むのは仕方ないよね。 ただ、六形態のすべてにどうしてもシックスショット感が出てしまう(言葉にすると意味不明だけど、ニュアンスで解る人には解ると思う)シックスショットに較べ、トリプルチェンジャーの皆さんは三形態それぞれがちゃんとその形になるぶん、変形トイとしての完成度は高いといっていいと思います。 というか、三段変形くらいがちょうどいいんだよ。 シックスショットはやり過ぎ。 実際、シックスショット以降の多段変形キャラは彼のマイナーチェンジ以外はカーロボットのときのギガトロンくらいしか記憶にない(ほかにいたらごめんなさい)。 そのギガトロンがパワーアップしたデビルギガトロンの十段変形なんて、もう悪ふざけの部類だと思う。 ……話を元に戻しますが、“戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー” の時点で登場していたトリプルチェンジャーはアストロトレインとブリッツウイングの二人だけ。 “ザ・ムービー” でサイバトロン側のメインキャラの一人としてスプラングが登場し、その後 “2010” になって今回紹介のブロードサイドとサンドストームが参加。デストロンにもオクトーンが追加され、サイバトロン・トリプルボット部隊VSデストン・トリプルトロン部隊。三対三のライバル関係が成立という流れになっています。 しかしトリプルチェンジャーといえばやっぱりデストロンで、サイバトロン側はスプラング以外、どうも印象が薄い。 商品展開にしても、過去にはデストロン側のアストロトレインとオクトーンが “変形!ヘンケイ!トランスフォーマー” で。ブリッツウイングに至っては “アニメイテッド” と “ジェネレーションズ” で二回リメイクされています。 一方のサイバトロン側はブリッツウィングと同時期にスプラングが “ジェネレーションズ” でリメイク(のちにレジェンズでアニメイメージでリカラーされたものが発売)。その仕様変更品でサンドストームが発売されています。 それから幾星霜、このたびようやくレジェンズでブロードサイドがリメイクとあいなったわけです。 でも、既に同じヘッドマスター仕様でアストロトレインは発売済み。年を跨ぐ格好でオクトーンとブリッツウイングも発売予定と、ここへきてもまだデストロン側トリプルチェンジャーの優位は変わらないようで。 ではまぁ、レビューに移ります。 ロボットモード 航空母艦(空母)モード トランスフォーマー的には珍しい、すごくフラットな形状。 まぁ空母だしね。なんかごてごてしてたら飛行機の邪魔だし。 基本、俯せになった状態で各部のパネルを開いていくだけの簡単変形。 ロボットモードの胸と脚部からランディングギアが展開するので、接地は安定します。 ていうか、水に浮かぶ空母なのにランディングギアってなんだよ? ジェット機モード う~ん……正直、ジェット機としては不細工です。 脚部の処理、もう少しなんとかならなかったのか。位置もそうだけど、なによりロック機構が中途半端でかっちり決まらないのが苛々する。 レオプライムと唯一同じ構造で、空母モードでは要でもあった脚部がこのモードでは完全に足枷になっています。脚だけに…… あと尾翼の向き、これ本当は全部逆なんじゃないかな。 ヘッドマスター リパッグアーマー 同僚のダブルクロスとグロテス(日本での発売は未定)がデラックスクラスでリメイクされるなか、まさかのミニビークル扱いでの復活。 かつては旧トイが日本では一般販売されなかったという苦い過去を持つ彼に、30年経ってのこの仕打ち。 日本だけでなく世界レベルでハブられるリパッグの立場って…… 日本オリジナルでヘッドマスターとして顔だけでも発売されたことが、せめても慰めになればいいけど。 ビーストモード モノとしては、これは個体差でしょうが、脚のはめ込みが緩く、まともに立たせるだけでも一苦労。ちょっとした振動ですぐ前か後ろに身体が傾く足腰の弱さ。 一度外して軸を太らせる必要があるなぁ。 適当にアクションカット 可動的には腰が回らないのと、ウイングと背後に折りたたんだパネルパーツが干渉しやすいので肩の可動に少し注意が必要な以外は標準的。 足首も左右には動かないものの前後に位置を調整できるので、接地性も問題なし。立て膝にも無理がありません。 というわけで、“LG53 ブロードサイド” でした。 ずっと後回しにされてきたブロードサイドがようやくリメイク。これでやっとサイバトロン・トリプルボット三人組がボイジャークラスで揃いました。 サンドストームは別人ですが…… 年末にはオクトーン、来年にはブリッツウイングも発売されるので、デストロン・トリプルトロンも揃い、夢の3on3が実現できますね。 