ほかの宇宙世紀シリーズの主役機たちが1/100、1/144含めて次々と新作でリリースされるなか、ぽつんと忘れ去られた感のあったダブルゼータガンダムでしたが、ようやく、満を持してVer.Kaでのリリースと相成りました。 ネオジオン系のMSがなかなか立体化に恵まれなかったり、久々にスパロボに参戦したかと思えば空気だったり、30周年でもとくになにもなかったりと、なにかと不遇なダブルゼータ。 しかし主役機の扱いからして微妙なのは、やっぱり物語前半のギャグテイストが古参のファンに受け容れられなかったのがまだ尾を引いてるのかなぁ…… 僕個人としては始めて通して視聴したテレビシリーズ(高校生くらいのときにCSで全話見ました)だったり、RE ハンマ・ハンマのときにも書いたように始めて作ったリアルタイプのプラモシリーズだったこともあったりで、わりと思い入れがあるんだけれども。 キットは素組みに最低限の墨入れ、あと初回限定で付属したプレミアムデカールに通常仕様の水転写デカールを併せて仕上げました。 では、レビューに参ります。 もちろんプロポーションは最新のMGらしく抜群で、イメージ通りの重厚感はあるものの旧MGのような野暮ったさはなく、一言で言うならマッシブ&スタイリッシュといった感じ(あれ? 二言になってる)。 先にも言ったように、これまでのVer.Kaのような過度のディティールや尖ったアレンジもなく、パっと見は顔付きとデカール以外にVer.Kaの特徴はなし。 これ、普通にVer.2.0として発売されてても誰も違和感感じなかったんじゃないかな。 ただガンプラとしては珍しく、要所要所にあらかじめシルバーで塗装されたパーツが使われていたりと、ほかのMGとの差別化が図られてる感じはあるかも。 ちなみに、初回限定のプレミアムデカールは箔を使った豪華なもの。写真ではちょっと判りづらいですが、金属光沢があって綺麗です。基本、通常付属のデカールと同デザインながら、フォローされているのはMS本体に貼るもののみ。 でも、ダブルビームライフルはともかく、本体の一部でもあるシールドに貼るものも省かれてるのはどうかと…… 武装等 ハイメガキャノン ダブルビームライフル ハイパービームサーベル/ダブルキャノン ていうか、でかいよ。ちゃんと持ててないし。 いや、キットでは持ち手側にピンがあるのでしっかり固定はできますが。 柄がでかいので当然のように刃もでかい。 これ、ひょっとしてHGUC デンドロビウムに付いてたのと同じかな? 21連装ミサイルランチャー コア・ファイター コア・トップ ダブルゼータガンダムの上半身(いわゆるAパーツ)とコア・ブロック、ダブルビームライフルからなる戦闘機。 機首のコクピットでも操縦は可能なので、コア・ブロックは必ずしも必要ではないはず。今回は合体状態で。 胸部の変形なんかはゼータガンダムを踏襲しながら、腕部はただ真っ直ぐ伸ばしただけという、複雑怪奇な変形構造を持つ可変MSが跋扈していたグリプス戦役を経て急にオモチャ感溢れる仕上がりに。 アナハイムエレクトロニクスでいったいなにがあったのか…… キット的にはプロポーションはともかく、各部のロック機構が微妙に緩いのが気になります。 個体差なのかなぁ……ダブルビームライフルとコクピットハッチはかっちり留まらないし、前腕カバーもパカパカ開くし。 あと腕の位置とか、主翼の角度とかは各自で調整する必要あり。まぁ間接がしっかりしているので、そうそうへたるようなことはなさそうですが。 機首先端と腹部装甲を展開することでランディングギアが出現。 機首先端のキャノピーは開閉可能で、中にパイロットフィギュアを乗せられます。ただしフィギュアはコア・ファイターのものと共用でそれも二体しかないため、どちらに乗せるかは選択の必要あり。 一応、インストではこちらに乗っているのはイーノということになっています。 コア・ベース ダブルゼータガンダムの下半身とバックパック(Bパーツ)とコアファイターからなる重攻撃機。 こちらはコア・トップのような単独運用はできず、コア・ファイター必須。 変形は脛をぐるりと180度引っ繰り返すという独特のもので、コア・トップのお手軽変形よりは少なくともインパクトは大。 もちろん、キットもそこは完全再現。各部のロック機構がコア・トップに較べて遥かにしっかりしているので、かたち的にはかっちり決まります。 ただ、やっぱり緩い。バックパックと両脚部を接続するジョイントは、けっこうな頻度でパカパカ外れます。バックパックだけ持って持ち上げたりすれば、覿面。これも個体差なのかなぁ? そういう意味では、コア・トップよりもかたちを維持するのは困難かも。 こちらはフロントアーマーと膝装甲が展開してランディングギアを形成します。 こうして見ると、ダブルゼータとバウとはそれぞれの分離形態が見事に真逆のスタイルなんだなぁ。 Gフォートレス 適当にアクションカット
以上、“MG ダブルゼータガンダム Ver.Ka” でした。 かれこれシリーズを積み重ねてきたVer.Ka。 ここへきてのダブルゼータガンダムというのはけっこう意外なチョイスで驚きました。 内容的にもこれまでのVer.Kaにありがちだった過度のディティールアップや尖ったアレンジもなく、あくまでベースデザインに沿って各部をブラッシュアップした、という感じで、これならわざわざカトキハジメにプロディースを頼まなくても、Ver.2.0として通常ラインでリリースしてもよかったんじゃないかという気もします。 いやまぁ、実際にカトキハジメがデザインおよびプロディースして出来上がったものなんだから、Ver.Ka以外のなにものでもないわけですが。 ただ、なにかしら新規ギミックがあるんじゃないかと思っていたので、そういう意味では若干拍子抜けした感はあります。 とはいえ、キットとしての完成度は高く、概ね設定通りの可変機構を実現しながらの可動とプロポーションの両立は高い次元で成功していると思います。 フレーム素材はKPSながら要所にポリキャップが使用され、不安だった関節強度も少なくとも今のところは問題なし。 各所には明らかに “アレ” の装着を見越して設計された機構もあり、今後のバリエーション展開にも期待が持たれます。 なにより不遇と言われ続けたダブルゼータガンダムが、最新のフォーマットで1/100キットとして再誕したことは素直に喜ばしい。 この勢いでアクシズ系MSのキット化が加速していってくれればなおよし。 そういえば、ハンマ・ハンマ以降、REはまったく音沙汰がないんですが…… そんなところで今回は終了。 またのご訪問を。
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