今さらの話 なんですがね。 10月は購入品が少なく、今月末の大量入荷までにネタ切れしてしまったので、急遽登板させてみました。 初回生産が2015年の7月発送でしたかね。もう3年も前なんだ…… このときはほかに欲しいものもなく、2次受注ないかなぁ……と待っていたらまさかの1次のみで終了。その後ずーっと音沙汰無く、ようやくこの夏、リゲルグの発売(こちらもプレバン)に合わせて再販決定(でも、発送月はずれてた……)したので、今回は逃さずゲットしましたよ。 とはいえ、思えばこのズサの処遇が契機だったのかもしれない…… それ以降、人気、知名度ともに高いと思われるMSのキットが次々にプレバン限定になる……俗に言う “プレバン送り” が横行し始めたような気がします。 HGUC版ズサは、2014年6月にユニコーンVer.として袖付き仕様が一般販売。 当時はいわゆるUC特需の終盤で、同月にはネオ・ジオングも発売されています。 ZZ出身MSでは、すでにドライセン、ドーベン・ウルフがユニコーンVer.として先行、しばらく経ったあとにZZ登場のオリジナル版がともに一般販売されていたので、当然ズサもオリジナルの黄色いアイツが一般販売されるとみんな信じていました。 だというのに…… たぶん、ドライセン、ドーベン・ウルフという前例があったがために、多くのファンがオリジナルのズサの発売を確信し、ユニコーンVer.の買い控えが発生したのだろう、というような憶測が飛び交いましたが、真実のほどはわかりません。 なににせよ、ズサへのこの仕打ちはそれまで漠然と囁かれていたZZ不遇を決定的にした印象があります。 UCが、ZZとの関わりが濃い作品だったにも関わらずのこの状況は、もうどこか上のほうにZZが嫌いな人間がいるとしか思えない…… まぁ、そんな状況も徐々に改善されている気配はあります。このHGUC ズサの再販もその一環といっていいでしょう。 年明けには念願のHGUC Rジャジャが一般販売されますし、ガズRとガズLはプレバンになってしまいましたが、来年の展開に非常に期待が持てます。 ……と、前置きが長くなってしまいました。ZZ、とりわけアクシズ製MSへの想いが強過ぎて…… それでは、レビューに移ります。 キットは素組みに最低限の墨入れ、付属シールと一部塗装による仕上げです。 MS本体 まぁ、ミサイルを撃ち尽くしたあとは邪魔なポッドをパージして格闘戦に移行する……という発想は理解できるんですが、ブースターも一緒に外しちゃうのはどうなのかな? 使える武器がビームサーベルのみで機動性もガタ落ちになったら、もうほとんど死に体だと思うんですが…… とまぁ、そんな運用問題の話はさておき、立体物としては小柄でずんぐりとしたフォルムがなかなか可愛い。 特徴的な外見をした機体が多いアクシズ製MSのなかでも、可愛さならカプールかこのズサ(本体)かといったところでしょう(笑)。 キットとしては、もともと色数の少ない機体なので色分けはほぼ完璧……かと思いきや、案外細かい部分が足りず、部分塗装箇所はけっこう多かったです。主に上腕や手甲などのグレー部分や、ここでは見えていませんが、胸部や腕部のミサイルなんかは筆塗りで対応。ミサイルにはシールも付属しますが、曲面のため綺麗に貼れそうになかったので。逆にコクピットハッチや腕部ミサイルポッドの縁、肩や前腕の丸いパーツの内部はなどはシールで済ませました。 正直、彼のアイデンティティでもあるミサイルは全部パーツ分割で再現してほしかったですけどね。 画像撮影終了後に気付きました……大腿部のミサイルポッドのハッチ、ちょっと開いてますね。 これは個体差でしょうが、このハッチがけっこう緩いんですよね。左のほうがとくに。だから、気付かないうちにちょっと開いてることが多くて……以降の画像でも大概閉まりきってないものが多いので、そこはご了承ください。 背面ブースター 基本的に地上での支援を目的にしていたズサに大気圏内飛行能力を付加する専用のオプション装備(ZZの後半やUCでは普通に宇宙でも動いてましたが)。 加えて4連装と7連装のミサイルポッドを2基ずつ搭載し、ズサの性能のおよそ半分を賄っているといっても過言ではないかと。 ブースター単独での飛行も可能。基本は無人のようですが、有人用のコクピットもあるようです。でも、実際に劇中で単独で運用されたシーンはなかった気がする。 キットでは単独でのディスプレイも可能なよう、裏面に3㎜穴が空いています。 色分けは側面の円形部分や各部スラスターなどの青が足りません。機首先端部のみシールがありますが、そこも含めて今回はブルーのマーカーで塗装。本来はもっと暗い青のようですが、そこは妥協です。ついでに内側の赤やグレーも塗り分けました。 なお、全然関係ないはずのメタスのMA形態に雰囲気が似てるのは…… フル装備状態 UCVer.の発売がアナウンスされたときは、なんでズサがドーベン・ウルフより高いんだよ? と思いましたが、実物を目の当たりすると納得のサイズ感です。 武装・オプション 先にも言ったように、この胸部と腕部のミサイルはパーツで色分けされていません。でもここは、コクピットハッチも含めて裏打ち方式で分割してほしかった部分です。 なお、首許(?)の左右の丸いモールドはバルカン砲です。 脚部ミサイル なお、フンドシ上部の丸いパーツは拡散ビーム砲らしいんですが……これを使ったシーンを見た記憶がない…… 肩部ミサイルポッド ビームサーベル オマケ 保持用の右銃持ち手はもちろんそのまま付属。 シールドは裏面の基部にシュツルムファウストは取り付けられますが、シュツルムファウスト自体は付属しません。 前腕への取り付けはそのまま可能です。 なお、両方ともあくまでオマケなので墨入れや塗装はしていません。とはいえ、シールドはともかくこの黄色いマシンガンはけっこう新鮮。 ちなみに、バリエ展開を考慮したんでしょう、シールドに関してはランナーにスイッチが入っていてカットできるようになっている(今回はそのままでしたが)のですが、マシンガンのほうにはスイッチ入ってないんですよね。 いったいどういうつもりだったのか……ほかにも、このキットの構成には疑問が残る部分が多々ありますので、後ほどじっくり語りたいと思います。 比較画像
