タイトルとしてはヘイズル改を先に出していますが、今回のメインはどちらかというとフルドドのほうですね。 Gファイターの思想を受け継いだTRシリーズの支援機が、MGに続いてHGUCでも完全新規で登場しました。当然のようにプレバン限定となりましたが。 もう、AOZ関連の新作きっとが一般販売されることはないんだろうな、きっと。 ……気を取り直して、 HGUC ヘイズル改が発売された頃にそもそもAOZをメインで展開していた電撃ホビーマガジンの付録で一度、フルドドは1/144スケールでキット化されています。 もちろん、HGUCのTRシリーズと連動して数々の合体形態を再現可能でしたが、あくまでも付録キットなので、白の単色ランナー1枚きり、決してボリュームのあるものではありませんでした。 今回の正式にHGUC仕様となり、細かいパーツ分割でかなりの精度でカラーリングを再現。当然、今後の展開も含めた多数の合体、組み替えギミックにも完全対応したものになっていると思われます。 一方のヘイズル改に関しては、ABS製だった間接等のパーツがKPSに、マーキングシールが水転写式デカールに変更されたほか、過去にプレバン限定で発売された系列機、ウーンドウォート用の拡張パーツが追加されています。 ただその拡張パーツ、当たり前ですがウーンドウォート専用で、ヘイズル改には対応していません。 ならいっそ、フルドドのほうに付けといてくれればいいのに…… レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと水転写式デカール、ヘイズル改のみですが、一部塗装での仕上げです。 ヘイズル改 全身に配されたスラスターや系列機の特徴でもある各部のバー状ディティールなど、非常に情報量のあるデザインは宇宙世紀シリーズのなかでもけっこう異質。そのへんは、やはり同じ模型誌発の企画である “ガンダム・センチネル” とも通じる部分かと思います。 キット自体は2005年に一般販売されたものと基本的には変わらず。なるほど、構造には相応の古さを感じますが、造型的には最新のキットになんら見劣りするものではないと思います。 さすがに細かい部分は色が足りていませんが、それでも当時の水準としてはかなりの精度で色分けが実現されています。あらためて、非常によくできたキットです。 今回は腰のV字や各部のバー状ディティール、バックパックのスラスターなど、気になる部分のみ簡単に筆塗りで対応。また、左胸部と背部ブースターポッドのセンサー部にはシールが用意されていないので、頭部センサー用シールの余白を切り貼りしています。 水転写式デカールに関しては、指定されているものをすべて貼りつけ。のちに保護のため、全体に薄くつや消しコートを噴いております。 お尻のウサギのマークがおしゃれ。 ちなみに、左のハンドパーツは画像の平手しか付属しません。 武装 ビームライフル ビームサーベル シールド シールドブースター フルドド Gファイターに連なるMS用支援機。 単独での運用はもちろん、機体をユニット単位で分離させることで、TRシリーズ各機の強化パーツとして合体させることが可能。 イメージとしては、戦闘機が分離してMSに合体する……というよりは、MS用の強化パーツを寄せ集めて戦闘機の形にした、という感じですね。 一見無人機のように見えますが、ちゃんとコクピットがあり、パイロットが乗って操縦するようです。 キットは完全新規で、色分けもわずかにグレーが足りないくらいでけっこう細かく再現されています。なので、今回はこちらは塗装はせず。 各部のマーキングは先のヘイズル改同様、水転写式デカールです。貼ったあと、保護のため薄くつや消しコートしています。 タッチゲート式の簡易スタンドが付属。専用アタッチメントを介してディスプレイが可能です。 武装・ギミック ヒートブレード クローユニット(ビームキャノン・ビームサーベル) フルドド二体合体形態 フルドドのみを2機合体させた形態。 しかし、単純に上下に連結するというものではなく、それぞれパーツ単位で分解したのち組み替えるという作業が必要なので、およそ実用性があるようには思えません。 ヒートブレードをクローユニットの後ろにそのままぶっ挿してるのとか、なんの意味があるんだろう? まぁ、実験機ということなので、いろいろ試行錯誤しているなかでの産物なのかもしれません。 言うまでもないですが、この形態を再現するため今回はフルドドを二つ購入しています。 ヘイズル・ラー 背面 武装 ロングブレードライフル ギャプランⅡ ギャプランⅡという名称ですが、コアとなるMSはガンダムTR-6[ウーンドウォート]です。 腕部と脚部をたたんだ状態のウーンドウォートに、今回のヘイズル改に付属するボーナスパーツ“TR-6用拡張パーツ” を介してギャプランTR-5[フライルー]の腕部、ヘイズル改の脚部、シールドブーター2基、フェダーインライフルなどを装着した形態になります。 まぁボーナスパーツというか、ある意味そっちが本体でヘイズル改のほうがオマケみたいな印象ですが(笑)。 シールドブースター装着のためにスカートユニットをヘイズルⅡ(このためにスカートユニットのみ組みました。ちゃんと組んだあと、いずれレビューの予定)のものと交換していますが、これで正しいのかわかりません。 足もイラストを見る限りアドバンスド・ヘイズルのハイヒールっぽい気もすんですが…… なお、拡張パーツには腕部用3種(ギャプラン腕部取り付け用、ゼク・アイン腕部取り付け用、3㎜穴の開いたもの)と脚部用2種(ヘイズル脚部取り付け用、マラサイ脚部取り付け用)がありますが、このギャプランⅡの再現以外にどのような組み合わせがあるのかわかりません…… 武装 フェダーインライフル 比較画像 以下、イメージカット 古いキットなので可動性能はそれなり。 ただ、肘は二重関節だったりと部分的に最近のキットより動く部分があったりもします。 あとハンドパーツに汎用性がないのはちょっと気になりました。せめて左にもサーベル持ち手が欲しかったかな。 ヘイズル・ラー形態で。 本体可動はもちろんヘイズル改に依存。自立もままならないバランスなので、ポージングの際はスタンドの使用は必須です。 ギャプランⅡ。 コアが華奢なウーンドウォートということもあり、保持力や安定性にはかなりの不安があります。 一応自立できるだけのバランスは保てますが、ガシガシ動かして遊ぼうと思うとそのへんの補強は絶対必要になってきます。 以上、“HGUC ガンダムTR-1 ヘイズル改 & フルドド” でした。
フルドドは過去の付録キットでも一応HGUCに対応し、一定のギミックの再現も達成できていました。 今回あらためて正式にHGUC化されたわけですが、プロポーションの見直しに加え可能な限りの色分けの実現、さらに付録版では再現しきれていなかったギミックの追加と伊達に再設計しただけのことはない、しっかりフルプライスキットとして不足ないものに仕上がっていると思います。 MGでもキット化されたAOZ関連ですが、シリーズのコンセプト的にはやはりHGサイズで多数をリリースしていく方向が合っていると思います。 僕自身、あまりAOZには詳しくはないんですが、多種のMSや支援機をパーツ単位で組み替える発想はガンダムシリーズでは珍しいというか、むしろ画期的だと思った記憶はあります。 企画が終了して十年余りが経った今になってまた活気づいてきたきっかけがなんだったのかはわかりませんが、組み替えスキーとしては押さえずにはいられません。 今現在、ウーンドウォートの改良機であるヘイズルⅡが我が家で製作待ち状態ですが、今後も実戦配備カラーのフルドド(そしてアドバンスド・ヘイズル)、プリムローズとリリースが続きます(もちろん受注済み)。 いわゆるガンダムタイプばかりですが、いずれはキハールやダンディライアンなんかの非ガンダムタイプもキット化されればいいなぁ……と思う今日この頃。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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