旧トイのトリプルチェンジャーはアストロトレインしか持っていなかったので、今こうして手許に着々と彼らが集まってくるのは実に感慨深いです。 惜しむらくは、サンドストームがまったくの別人であること(しつこい)くらい。 ブロードサイドのジェット機モードが雑だとか、アストロトレインの変形にまったく面白みがないとか、そもそもあれを列車といっていいのかとか、そんなことは大した問題ではありません。 ありません……よ。 さて、ここまで四回連続でのトランスフォーマーのレビューとなりました。 確か10月にもそんなことがあったけど…… このままさらに続けるか、アレを間に挟むか……どうしようかな。 といったところで今回は終了。 またのご訪問を。 いやぁ、当初の予定ではナンバー順に、ダブルクロスやミスファイアーの前に彼を紹介するつもりだったんですが、一緒に写すべきライバルがなかなか見つからなくて…… どうにか見つけてやっと撮影終了しましたよ。 さてさてそんなわけで、説明書を見ずにすべて変形させられるかな? でお馴染み(?)のシックスショットがついに登場ですよ。 ウルトラマグナス殺害を始め様々な悪行を重ねながらも、ガルバトロンには捨て駒のように扱われ、メガザラックからも遠ざけられ、最終的にはデストロンを離脱、放浪途中で出会った地球人ダニエルとは友情で結ばれ、間接的にサイバトロンを勝利に導くなど、単なる悪役ではない魅力に満ちたキャラクター、そしてなにより当時では驚異的だった六段変形が実装されたトイはトランスフォーマーにおける一つの金字塔として今なお根強い人気があります。 一人称が “拙者”。役職が “忍者参謀” 。奥の手の第七形態と突っ込みどころも多い彼ですが、これだけの個性を持ったキャラをまず悪サイドに置くわけですから、やはりトランスフォーマーという物語が単純な勧善懲悪ものではない、正義も悪も含めた大勢のキャラクターたちの群像劇なのだということがわかります。 そもそもG1時代のトランスフォーマーは悪役(日本ではデストロン、海外ではディセプティコン)に力を入れてきた歴史があります。 それはトイ的に顕著で、たとえば初の合体戦士デバスター。 電動歩行ギミック搭載のダイナザウラー。 当時最大クラスの合体戦士、プレダキング。 そしてこのシックスショット。実にそうそうたる顔ぶれです。 そんな、トランスフォーマートイにおけるエポックメイキングの一つであるシックスショットが、現在の技術でリメイクされるわけですから、期待するなというほうが無理な話。 パッケージからして旧トイをリスペクトした特別仕様で、メーカーのこだわりを感じますし。 と、そんな感じで散々煽ったところでレビューに移りたいと思います。 現代に甦った忍者参謀の実力や如何に!? ロボットモード 個人的にはウイングとトレードマークでもある二丁拳銃(というかライフルか)が随分コンパクトになってしまったのが残念。 ついでにいうと、ここまで旧トイに寄せておきながらなんで脚部の変形パターンだけ変えたのか? ちなみに、二丁の銃は手に持たせない場合は背中(ウィング固定用のジョイント穴)に取り付け可能。たまたまなのか、そもそもそういう仕様なのか……インストにとくに記載はなかったけど。 ヘッドマスター それではお待ちかねの各形態をご紹介。 ジェット機モード ジェット機というか、宇宙船? ウィングがなければほぼ船にしか見えない。 まぁこの程度なら、旧トイを触ったことのあるひとならなんとなくで変形させられるでしょう。 ただ、脚部の変形パターンが変わっていることと、意外と腕部も細かく動かさなければいけないことには注意が必要。 機首下には展開可能なランディングギアがあります。 後ろから見るとヘルメットがモロ出しの理由は次で。 バトルカーモード 装甲戦闘車というか、フロント部分で対象を押し退けたり、押し潰したりするブルドーザーっぽいイメージも湧く形態。 でもあらためて見ると、どっちが前でも後ろでも成立しそうなデザインだなぁ。 ていうか、後ろ姿はほぼタンクモードのままだからね。 オオカミモード う~ん……。 ビーストウォーズを経て、いわゆるビーストモードでの可動とスタイルの両立は随分進化してきたと思っていたけど、そんななかまさかこんな古臭いスタイルのビーストモードを見せられるとは…… いや、わかってますよ。六段変形という制約。そして旧トイへのオマージュ。それらを踏まえたうえでの、あえての仕様だということは。 だからこれでいいんです。シックスショットのオオカミモードはこれが正解なんです。 