以下、イメージカット まずはMS本体のみで。 体型が独特なので、普通の人型体型のMSに較べると可動性能は劣ります。とくに腹部は背面と一体化したスラスターが干渉するので気持ち程度しか動きません。 腕部、脚部の接続はボールジョイント。肩は一応引き出し式でわりとよく動きますがジョイントが浅く、腕そのものが外れやすいのが玉にキズ。脚部も左右への開脚はかなり控えめ。 頭部はそもそも可動しませんし、モノアイもシール再現なので、目線の変更のためにシールを貼り替える必要あり。さすがに難度も捲ったり貼ったりはできないので、今回は右目線のものに関しては反転画像になっております。 サーベルの二刀流はUCVer.からの借り物で再現。 フル装備状態で。 腕の動きに多少干渉するくらいで、この状態になったからといって極端に可動に制限がかかるということはありません。 やはりハッチをすべて展開したミサイル一斉発射ポーズは迫力があります。 でもこれ、脚のミサイルはちゃんと意識しないと自分に当たるよね。とくに太股。脛のほうも、もう少しハッチ大きく開かないと危険だなぁ…… さて、これまであえて触れてきませんでしたが、このズサには背部ブースターを装備せずに肩にミサイルポッドだけを載せた状態で登場するというシーンが何度かありました。 ZZではマシュマー・セロが搭乗した初登場からして、ブースターがまだ未調整ということで、急遽右肩に4連装および7連装のミサイルポッドのみを装備した状態で出撃しています。 しかし、これはおそらく緊急事態に近く、ミサイルポッドの単独装備は現地スタッフによる応急措置だった可能性が高いです。なので、あくまでこれらのミサイルポッドはブースターの装備に含まれるというのが、本来のかたちなのだと思っています。実際、ミサイルポッドもにを装備した状態の詳細な設定画などはありません。 一方、UCでもその終盤、シュツルム・ガルスとともにネェル・アーガマを急襲したズサはブースターを装備せず、やはり右肩にのみ4連装および7連装のミサイルポッドを装備していました。 そちらのズサには、デザイナー カトキハジメ氏によりちゃんと設定画が起こされています。 それがこちら。 まぁ、マシュマー登場時のズサがこれと同じ方法を採ったとはちょっと考えにくいのですが、そこはプラモ的解釈とすれば許容範囲かと思います。 しかし、UCVer.、ZZVer.ともにこれらのオプションパーツは付属しません。 ただ、ランナー構成は左側のミサイルポッド1式をカットできるようになっているので、当初はネェル・アーガマ襲撃機のキット化は考慮されていたようです。 それがどういう理由かお蔵入りし、この黄色いオリジナルのズサもUCVer.の成型色をただ変更しただけのやっつけ仕様での発売となってしまいました。 というか、そもそものキットの構成がオリジナルのことを考えてないんだよなぁ。袖の隠しかたに顕著です。 まさかとは思いますが、これを開発したヒト、ズサがUC初出の新MSだと勘違いしてない? しかし、そのカラーも組織全体で統一されているというわけでもなく、このズサを始めゲルググやギガン、ガザC、ガザD、バウなどグリーン主体に塗り変えられた機体が比較的多い一方、ドライセンやアイザックなどはグレー主体。リゲルグ、ドーベン・ウルフ(アニメ本編には未登場)はブルー主体。ドラッツェのようにオリジナルとは真逆のピンクに塗り替えられた機体もあります。 かと思えば、ザクⅢやガ・ゾウム、ギラ・ドーガはカラー変更なしと、その辺りの基準がわかりません。 以上、“HGUC ズサ” でした。 5、6年前には、HGUCでズサが発売される日が来るなんて夢にも思わなかったもんです。 だから、たとえプレバンでも実際にキット化して世に出してくれたことには感謝しています。 でも、なんでこんな中途半端なものにしちゃったのか? この黄色いオリジナルのズサには、やはりマシュマー搭乗時の右肩だけにミサイルポッドを装備した姿の印象が強く、キット化となれば当然その再現を期待するファンは多いことくらいわかっていたはず。 一方で、先にも言ったようにネェル・アーガマ襲撃機へのバリエ展開は最初から折り込み済みと考えると、ミサイルポッド単独装備用のアタッチメントも金型は多分できていたと思うんです。 シールドをオミットしてそのアタッチメントを付けるという手もあっただろうに、単なる色変え(と手首のカバーパーツ追加)に留まったのは、手抜きと言われても仕方がないと思います。 まぁ、あくまで憶測を前提にした話ですが、明らかにバリエ展開が見込まれるキットなら、少なくともすうパターンの金型を同時に作ってるのが普通だろう、と。 最近の例だとHGUC イフリート・シュナイドとイフリート改。HGUC 新生BDシリーズなんかは全部一気に作ってるはず。 ともかくも、いかにバリエキットを出せるかが基準に商品開発を行っているとしか思えない昨今、ならもっとしっかり先を見据えたモノを作ってもらいたいと思うのです。 4年以上前に発売されたキットの話ですけどね。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。
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