ウィアードウルフとかとは事情が違うんです。 少なくともオオカミには見えるからね。 タンクモード タンクはタンクでも、戦車というよりは高射砲、もしくはミサイルタンクのようなスタイル。 キャタピラはかたちだけのダミーながら小さい車輪が仕込まれているので、転がし走行は可能。 しかし、砲塔部分の黒い突起はなんなのかなぁ? あれが一応砲身という解釈でいいんだろうか。 両脚接続のジョイントも兼ねてるとはいえ、だとしたらもう少しそれらしいかたちにできなかったのかなぁ。 サブマリンモード 大人の事情で登場した新形態。 というか。レーザーガンモードの上下を引っ繰り返しただけ。 これを潜水艦というのはさすがに…… いや確かに、アメリカで銃の規制が厳しいのはわかるよ。 だから、海外版でレーザーガンモードに代わってこのサブマリンモードが採用されたのも、わかります。 でも、日本で展開するレジェンズ版はオリジナル通りでよかったんじゃない? 頭新造しといて、パッケージも専用のもの作って、なんでここは海外版を踏襲したの? 日本だけど、やっぱ銃に変形するのはマズイんじゃない? って意見でもあったのかな? いや、ターゲットマスター出してるし。日本オリジナルでやってるし。 まぁ、本当のところはわかりませんが。 ウイングウルフモード ウルトラマグナスを葬った奥の手の第七形態。 ただ飛ぶだけならオオカミモードも翼あると思うんだけど、あれかな。下半身部分がブースターになって、高速で空が飛べるという設定なのかな。 トロンスフォーマーはオモチャなので、どう遊ぼうとそれは個人の自由です。変形だって、なにも設定通りがすべてではないんです。 そんな、いわゆるオレ変形に、このシックスショットほど適したアイテムはないかと。 でもこの形態、しっかりアニメ劇中に登場してるんだよね。 つまりは公式の変形。 しかも何度も言うように、この形態でウルトラマグナスを倒してるわけで、となるとこれがシックスショットの最強形態ということになるのかな? じゃあもはや七段変形じゃん。 セブンスショットじゃん。 あ、旧トイのウィングウルフモード撮るの忘れた…… 適当にアクションカット ロボットモードでの可動ははっきり言って標準以下です。 腰は回らないし、肩周りの可動もかなり制限されます。 肘は前腕をスライドさせることで少し可動域が広がりますが、それでも90度が精々。 パッケージイラストの再現も微妙です。 腰の前垂れは左右独立して可動するので、太腿は90度上げることが可能。 変形用の機構を利用すれば無理矢理正座させることもできますが、見栄えはよくないです。 足首にも可動軸がありますが、これもあくまで変形用でクリック機構のため、任意の位置で止めることができません。ただ脚自体の面積がそこそこ広いので、接地性はそれなりにあります。 これは意図してあるのはよくわかりませんが、オオカミの下顎3㎜穴が空いているので、スタンド穴として利用可能です。 実際にはロボットモードとジェット機モード、そして非公式のレーザーガンモードくらいでしか利用できませんし、そもそもリーダークラスのためけっこうな重量があるので、あまりお勧めはしません。 以上、“LG50 シックスショット” でした。
いやはやさすが、六段変形(実際には七段変形? レーザーガンモードも含めれば八段変形か)は伊達じゃない。 当サイトレビューで過去最大の画像数ですよ。 さて、そんなシックスショットさんですが、人気、知名度、内容と揃ってレジェンズシリーズの50番目を飾るに相応しい豪華なアイテムだったと思います。 なにより旧トイを弄り倒した人には、それこそ説明書を見ず感覚的に変形させられるところが郷愁を誘うでしょうし。 逆に始めて触れる人なら、ほどほどの難易度で多数の形態変化をパズル的に楽しめたのではないかと思います。 傑作と名高い旧トイのリメイクとしては申し分ない出来、といっていいでしょう。 ただ一つあるとすれば、やはり旧トイを意識するあまり、フォルムから変形パターンから、旧トイを踏襲し過ぎた感は否めないかな、と。 旧トイを知っている人たちからすれば、懐かしさはあっても驚きはなかったのではないでしょうか。 まぁ、それだけ旧トイの完成度が高かったいうことなのでしょうが、今の技術ならそのもう一段階上を目指せたのではないかと思うのです。 とはいえ、まさにトランスフォーマーの醍醐味とでもいうべきアイテム。時間さえあれば無意識に弄っては次々と変形させてという、中毒にも似た楽しさがあるのは確か。 買って決して損のない商品であることは間違いないと思います。 といったとことで今回は終了。 またのご訪問を。 |
Details
|